胡蝶蘭はポリポットが合わないって本当?ポリポットでの育て方とは

胡蝶蘭を育てるうえで植え替えをすることがあると思います。しかし、今までの鉢を使ってよいのでしょうか。

今回は、胡蝶蘭の鉢でも、ポリポットで育てるメリットデメリットを見ていこうと思います。

実は胡蝶蘭には合わない?ポリポットとは??

ポリポットと胡蝶蘭の関係

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胡蝶蘭を育てる場合ポリポットでの育成はあまりよろしくないといわれています。

でも、実は売られている胡蝶蘭はポリポットで売られていることが多くあります。

なぜポリポットで売られていることが多いのでしょうか。

そもそもポリポットとは、柔らかいビニール製のポットのことです。

ポリポットが使われる理由として、管理が楽というのがあります。

ポリポットは保湿性があるので、苗の段階で乾かしてはいけないときに管理ができるので生産者の間で使われています。

種をまいた後は土を乾かしてはいけない植物が多いので、ポリポットの乾きにくさが必要になるのです。

しかし花が咲いている胡蝶蘭ではどうなんでしょうか。

胡蝶蘭の生態を知ると水やりがわかる?

胡蝶蘭にポリポットがあまり合わないといわれているのは、胡蝶蘭の根っこは乾かし気味に育てるとうまくいくからです。

ポリポットだと乾燥しにくいので、場合によっては胡蝶蘭の根が乾燥しなくて常に濡れている状態になってしまって根腐れを起こしてしまいます。

胡蝶蘭ってなぜ根っこを乾かし気味に育てる必要があるのでしょうか。

胡蝶蘭が根っこを乾燥気味に育てる理由としては、胡蝶蘭の特性にあります。

実は胡蝶蘭は東南アジアの熱帯地域に生まれて育っている熱帯植物なのに、砂漠の植物の栄養の作り方をするんです。

多くの水を使わないで栄養を作ることができるのが胡蝶蘭です。

それを「CAM型光合成」といい、水がたくさんあるはずの地域でCAM型光合成をするのは珍しいです。そのため胡蝶蘭を育てるときに水やりのし過ぎで根腐れをしてしまうということが多くあります。

胡蝶蘭は着生ランなので、木の上に根を張って自分で栄養を作り出して生きています。

しかし湿度はとても大切で、葉っぱは乾かさないようにしてあげることが大切です。

胡蝶蘭には60から80%の多くの湿度が必要です。

根は乾かし気味に、葉は濡らし気味にしてあげるとよいでしょう。

ポリポットでのメリットデメリット

ポリポットで育てる場合、なんだかデメリットばかりな気がしてしまいますよね。

しかし、胡蝶蘭をポリポットで育てるメリットもあるんですよ。

胡蝶蘭の植え込み材で有名なのは二つあります。

「バーク」と「ミズゴケ」です。

このミズゴケは胡蝶蘭の育成で長年主流になっている植え込み材で、水の吸収率が高く水の管理がしやすいことがポイントです。その場合は乾燥しやすい鉢の素焼き鉢で育てています。しかし今ではバークも主流になってきています。

何といってもバークチップは木の皮を細かくしたもので、木の上に根を張る着生ランの胡蝶蘭にはとても相性がいいといわれています。

そのバークと相性がいいのが、このポリポットです。

バークは乾燥しやすい特性があります。

水をあまり必要としないとされている胡蝶蘭ですが、水が全くないのも水分不足で枯れてしまいます。

そこでバークチップを透明なポリポットに入れておくと、バークチップが乾いたり濡れたりが目で見てわかりやすくなります。

慣れるまでは水やりのタイミングがつかみにくいとされる胡蝶蘭ですが、バークチップと透明なポリポットですと管理がしやすくなりますよ。

ポリポットを使いたい場合の注意点

胡蝶蘭ポリポットと相性がいい

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ポリポットで胡蝶蘭を育ててみたいときはどういうことに気を付けていけばいいのでしょうか。

ポリポットは湿気を中に閉じ込めてしまうため、中の植え込み材を乾きやすいものにする必要があります。

バークチップも乾きやすいのでおすすめです。

  • バークチップ

しかしバークチップは長年使っていると水を吸収して保持しやすくなってしまいます。

すると腐りやすくなってしまうので、こまめな植え替えが必要です。

大体の目安は2年ごとです。

植え替えの際に植え込み材はすべて新しいものと交換するようにします。

冬の寒い時期にはなるべく植え替えを行わないようにしてくださいね。

  • 水を多く与えすぎない

ポリポットでも下に穴が開いていればよいのですが、穴が開いていない場合は行き場をなくした水分が下にたまってしまうことがあります。

下にたまった水分でバークや胡蝶蘭の根っこが腐ってしまわないようにするため水の量は大切です。

  • 水やりの仕方

乾き気味になったら水を与えます。下の穴から水がしっかりしたたるほど与えます。下に水がたまらないように注意してくださいね。常温の水を与えます。

春先から夏はとても水の頻度が多くなって、冬は水の頻度が少なくなります。

葉っぱを霧吹きで濡らしておく

湿度が足りないときに、霧吹きを使って葉っぱを濡らしてあげる必要があります。

表と裏どちらも濡らしてあげてください。また乾いていることがないようにすることもポイントです。

まとめ

ポリポットでは育てにくいとされている胡蝶蘭でしたが、バークチップだとポリポットとの相性が良いことがわかりました。

ポリポットでもきちんと育てることができるので、しっかりと胡蝶蘭の根っこの様子を見ながら育ててくださいね。