胡蝶蘭の花言葉は怖い?西洋と日本での違いや色別の花言葉も解説

胡蝶蘭は白く大ぶりな花びらが特徴で、結婚式や新規開店祝いなどで見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな胡蝶蘭ですが、花言葉をご存知の方は少ないかもしれません。

よく知られている花言葉は「幸福が飛んでくる」ですが、色ごとに異なる花言葉や西洋独自の花言葉が存在します。

この記事では、胡蝶蘭の色ごとの花言葉、怖いと言われる由来などを紹介します。

ラン科の花には怖い花言葉を持つものがありますが、胡蝶蘭の花言葉も怖いのか、歴史も交えて紹介していきます。

胡蝶蘭とはどんな花?

胡蝶蘭 カラフル

胡蝶蘭はラン科の植物の一つです。主に東南アジアに分布し、白い花をつけることで有名ですが、ピンクや青などさまざまな色を持つ品種があります。

今でこそ胡蝶蘭=白といった印象が強いですが、実は発見時は白い胡蝶蘭は全体の1割ほどしかなく、白色の方が希少な扱いを受けていました。

日本には明治時代にイギリスから入ってきたといわれており、花びらが蝶のような形をしていることから「胡蝶蘭」と命名されました。当時は栽培が難しく、高級な花として扱われていました。開花期間は4〜5ヶ月ほどですが、現在は温室栽培で一年中見ることができるようになりました。また、1月17日の誕生花でもあります。

胡蝶蘭の花言葉は怖い?

胡蝶蘭の学名はPhalaenopsisといい、ギリシャ語で「蛾に似る」という意味を持ちます。

名前の由来となった大きな花弁から非常に迫力のある花であり、学名と合わせて花言葉も怖い印象を受けるかもしれません。胡蝶蘭はラン科ですが、ラン科には「死」や「死人の指」といった非常に怖い花言葉を持つ花もあり、胡蝶蘭の花言葉も実は怖いのではないか、と思っている方もいるようです。

実は胡蝶蘭の花言葉は西洋と日本でやや違います。以下でそれぞれ詳しく解説します。

日本での胡蝶蘭の花言葉

日本での代表的な花言葉は「幸福が飛んでくる」「清純」です。白の胡蝶蘭の花弁がひらひらと蝶が舞うように飛ぶように見えたことから名付けられたと言われています。贈る相手に幸福が訪れるようにと思いが込められていることから、お祝いの花としてさまざまな場面で贈り物として選ばれるようになっています。

西洋での胡蝶蘭の花言葉

西洋での胡蝶蘭の花言葉は「love(愛情)」「beauty(美)」「luxury(高級、豪華)」「refinement(上品、優雅)」「gaiety(陽気)」です。胡蝶蘭の高貴で純粋、清楚な見た目からちなんでつけられたと言われています。

また学名の種小名(aphrodite)はギリシャ神話に登場する愛と美と豊穣の女神アプロティーテに由来することから「純粋な愛」という花言葉もあります。

どれも非常にポジティブな言葉であり、海外でも贈り物によく使われています。

胡蝶蘭の花言葉は色で異なる!色別に花言葉を紹介

カラフル

実は胡蝶蘭の花言葉は色によって異なります。

花言葉
白の胡蝶蘭 「幸福が飛んでくる」「清純」「純粋」
ピンクの胡蝶蘭 「あなたを愛する」
青い胡蝶蘭 「愛」「尊敬」
黄色の胡蝶蘭 「進出」「活発」「商売繁盛」

以上のように色によって花言葉の印象も大きく違います。この違いから胡蝶蘭が使われる場面も色によって異なります。

白の胡蝶蘭「幸福が飛んでくる」「清純」「純粋」

白い胡蝶蘭は贈答用でよく使われるお花です。特に「幸福がとんでくる」という花言葉は結婚式にピッタリです。「清純」「純粋」も純白のウェディングドレスに身を包んだ花嫁にピッタリで、結婚式で結ばれる新郎新婦を祝福するのにこれ以上の花はありません。

ピンクの胡蝶蘭「あなたを愛する」

ピンクの胡蝶蘭の「あなたを愛します」という花言葉はプロポーズや恋人へのプレゼントに最適です。母の日の贈り物にも向いており、バラやカーネーションなどと合わせて、母親への日頃の感謝を込めて贈っても喜ばれます。

青「尊敬」「誠実」

青い胡蝶蘭には「尊敬」の花言葉があります。父親やとてもお世話になった職場の先輩など、普段は言葉では伝えられない感謝の思いを花に込めて伝えるのにも向いています。

 

