胡蝶蘭はお祝いのシーンで贈られることの多い植物です。ほかのお花とは異なり、土を必要としないことや、花が長く咲くという特徴があります。実際に自然の胡蝶蘭はどのくらいもつのか気になりますよね。この記事では、胡蝶蘭の平均寿命や基本情報を細かくご紹介していきます。
目次
胡蝶蘭の平均寿命
胡蝶蘭の平均寿命は1〜3ヶ月程度だとされています。品種改良された胡蝶蘭であったり、胡蝶蘭に最適な環境で育ったりした場合、もっと長生きできることもあるようです。
このように花自体が長持ちする植物なので、お祝いのシーンに好んで贈られるようになりました。
株自体は50年以上生き延びることも
胡蝶蘭のお花自体は1〜3ヶ月程度で寿命を終えますが、花が終わっても株が死ぬわけではありません。胡蝶蘭の株は病気にならない限り、なんと50年以上も生き延びるとされています。
そのため、お花が終わったあともその都度管理をすることで、何年も胡蝶蘭のお花を楽しむことができるでしょう。
胡蝶蘭の基本情報
胡蝶蘭の基本情報をご紹介します。
名前 | 胡蝶蘭 |
学名 | Phalaenopsis |
科名/属名 | ラン科/コチョウラン属 |
原産地 | 台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシアなど |
開花時期 | 不定期 |
耐寒性/耐暑性 | 弱い/強い |
花色 | 白・赤・ピンク・黄・紫・複色など |
特徴
胡蝶蘭は、東南アジアの熱帯雨林を原産とする着生ランです。土の中ではなく、周りに生えている樹木に着生するのが特徴で、根から空気中の水分を得て生活しています。原産地である熱帯雨林は、熱くジメジメとしているものの寒くはならないため、日本で出回っている胡蝶蘭も暑さに強く寒さに弱いです。そのため、日本で丈夫に育てるには、原産地に近い環境作りが大切となってくるでしょう。
胡蝶蘭を長持ちさせるためのコツ
胡蝶蘭を長持ちさせるためには、ある程度コツを覚えておく必要があるでしょう。
コツと聞くと少しむずかしいのでは?と考える人も多いかと思いますが、ここでご紹介するのは誰でもできる方法なので安心して下さい。では詳しく見ていきましょう。
ラッピングは外す
お祝いで胡蝶蘭を貰うと、植木鉢にラッピングや立て札が付いている事が多いです。
見た目がとても可愛らしくなるため、ずっと付けていたい!という人も多いと思いますが、ラッピングをつけっぱなしにしておくと植木鉢の中が蒸れて「根腐れ」を起こす可能性が高まるので、早めに外すようにしましょう。
立て札は付けておいても問題はありませんが、お花に当たったりすると早く花が落ちてしまうので、ラッピングと一緒に外すのをおすすめします。
水やりは控えめにする
胡蝶蘭は根や葉にお水をたくさん貯めることができる植物です。そのため、過度な水やりは必要がありません。むしろ、胡蝶蘭には毎日の水やりもあげすぎになってしまうので、注意しましょう。目安としては、コップ1杯のお水を7〜10日に1度与えると良いです。植木剤がしっかりと乾いたのを確認してからあげることで、適切な水やりができるでしょう。水やりの後に受け皿に残ったお水は、すぐに処分してください。
日光が当たる場所に置く
胡蝶蘭は日光を好む植物です。そのため、日光の当たる場所で管理しましょう。ただし、真夏の直射日光は「葉焼け」の原因になるため避けて下さい。おすすめは、明るい半日陰か室内のレースカーテン越しです。どうしても直射日光が当たってしまう場合は、こまめに移動させるなどの対処をしてみると良いでしょう。
風通しの良い場所で管理する
風通しの良い場所で管理をすることで、胡蝶蘭の「根腐れ」を防ぎます。
ただし、風通しが良くてもコンクリートに囲まれていると、照り返しなどで根が蒸れてしまうため、置き場所には注意しましょう。
どうしてもコンクリートの上で管理をする場合は、鉢と地面の間にブロックなどを入れて、風通しを良くすると、根腐れの心配も最小限になるはずです。
胡蝶蘭を長持ちさせる方法
胡蝶蘭は植え替えや二度咲きの対処をすることで、お花を長く楽しんだり胡蝶蘭を長持ちさせることができます。
ここでは、胡蝶蘭の植え替え方法や二度咲きの方法について詳しくご紹介します。
植え替え
胡蝶蘭の植え替えが必要になるタイミングは以下の通りです。
- 根詰まりが起きた
- 二度咲きをさせい
胡蝶蘭は長く育てていると、根が大きく成長して根詰まりを起こしてしまいます。根詰まりを起こすと、根腐れの原因になるため早めの処置が必要です。現在使用している植木鉢よりもひと回り大きい植木鉢を用意して植え替えを行いましょう。
また、二度咲きをさせる場合も植え替えが必要となります。二度咲きの場合は、根に余裕があるので、大きめの植木鉢でなくても大丈夫です。
ただし、植え替えを行う場合は、植木剤を変更してしまうと胡蝶蘭がそのまま育たなくなってしまう可能性があるので、バークの場合はバーク、水こけの場合は水こけを使用するようにしましょう。
二度咲き
二度咲きとは、胡蝶蘭のお花が終わったあとに、再度お花を咲かせることを指します。二度咲きの処置を行うことで、より長く胡蝶蘭を楽しむことができるでしょう。
胡蝶蘭を二度咲きさせる方法は大きく分けて2つです。
- すぐにお花を咲かせる方法
- 1年後にお花を咲かせる方法
すぐにお花を咲かせたい場合は、下から数えて3.4番目の茎をカットしてください。
1年後にお花を咲かせる場合は、なるべく根元に近い茎をカットします。
その後、株を1つに分けて植え替えを行い、通常通り育てていくことで、二度咲きさせることができるでしょう。ただし、全ての茎を切ってしまうと、お花が咲くまでに時間がかかる場合があるため、根気強くお花が咲くのを待ちましょう。
まとめ
胡蝶蘭はほかの植物と比べると、長い期間お花を楽しめることが判明しました。特別な管理をしなくてもお花を楽しむことができるのは、とても嬉しいですね。
株自体も50年以上持つといわれているので、何度もお花を楽しむことが出来るかもしれません。病気や害虫に注意して、立派な胡蝶蘭を楽しんでみてくださいね。