胡蝶蘭の葉が変色してしまった!黄変・黒くなった葉の原因と対処法

黄色い葉のイメージ

胡蝶蘭の葉の色が、黄色や黒くなったら病気や水不足の可能性があります。そのままにしておくと、胡蝶蘭が枯れることもあり、一度栽培環境を見直さなければいけません。本記事では、葉が黄色や黒に変色してしまった原因と対処法を紹介します。また健康な状態の葉や虫がついたときの対処法にも触れていますので最後までぜひご覧ください。

胡蝶蘭の葉が黄変したり黒くなったり?原因と対処法

胡蝶蘭の葉が焼けたり黄色に変色したりと栽培中に異変が起きたら、適切な対処をしないといけません。しかし、なぜその異変が発生するのか原因が分からないと、対処するのも難しくなります。ここからは、胡蝶蘭の葉の変色について、詳しく紹介していきます。

葉焼け

葉焼けは、強い直射日光に長時間当たると葉が焼けて起こる症状です。植物には、直射日光にしっかり当てたほうが良いものや半日陰が良いものなど適した環境があります。置き場所がその植物に合っていないと、葉が焼けてしまったりしっかり育たなかったりするのです。

胡蝶蘭は、直射日光が苦手で半日陰のような場所を好みます。そのため日本の夏場は注意が必要で、春や秋頃と同じ、日が良く当たる場所に置いていると葉焼けさせてしまうのです。

立ち枯れ病

立ち枯れ病は葉の一部が黄色に変わる病気で、そのままにしておくと黄色の部分が広がります。湿度の高さや葉の表面に残った水滴が蒸発しきれずに発生したカビが原因です。

立ち枯れ病を発生させないためには、風通しを良くし、葉に直接大量の水をかけないようにする必要があります。水やりは、葉を避けて株まわりの土に水をかけるか底面給水が望ましいです。そして置いている場所の風通し具合も、一度確認することをおすすめします。

軟腐病・褐斑細菌病

葉の表面が水でふやけたようになり、その部分が次第に腐る病気です。初めは黄色や茶褐色の斑点があるだけで意外に見落としやすく、気がついたら病気が進行してしまっていることもあるのです。

原因は置き場所が高温多湿で、その際葉にできた傷から細菌が侵入し感染してしまうためです。もし室内で管理しているのなら、エアコンで温度管理を行い適切な環境を維持しましょう。ただし室内だと風通しが悪くなりがちなので、サーキュレーターを回すなど工夫が必要です。

炭そ病

炭そ病は、茶褐色や黄色の淡い斑点が次第に大きくなり、最後には黒く変色する病気です。弱ってしまった葉にカビが付着して起こるので、葉を弱らせないようにしましょう。

また、病気にかかってしまったときは、病気が発生した葉を取り除き、薬剤の散布を行ってください。しかし、カビは胞子を飛ばして病気がうつるので、他の葉にも病気が発生する可能性があり、日頃から植物の健康状態の具合はしっかりとチェックすることが大切です。

寿命

下の葉から黄色になっているのは、病気ではなく葉の寿命です。病気でも葉が黄色に変わることが多いですが、寿命は変色した葉が乾燥しています。放っておけば、どんどん水分がなくなったような状態になり、自然に葉が落ちるので、落ちた葉を取り除くか、落ちる前にカットすると良いでしょう。

寿命は病気にはならないものの、落ちた葉をそのままにしておくと、その部分が蒸れたりしてしまうので、定期的なチェックは欠かさないようにしてください。

胡蝶蘭の葉の変色は「水不足」でも起こる

植物に水をあげるイメージ

胡蝶蘭の葉は、水不足でも色が変わることがあります。水が足りなくなってくると、光合成ができなくなり、綺麗な緑色の葉をつけられなくなるのです。

水が足りなくなった葉は、健康的な葉と比べて葉の表面にシワができます。再び水を与えれば少しずつ回復するので、定期的に与えるようにしましょう。水やりは葉の裏側へスプレーする葉水でも構いませんが、やりすぎると立ち枯れ病が発生するので、置き場所に注意して行ってください。

胡蝶蘭が水不足のときの症状は?

