胡蝶蘭が葉っぱだけになった!手入れの仕方を紹介

さまざまなお祝いごとで使用される胡蝶蘭。胡蝶蘭を長くお世話していると、花が全て落ち葉っぱだけになることがあります。葉っぱだけになった胡蝶蘭は枯れてしまったのでしょうか?今回は、葉っぱだけになった胡蝶蘭の管理方法や、起こりやすいトラブルについてを解説していきます。

葉っぱだけになった胡蝶蘭は枯れている?

大きく可憐なお花がすべて落ちてしまうと、胡蝶蘭が枯れてしまったのでは?とびっくりするかと思いますが、花が落ちてしまっても胡蝶蘭は枯れていません。

胡蝶蘭は葉っぱだけになったら剪定を行うことで、2番花と言われるお花を咲かすことができるので、引き続き管理をしていきましょう。

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枯れたかどうかの判断の方法

胡蝶蘭が枯れてしまったかどうかの判断は、根っこや葉っぱですることができます。

葉っぱの色や形、見た目が明らかにおかしいと感じた場合は、胡蝶蘭が何らかの病気になっている可能性があるため注意が必要です。また、根っこが黒くなっていたり鉢の中にぎっしり詰まっている場合も枯れる原因になるので、わからない場合はしっかりと確認をしましょう。

葉っぱだけになった胡蝶蘭に起こるトラブル

胡蝶蘭が葉っぱだけになったとき、トラブルがあると葉っぱに変化が出てくることが多いです。主に以下の状態になった場合は問題があることが多いので、確認してみてください。

  • 葉っぱが黄色くなった
  • 葉っぱが変形している
  • 葉っぱがプニプニしている
  • 葉っぱになにかがついている
  • 葉っぱに黒い斑点ができている

それぞれの状態を詳しく解説していきます。

葉っぱが黄色くなった

胡蝶蘭の葉っぱが黄色く変色を始めたら、以下の可能性があります。

  • 葉焼け
  • 葉枯れ
  • 立ち枯れ病

葉っぱが徐々に黄色く変色する場合に一番多い要因は、「葉焼け」です。葉焼けは、直射日光が主な原因で、黄色以外にも乾いて白っぽくなったり葉先が黒くなることがあります。変色が見られる場合は、至急消毒したハサミで変色部分を切り取り、直射日光の当たらない場所で管理をするようにしましょう。

また、長期間育てている胡蝶蘭の場合は、シンプルに葉っぱの寿命である可能性があります。病気ではなく自然現象なので、無理やり引っ張ったりせずに落ちるのを待ちましょう。

一方で、いきなり葉っぱが黄色に変色する場合は、立ち枯れ病という病気にかかっている可能性が非常に高いです。この病気は急速に症状が進み、下の葉っぱから枯れて落ちていくのが特徴で、カビの一種であるフザリュームに感染したことが原因だとされています。立ち枯れ病の症状を見つけた場合は、直ちに風通しの良い場所に鉢を移動させて消毒などの処置をしましょう。

葉っぱが変形している

葉っぱが変形している場合は、以下の可能性があります。

  • 根腐れ
  • ルゾクトニア菌による立ち枯れ病

葉っぱにツヤ感がなくなり、シワシワに変形してくるなどの症状があった場合、根腐れをおこしている可能性があります。根腐れとは、水のやりすぎや風通しの悪い場所で管理をすることで起こる根の病気です。胡蝶蘭の水やりは、7〜10日に1度程度がふさわしいとされていて、根が乾く前にお水を与えると根腐れの原因になります。根腐れかも?と思ったら、直ちに新しい植え込み材と鉢に植え替えるようにしましょう。

先程、フザリュームが原因で起こる立ち枯れ病を紹介しましたが、葉が変色するよりも先にしおれてしまったりハリがなくなった場合は、ルゾクトニア菌による立ち枯れ病の可能性が高いです。根がルゾクトニア菌に感染することで起きる病気で、水のやりすぎが主な原因だとされています。症状が確認できたら、早急に水やりを中止して葉水に変更しましょう。

葉っぱがプニプニしている

葉っぱがプニプニしている、葉の中に水が溜まっているという場合は、「軟腐病」の可能性があります。軟腐病の主な原因は、高温多湿の環境で増殖した細菌で、胡蝶蘭の葉っぱについた小さなキズから感染します。

もし胡蝶蘭の葉っぱに水疱などを見つけたら、潰さずに消毒をしたハサミなどで処置をしましょう。水疱の中に入っている水は、健康な葉っぱに付くと感染してしまうので気をつけてください。

葉っぱに黒い斑点ができている

葉っぱに黒い斑点が出現した場合、以下の可能性が考えられます。

  • ダニなどの害虫
  • 炭疽病

葉っぱになにか付いていると思ったら、ダニなどの小さな虫が発生していた!というトラブルは意外に多いです。しかし、虫も放っておくと胡蝶蘭が枯れる原因になるので、早めに対処をしましょう。

ほかにも、胡蝶蘭の葉っぱに黒い斑点が出てくる場合は「炭疽病」が懸念されます。

最初は焦げ茶っぽい色の小さな斑点が出てきますが、徐々に斑点の色が濃くなり大きくなるのが特徴です。一度炭疽病になった葉っぱは取り除くしかありません。葉焼けから炭疽病に進行するとされている場合もあるので、なるべく早い段階で対処しましょう。

葉っぱだけになった胡蝶蘭の正しい手入れの仕方

葉っぱだけの胡蝶蘭は、以下の手入れが大切だとされています。

  • 葉水
  • 葉っぱの向き
  • 適切な掃除

それぞれの方法を詳しく解説します。

葉水

葉水とは、霧吹きなどを使って葉っぱに直接お水を吹きかける方法です。根に直接お水を与えるわけではないので、毎日行っても問題ありません。

葉水を行うことで、葉っぱの過度な乾燥を防ぐことができるため、葉っぱの健康を保つことができます。さらに、1枚1枚丁寧に見ていくので、葉っぱの状態も細かく観察することができるでしょう。

置き場所

胡蝶蘭の葉っぱは、光のある方向に向くといわれているため、置き場所はなるべく明るい場所が好ましいです。暗い場所や光が一定に当たらない場所で保管をすると、葉っぱが一点に集まってしまい、育ちに差がでる可能性があります。

直射日光などは必要ないですが、蛍光灯の明かりでも良いのでなるべく明るく、風通しの良い場所で管理をしましょう。

適切な掃除

胡蝶蘭の葉っぱは大きく肉厚なので、ホコリや塵がつもりやすく、葉っぱの上が不衛生になりやすいです。放置しておくとカビが生えたり水の吸収が悪くなってしまうので、週1日程度で良いので、葉っぱのホコリを落とすようにしましょう。このときに、葉っぱを傷つけてしまうと病気の原因になってしまうので、水を絞ったタオルなどで優しく拭いてあげると良いでしょう。

まとめ

胡蝶蘭はお花が魅力的な植物ですが、お花が落ちてしまったからといって終わりになる植物ではありません。葉っぱを正しく管理をしていけば、何度もお花を咲かせてくれるので、ぜひ挑戦してみてください。