お祝いのシーンなので貰うことの多い胡蝶蘭ですが、お花が終わったからといってほったらかしにしていませんか？胡蝶蘭はお花が終わった後でも楽しめるお花なので、2回目のお花を咲かせる方法を知っておくと、もっと胡蝶蘭を楽しむことができるでしょう。この記事では、ほったらかしの胡蝶蘭をお世話する方法をご紹介します。
目次
花が終わってもほったらかしにしないで！
育てている胡蝶蘭のお花がすべて落ちてしまったら、胡蝶蘭は終わりだと勘違いをしてほったらかしにしている人も多いはずです。しかし、お花が終わったからといってほったらかしにしておくことは、胡蝶蘭を育てていくうえで非常にもったいない行為であることを知っていましたか？なぜなら胡蝶蘭はお花が終わった後も上手に管理をすれば、2度目の花を咲かせる事ができるからです。
ここでは、2番花を咲かせる育成方法と、咲かせないときの育成方法をご紹介します。
2番花を咲かせる場合の育成法
2番花を咲かせる場合の育成手順は以下の通りです。
- 石鹸で手や使用するハサミなどを除菌する
- 支柱を抜く
- 下から4～5節目の場所で茎を切る
胡蝶蘭の切った断面から菌が入ると、せっかく2番花を咲かせようと思っても枯れてしまう事があるので、使用する道具や手は石鹸できれいに洗いましょう。
ゴム手袋などを使用する場合は、新品のものや除菌されたものを使うのがおすすめです。
消毒ができたら、胡蝶蘭に刺さっている支柱を抜きます。
支柱を抜いたら、下から数えて4～5節目の茎を切り落として手順は完了です。
その後は、胡蝶蘭の花が咲いている時期と同じように育てます。花が咲くまでは2〜3ヶ月程度かかると言われていますが、1年以上かかることもあるので、根気強く育ててみてください。
2番花を咲かせない場合の育成法
胡蝶蘭の寿命をなるべく延ばしたい場合や、株が花を咲かせる元気がないと感じた場合は、2番花を咲かせないという選択肢があります。
2番花を咲かせない場合の育成手順は以下の通りです。
- 石鹸で手やハサミを洗い流す
- 支柱を抜く
- 根元に近い場所で茎を切る
1、2の手順は2番花を咲かせるときと変わりませんが、咲かせない場合は根元に近い場所で茎をカットします。
あまりギリギリすぎると芽が出ないこともあるので、できれば根元から5cm程度で切ると良いでしょう。もったいないと考えて節を残す人もいますが、節が残っていると2番花が咲いてしまうことがあるので注意が必要です。
茎を切り終わったら、胡蝶蘭を育てるときと同じ方法で管理を続けます。
花が終わった胡蝶蘭、気を付けること
花が咲き終わった胡蝶蘭は、ほったらかしにせずに以下のポイントに注意しましょう。
- 胡蝶蘭の植え替え
- 胡蝶蘭の根腐れ
それぞれを詳しく解説していきます。
胡蝶蘭の植え替えについて
胡蝶蘭の植え替え時期は、暖かくなった4月が最適です。遅くても6月までに終わらせましょう。
とはいえ、胡蝶蘭の花が咲き終わるのは必ず4〜6月であるとは限りません。寒い時期に花が咲き終わってしまった場合は、ほったらかしにせず2番花を咲かせない場合の育成方法に挑戦してみてください。植え替えは胡蝶蘭にとってとても強いストレスを与えるので、必ず暖かい時期に行うようにしましょう。
胡蝶蘭の根腐れについて
胡蝶蘭が根腐れを起こしている場合、ほったらかしにしておくと根腐れが進み胡蝶蘭が枯れてしまう可能性が高いです。
そもそも根腐れとは、胡蝶蘭の根が腐ってしまう病気です。水が多すぎたり鉢の中が蒸れていると発症しやすい病気で、罹ると根の先から徐々に腐っていきます。
根腐れを起こしてると感じたら、植え替えをして根の状態を整えましょう。
なぜ胡蝶蘭はほったらかしにしたらいけない？
お祝いのシーンで贈られることの多い胡蝶蘭ですが、ほったらかしにしていてはいけない理由がほかにもあります。
1つ目は胡蝶蘭の育成には時間がかかるということです。原産地が東南アジア系の胡蝶蘭は、暖かく湿度のある場所で育てていかなければいけません。そのため、四季のある日本の環境では育てるのが難しいです。
現在、日本での胡蝶蘭の育成は365日24時間、保温管理されている温室で丁寧に育てられているため、手間と時間がほかのお花よりもかかっています。
さらに、立派な胡蝶蘭に仕上げるまでの技術は非常に難しいとされているため、高価な金額で流通しているのです。
こういった状況を踏まえた上で、高価な胡蝶蘭をほっておくということは、非常にもったいないといえるでしょう。
胡蝶蘭をほったらかして枯れてしまった！対処法は？
胡蝶蘭をほったらかしにしていると、気づいたときには枯れていた……なんてことがあるかもしれません。枯れていた場合なにか対処法はあるのでしょうか。
ここでは、胡蝶蘭が枯れた場合と根だけが枯れた場合の対処法についてご紹介します。
胡蝶蘭の葉が枯れた場合
胡蝶蘭の葉が枯れてしまった場合、以下の原因が考えられます。
- 根腐れ
- 葉焼け
- 軟腐病
胡蝶蘭の葉っぱがヨレヨレしてきたら、根腐れを起こしている可能性があります。ヨレヨレの葉を見つけたら、根の状態を確認して早めに対処しましょう。
葉の色が茶色になったり色が抜けたような状態になると、葉焼けを起こしている可能性が高いです。葉焼けとは直射日光で葉にダメージを受けた状態を指します。葉焼けを見つけたら、至急置き場所を考えてください。
葉がぷにぷにして水が溜まったような状態になると、軟腐病が疑われます。軟腐病はどんどん感染していく病気なので、見つけたら必ず処置をおこなってください。
胡蝶蘭の根が枯れた場合
胡蝶蘭の根が枯れてしまう原因で多いのが「根腐れ」です。
根腐れの主な原因は、水のあげすぎや鉢の中が蒸れることだとされています。
特に、暖かい時期にコンクリートの上や通気性が悪い鉢で育てていると、鉢の中が蒸れやすく根腐れしやすいです。
お花の終わった胡蝶蘭はほったらかしにせずに、風通しの良い場所で保管をするようにしましょう。
まとめ
胡蝶蘭はお花が終わっても、管理方法次第では2番花を楽しんだり、その先も長く育てていける植物です。また、手間暇かけて育てるお花でもあるので、ほったらかしにせずに、根気強く育ててみるとよいでしょう。美しいお花を長く楽しんでくださいね。