胡蝶蘭の植え替えには種類がある!土で変わる「4つの植え替え」

胡蝶蘭を頂いたり買ったりして自分の手元に来て花が咲くのを存分に楽しんだ後、次もこの花が咲くのを見たいと思うことも多いと思います。

胡蝶蘭の花がしぼんでから、いつ頃植え替えをすれば、胡蝶蘭の負担にならなくていいのか?

胡蝶蘭の植え替えに関する時期と、どの点に気を付けていけばいいのか、どんな植え替えの種類があるのか見ていきたいと思います。

植え替えには胡蝶蘭の生態を知ることが大切

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胡蝶蘭の花が咲いている期間は大体1~3ヶ月ほど。

そこからまた一年お休みして、またきれいな花を咲かせてくれるようになります。

しかし、このお休みしていると思われる時期も、養分を蓄えたり花ではないところを成長させたりして環境になじんだりと、生きている限り休みはないようなものです。

胡蝶蘭の魅力の一つに水やりがそんなにいらないというのがあります。

水やりは1~2週間に一度でよく、乾き気味にして水やりをします。

というのも、胡蝶蘭はもともと南フィリピンなどの東南アジアの亜熱帯地方からきているというイメージがあって、常に濡らしていないといけないと思う人も多いのですが、実は胡蝶蘭は木に自生して生えているため、根っこが外にある状態です。根っこは外にあるので水はけもよく、根っこから水を吸収するというよりは、葉っぱの方から水分を吸収しているほうが多いのです。

必要最低限の水分を根っこから吸い、のどが渇いたと思ったら葉っぱから吸うといった感じでしょうか。

そのため、常に土の中に入っている日本の胡蝶蘭は、普通に水やりをしてしまうと根腐れ病などの病気になってしまいやすく、胡蝶蘭の寿命が短くなってしまうのです。

また、胡蝶蘭は木に自生しているため熱帯地方のギラギラした太陽に当てられることなく木陰のところで、風通し良く過ごしています。

なので家で育てるときも同じように、直射日光が当たらない日当たりがいい、風通しの良いところで過ごさせてあげると胡蝶蘭は健康に生きてくれやすくなります。

寒さに弱いので18度以下にならないようにするといいですよ。人が良くいる場所だと胡蝶蘭にとっても快適な気温である場合が多いので、リビングなどに置いておくのがおすすめです。

胡蝶蘭を育てるときの注意のまとめとしては、

・水やりの頻度は少な目に!水をやるときはたっぷりと!

・日当たりは直射日光厳禁!窓際におくならレースのカーテン越しで!

・人と同じ環境がおすすめ!

胡蝶蘭の植え替え。共通して気を付ける部分とは

根っこが大きくなってきて窮屈に感じてくるのは大体2~3年ほどといわれています。2年過ぎたら植え替えをしてあげる必要が出てきます。

また、もらった胡蝶蘭などは、3本立てや5本立てといった、一つの株を3や5株違ったポリポットに入っていて化粧鉢などに寄せ植えしている状態だと思います。

植え替えの場合も一つの株を、一つの鉢に入れ替えてあげるようにします。

胡蝶蘭は環境によって咲く時期をずらすことが可能ですが、基本的には4月から6月頃に花が咲きます。観葉植物とかの植え替え時期はこの時期が多いのでやりたくなるかもしれませんが、花が咲いている時期はそっとしておいてくださいね。

花が咲き終わったころが一番胡蝶蘭の植え替えに適している時期です。

暖かい時期に行い、緊急時以外は冬に植え替えを行わないことが良いです。

1、根っこを植え替える前に、全部の花が咲き終わっていることを確認します。

2、支柱を抜いて茎を根元から消毒済みのはさみで切っていきます。

3、根っこを取り出し、余分な部分を切り、根についている土は払って捨てます。

胡蝶蘭の植え替えでは、根っこが腐っていないか、乾燥していないかを見ていきます。

根っこも緑色をしてぷっくりとしていれば元気がある証拠です。元気がある根っこ以外は、熱消毒したハサミで切っていきます。黄色い根っこも切っていきます。根っこは結構太めです。

4、自分が好きな培養土を入れて、そこからは一週間ほどは水を入れずなじませてあげるとよいでしょう。

土の種類で変わる!4種類の植え替え

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ついている土を優しく払って、新しい土にいれていきますが、このときに注意したいのは、土の種類です。

土の種類といっても胡蝶蘭を栽培するのに、主に4種類の方法で栽培し売られています。

・バーク

バークは本来の木に自生して生えている胡蝶蘭の特徴をそのまま活用した栽培方法で、樹皮を細かくしたものが土の代わりとなっている状態です。

胡蝶蘭の生成に大切なpHが丁度よく、水はけがいいので根腐れをおこしにくいと最近日本の生産者でも人気の栽培方法です。

【最適な鉢・ポリポットや鉢】

・ミズゴケ

日本で長い間栽培されてきた方法です。生産者はこのミズゴケで栽培しているところがほとんどです。しかし、一般的には少し難しく、根腐れをおこしやすいのも特徴です。

日本での栽培の期間が20年と長いので、何か困ったことがあったときの対処法が豊富です。

【最適な鉢・素焼き鉢】

・ベラボン

ヤシの実のチップでできた土です。ミズゴケより保水性は高くないものの、腐りやすいといわれて、まだまだ腐りやすいというイメージがぬぐえないでいる栽培方法です。近年では良質になって、腐りにくくなり管理もだいぶお手頃になってきました。水を吸うと膨張し広がるので水はけもよく、3~5年腐らないとされています。また、保温性に優れているので寒さに弱い胡蝶蘭の根っこを守ってくれます。

【最適な鉢・素焼き鉢やプラスティック鉢】

・炭

根腐れをおこしにくく胡蝶蘭の根っこには優しい。しかし、肥料などの管理がとても難しく、綺麗な花を咲かせるにはとてもコツが必要。

こういったように一長一短があるので、自分の管理にあってる方法で栽培すると良いでしょう。

胡蝶蘭の植え替えには種類がある!土で変わる「4つの植え替え」のまとめ

次回は、そのバークやミズゴケで植え替えするときの細かい方法を見ていきたいと思います。種類ごとに注意する点などが違いますので、しっかりとその使用する培養土の特徴を生かした植え替えや栽培ができるように、まとめていきます。