胡蝶蘭の水が足りないときはいくつかの特徴が現れます。水が足りないと花が咲かなくなり株の成長も悪くなっていくので病気とあわせてこちらも日頃からチェックしなければいけません。病気と間違えやすいですが、覚えておくとより適切な対処ができるでしょう。この項目では、胡蝶蘭の水不足のときの具体的な症状を3つ紹介します。

葉が黄色くなる

まず、葉の色が黄色になることがあります。とくに葉に斑点や穴が空いているといった症状がないのなら、水不足を疑って間違いないでしょう。

しかし水をいくら与えても改善しないときは、根腐れしている可能性があります。根腐れをそのままにしておくと枯れてしまいまうため、一度植え替えて、根がどうなっているか調べてみるといいでしょう。

葉が垂れ下がる

水分が足りている植物の葉はピンとしており、見ただけで元気なのが分かります。しかしそれが少し下を向いていると水分が必要になっているサインです。そのままにしておくと葉の色が抜けてより株が弱ってしまいます。葉が下を向いているだけなら水をやるだけですぐ回復するので、ちょうどいい水やりの量とペースを覚えるようにしましょう。

葉っぱがふにゃふにゃになる

水分がなくなった葉は次第にシワが増えてきて、症状が進むと葉にハリがなくなってきます。ハリがなくなってふにゃふにゃになると、ピンと自立することが難しくなりへたってしまうので、そうならないうちにきちんと水やりするのが大切です。シワは気づきやすいので、栽培にあまり慣れていない人でもすぐに気づけるでしょう。

胡蝶蘭の葉の変色についてよくある質問

胡蝶蘭の葉に関する質問のイメージ

胡蝶蘭を育てているときに起きる葉の異変は、植物の栽培に慣れていないとどうしていいか分からず戸惑ってしまうかもしれません。病気の種類も多く、黄色に変色といっても判別が難しいからです。

また、どんな状態が健康的な葉かどうかも知らないと、病気になっていることにも気づけないでしょう。事前にしっかり理解しておけば、いざトラブルが起きても冷静に対処できるはずです。最後は胡蝶蘭の葉の変色と、健康な状態の葉について紹介します。

健康な状態の胡蝶蘭の葉はどんな感じ?

胡蝶蘭の葉はどんな状態なのでしょうか?健康的な葉は、ハリやツヤがあります。また葉の向きも下ではなく上向きです。そして葉の色が元気な緑色をしていれば、健康的な葉といえるでしょう。

もし葉の色がところどころ黄色や白っぽくなっていたら、またはハリがなくふにゃっとしたら病気か水が足りていないかもしれません。水がないときは水を与えることで良くなりますが、病気は適した薬剤を使わないと症状が酷くなるので注意しましょう。

虫がついているんだけどどうすればいい?

もし虫が葉についていたら、すぐに取り除く必要があります。そのままにしておくと葉に穴を開き、病気が発生するからです。

カイガラムシなどは割り箸やピンセットで取って薬液を散布しましょう。虫が発生する原因は、育てている場所の湿度や温度が高すぎて栽培に適した環境になっていないことが挙げられます。

また、風通しの悪さや水が少なすぎて植物が乾燥した場合もあります。植物にとって風通しはとても重要で、温度や湿度だけ調整してもうまく育ちません。

まとめ

胡蝶蘭は高温多湿の環境を好むため、葉の変色から始まる病気が発生しやすいです。病気によっては、黄色くなった葉が次第に黒くなり枯れてしまうこともあります。しかし、葉が黄色くなるのは病気ではなく単に水分が足りていないこともあるので、葉の状態をよく観察しましょう。

日頃から健康なときの葉のツヤやハリ具合を見ておくと、異変にすぐ気づけるはずです。育てる場所や育て方を理解すれば、決して栽培が難しい植物ではありません。