胡蝶蘭を長持ちさせるには

引っ越しや昇進、開店祝いなど様々なお祝いの席で贈られることの多い胡蝶蘭は、華やかで豪華な花を咲かせてくれる植物です。しかし、胡蝶蘭は繊細な植物で、お手入れが難しいと感じる人もいるでしょう。ここでは、胡蝶蘭を長持ちさせるためのコツや方法、押さえておきたいポイントを紹介していきたいと思います。

胡蝶蘭の寿命はどのくらい?

胡蝶蘭

美しく華やかな花を咲かせる胡蝶蘭ですが、お手入れの方法がわからなかったり、お手入れの方法が間違っていたりすると枯れてしまうことがあります。せっかく綺麗で華やかな花を咲かせる胡蝶蘭なので、できれば長く楽しみたいと感じている人もいるでしょう。

胡蝶蘭は、適切なお手入れをすれば長生きする植物です。

寿命は、10年から20年と言われていて、長いものでは50年以上持つものもあります。また、胡蝶蘭の花も、1か月から長くて3か月ほど持つものもあり、長く楽しむことができる植物です。

しかし、胡蝶蘭は繊細な植物のため、温度や水やりなどの適切なお手入れが必要になります。お手入れが間違っていると、根腐れなどを起こして、胡蝶蘭の寿命を縮めてしまうことになりますので注意しましょう。

胡蝶蘭を長く楽しむには、様々なポイントが重要になってくるでしょう。

ここからは、どういったポイントを押さえたらいいか紹介していきます。

胡蝶蘭を長持ちされるのは水のやり方が大切

水やり

胡蝶蘭を育てる時に大切なのは、水やりのタイミングです。胡蝶蘭は温暖な地域で育つ植物で、根は土に入っておらず乾燥を好みます。

そのため、胡蝶蘭を大切にするあまり水をやりすぎてしまうと、胡蝶蘭が根腐れを起こしてしまい、枯れてしまうこともあります。

胡蝶蘭に水をやるタイミングは、水苔などが乾いている時です。胡蝶蘭は、水をほとんど必要としない植物なので、水やりは10日に1度程度行うくらいで大丈夫です。また、水やりの間隔は季節によっても異なります。

春は気温の低くなる夜に水をやることは避けて、10日に1回夕方などに行うようにしましょう。夏は乾燥しやすいため、1週間に1度程度水やりが適しています。秋は、春と同じように、気温の低くなる夜に水をやるのは避けて、夕方などに水をやるようにしましょう。

冬は2週間に1度程度に減らしても構いません。水はやりすぎずに、乾きが見られたら適度に与えるようにすると、胡蝶蘭を長く楽しむことができます。水苔や根、鉢の表面などを確認し水をやるタイミングを計ることが胡蝶蘭を育てるうえで非常に大切になります。

胡蝶蘭の詳しい水やり方法はこちら

胡蝶蘭を長持ちされるのは肥料のあげ方が大切

植え替え

胡蝶蘭を長く健康に育てるために必要な肥料ですが、肥料のあげ方やタイミングを間違えてしまうこと、胡蝶蘭を枯らしてしまうこともあります。ここでは、胡蝶蘭に肥料を与えるタイミングと季節について紹介します。

胡蝶蘭は、季節によって成長し元気な時期である生育期と元気がなく弱ってしまう休眠期などがあります。胡蝶蘭は、春から夏にかけては生育期、秋から冬にかけては休眠期に入ります。肥料は、この生育期と休眠期であげ方を変えなければなりません。

胡蝶蘭が元気に成長する生育期である春から夏は、胡蝶蘭が栄養を欲している時期です。そのため、胡蝶蘭には肥料による栄養補給が必要になります。花が終わった後の5月頃から肥料を与えるようにすると、胡蝶蘭が元気に育ちます。

しかし、気温が35度以上の日には胡蝶蘭も弱っていますので、肥料を与えることは控えてください。

休眠期に入る秋から冬には、胡蝶蘭の「株」が弱ってしまいます。この頃に肥料を与えてしまうと、栄養を蓄えすぎてしまい根が腐ってしまうことがあります。そのため、秋から冬も肥料を与えることは避けてください。

胡蝶蘭の詳しい肥料のあげ方はこちら

胡蝶蘭を長持ちさせるのは最適な場所で育てるのが大切

胡蝶蘭を長く綺麗に育てるためには、育てるための環境が非常に重要になってきます。

この植物は温暖な地域で育つ植物ですので、あまり寒い場所に置いてしまうと胡蝶蘭が枯れてしまうことがあります。胡蝶蘭を置いておく場所は、年間を通して20度前後に保つようにしましょう。さらに風通しが良く、乾燥することができる場所を選ぶことをおすすめします。

また、直射日光などは避けるようにしましょう。直射日光は、葉焼けの原因になります。遮光性のあるカーテンなどを上手に利用するといいです。その時に、完全に日差しを遮るのではなく、適度に太陽光を取り入れられるようにすると胡蝶蘭が上手に育ちやすいです。

また、夏場などはエアコンの効いた場所へ置いても構いませんが、エアコンの風が直接当たってしまうと胡蝶蘭が乾燥しすぎてしまったり、花が落ちたりする場合があるので、避けてください。

このように、胡蝶蘭を長く育てるためには、室温や気温、置く場所などを細かく調節する必要があります。

胡蝶蘭の詳しい育て方はこちら

胡蝶蘭を長持ちされるのは植え替えが大切

胡蝶蘭を長く元気に育てるために、最後に気を付けていきたいのが植え替えです。植え替えをすることで、胡蝶蘭を長く育てることにつなげることができます。

胡蝶蘭は、春先4月頃に花を咲かせ、5月頃に花を落とします。このタイミングが植え替えの時期です。

植え替えに必要なのはこちら。

  • 通気性の良い鉢
  • 火であぶるなどの消毒をしたハサミ
  • 水苔orバーク です。

この時、植え替え前に使用していた植え込み材の種類を水苔からバークにするなどの変更はやめましょう。鉢内の環境が変わってしまうと胡蝶蘭が枯れてしまうことがあります。

植え替えは、鉢から根を傷つけないように慎重に胡蝶蘭の株を外して行います。根は、枯れている部分や汚れている部分はハサミで切り落としましょう。

根を整えたら、植え込み材である水苔やバークを巻き付け、新たに用意した鉢へ少し押し込むように入れ、植え替えは終了です。

植え替えを行った直後の胡蝶蘭は弱っているため、敏感になっている場合があります。

この時に水を与えてしまうと、胡蝶蘭が根腐れを起こしてしまうことがありますので、水を与えないようにしましょう。水は、植え替えが終わってから2週間ほどたってから与えると健康で綺麗な花を咲かせる胡蝶蘭が育ちます。

これらの点に注意をし、植え替えなどを行って長く楽しむことのできる胡蝶蘭を育てましょう。

胡蝶蘭の詳しい植え替え方はこちら

まとめ

胡蝶蘭を何年も楽しむには、徹底して管理を行うことが大切です。

特に「水やり」「直射日光」「室内温度」に気を付けてお世話をするといいでしょう。

同じ空間に1つあるだけで、とても明るい雰囲気になる胡蝶蘭は、お祝い事以外にも観賞用に買うことができます。

いっけん難しそうですが、手間が多い分育てがいのあるお花なので、ぜひ機会があれば育ててみてくださいね。