黄色の胡蝶蘭「進出」「活発」「商売繁盛」

黄色い胡蝶蘭はビタミンカラーと呼ばれており、飾るだけで周囲を明るい雰囲気を表現できます。そのことから人が集まる場所に贈るのがおすすめです。「進出」「活発」といった花言葉から子供の入学式や卒業式に、「商売繁盛」の花言葉から開店祝いに贈るのに最適な花と言えます。ただし、海外では黄色い花はお葬式に使われる場合があるため海外に贈る際は避けるか、現地の方に失礼はないか聞いておいた方がよいでしょう。

紫・リップ系

胡蝶蘭には他にも紫やリップ系の色を持った物がありますが、色ごとの花言葉はなく、胡蝶蘭そのものの花言葉である「幸福が飛んでくる」という認識で良いでしょう。

色ももちろんですが、胡蝶蘭のサイズも贈り物として選ぶ上で非常に重要なポイントです。胡蝶蘭の花のサイズの基準は、12~14cmが大輪、7~8cmが中輪、5~6cmが小輪で分けられています。選び方に明確な決まりがあるわけではなく、贈り先のスペースを考慮し、適切なサイズを選ぶ必要があります。本数も重要で1本立てから10本立て以上まで選ぶことができますが、4本や9本などの縁起の悪い忌み数字は割けるべきです。オフィスや家のインテリアとして贈るのであれば、小輪を3本立てで選ぶのが良いでしょう。不安であれば、購入先のお花屋と相談するのがおすすめです。

胡蝶蘭は沢山の色が存在し、その色ごとに花言葉が異なります。ここでは、色別に花言葉とどんな場面に使用されることがあるのかを紹介します。

胡蝶蘭に怖い意味の花言葉はない

花 プレゼント

ここまで説明してきたことからわかる通り、胡蝶蘭には怖い意味の花言葉はありません。ではいったいどうして胡蝶蘭から怖いといった印象を受けることがあるのでしょうか。原因の一つとして、その大きな花弁に関する事柄が挙げられます。日本では真っ白な色は白装束などを連想させ葬儀などを想起させるからかもしれません。実際に、胡蝶蘭の所属するラン科には死にまつわる非常に怖い花言葉を持つ花があります。

ラン科には怖い花言葉を持つ花もある

ラン科の中でも怖い花言葉を持つものとしてオルキスが有名です。その花言葉は「死」「死人の指」といった非常に恐ろしいものです。

この花言葉はオルキスという名前の由来にあります。

ギリシャ神話の中に、サテュロスとニンフの息子のオルキスという男がいました。彼は酒癖がとても悪く、ある時、酒の神ディオニュソスの祝いの席で酔っ払い、女性司祭に手を出そうとしました。神々はオルキスに激怒し、バラバラにしてしまったといいます。

父親のサテュロスは息子の死を悲しみ、神々に祈りました。

祈りを聞き届けた神々はオルキスを花に変え、オルキスの花になったと言われています。この話からオルキスには不吉な花言葉がついたと言われています

他のラン科では白いカトレアはその白く大ぶりな花から「魔力」、デンドロビウムにはその美しさから「わがままな美人」といった風変りな花言葉を持った花もあります。

なぜ胡蝶蘭に怖い花言葉のイメージがついたの?

  • 大きく純白な花弁
  • 「死」「死人の指」という花言葉をもつオルキス
  • 人々を魅了してやまないラン科の魔力

ラン科の植物はその美しさからかどことなく怖い、恐ろしいといった印象を人々に与えます。実際に胡蝶蘭が発見された1800年代の後半のヨーロッパではランの大ブームが起こっており、富裕階級の人々がこぞってランを求めています。ラン専門のハンターは「オーキッドハンター」と呼ばれ、世界各地に新種のランを探しにいきました。栽培も大変で、栽培技術の発展、品種改良と並々ならぬ努力が注がれてきました。

このようにラン科の花には人々を魅了する美しさがあり、胡蝶蘭も例外ではありません。もしかしたら、ラン科の花には本当に魔力があり、それこそが私たちが胡蝶蘭を怖いと思う原因なのかもしれませんね。

まとめ

胡蝶蘭の色ごとの花言葉や西洋と東洋での花言葉での違いなどを解説しました。実際の胡蝶蘭の花言葉に怖いものはなく、お祝いや愛する人、尊敬する人などさまざまな場面や相手に贈ることができる花です。感謝する人に合う色の胡蝶蘭を贈ることで、自分の気持ちも一緒に贈ることができる花なので、ぜひこの機会に胡蝶蘭を送ってみてくださいね。

プレミアガーデン胡蝶蘭店