胡蝶蘭を贈ってはいけないシーンはあるの?マナーも解説

開店祝いやお誕生日、母の日などお祝いのイメージが強い胡蝶蘭ですが、贈ってはいけないシーンはあるのでしょうか。

胡蝶蘭は数あるお花の中でもシーンを選ばず、贈られた方からも喜ばれています。

しかし、マナーを知らないと、気持ちのよい贈り物とならないこともあります。

本記事では、胡蝶蘭を贈ってはいけないシーンや、押さえておきたい胡蝶蘭のマナーについて解説していきます。

胡蝶蘭とは

胡蝶蘭は、ラン科の多年草植物で、大輪の美しい花を咲かせることから、贈答用としてよく利用されています。花の色は白が一般的ですが、ピンクや黄色、緑がかった花色の品種もあります。

胡蝶蘭の花言葉は以下の通りです。

  • 「幸福が飛んでくる」
  • 「幸せが舞い込む」
  • 「純粋」
  • 「高貴」

胡蝶蘭は、その華やかさと清楚なイメージから、送られた相手に幸せが訪れるようにとの思いを込めて贈られることが多いです。特に、就任祝いや栄転祝い、開店祝いなどのお祝いの席で贈られる機会が多く、企業間の贈答としても人気があります。

胡蝶蘭を贈ってはいけないシーンはお見舞いだけ

胡蝶蘭は華やかで美しい花ですが、お見舞いの際に贈るのは適切ではありません。

その理由は、胡蝶蘭が鉢植えに入っているためです。鉢植えの花は「根付く」というイメージがあり、病気の人に「病気が治らない」「入院が長引く」というネガティブな連想を与えてしまう可能性があるのです。

お見舞いでは、花束やアレンジメントのような花を贈るのがマナーとされています。鉢植えは「根付く」イメージから連想が良くないので避けましょう。

お見舞いに贈る花としては、以下のようなものがおすすめです。

  • ガーベラ
  • カーネーション
  • トルコキキョウ
  • アレンジメントや花束

色使いも明るく華やかな印象のものを選ぶと良いでしょう。花の種類だけでなく、鉢植えは避けるというのがお見舞いの花選びのポイントです。

葬儀やお供えに胡蝶蘭は贈ってもいい

贈ってはいけない胡蝶蘭のまとめ

お葬式の際の枕花やお供え物として、胡蝶蘭を贈ることは問題ありません。胡蝶蘭は白い花が純粋さや無垢さを表しており、故人を偲ぶのにふさわしいお花だと言えるでしょう。

枕花やお供え物として胡蝶蘭を贈る際のポイントは以下の通りです。

  • 白か淡いピンク色の花を選ぶ
  • 3本立て以上の大輪系がおすすめ
  • リボンやラッピングは白や黒を使う
  • 立て札にはシンプルに故人の名前と「御供」「御霊前」などと書く

このように、葬儀の際は白か淡い色の胡蝶蘭を奇数本で贈るのがマナーです。胡蝶蘭なら長く飾れるので、故人を偲ぶのにふさわしいお花と言えるでしょう。

胡蝶蘭を贈る際のマナー

ここからは、胡蝶蘭を贈る際の注意点を解説していきます。

  • スペースや贈る日程を相手に確認する
  • 相場を考慮する
  • 奇数の本数を選ぶ
  • 立て札やメッセージカードを添える

胡蝶蘭を贈る際は、いくつかの点に気をつけることでより相手に喜んでもらえるでしょう。相手に失礼のない素敵なプレゼントとなるはずです。以下の項目で確認していきましょう。

スペースや贈る日程を相手に確認する

胡蝶蘭を贈る際は、贈る相手の環境や都合を事前に確認しておくことが大切です。以下の点をチェックしましょう。

  • 胡蝶蘭を飾るスペースがあるか
    • 事前に贈る相手に確認を取る
    • 胡蝶蘭のサイズ感を伝える
  • 贈る日程・時間の調整
    • 不在にならないよう配達日時を確認
    • 長期不在の場合は別の日を提案
  • 直接手渡しできない場合
    • 宅配便で送付する旨を伝える
    • 到着日時を相手と共有する

贈る相手のスケジュールに合わせ、胡蝶蘭を快く受け取ってもらえる環境を整えることが重要です。 事前の確認を怠ると、せっかくの贈り物が迷惑になってしまうこともあります。 円滑なコミュニケーションを取り、相手に合わせた形で胡蝶蘭を贈りましょう。

相場を考慮する

胡蝶蘭を贈る際には、相場を考慮することが大切です。胡蝶蘭の価格は、本数や鉢のサイズによって異なります。 一般的な胡蝶蘭の相場は以下の通りです。

本数 価格相場
1本立ち 5,000円〜8,000円程度
3本立ち 10,000円〜20,000円程度
5本立ち 20,000円〜3,000円程度

予算に合わせて、適切な本数や鉢のサイズを選びましょう。また、あまりに安価な胡蝶蘭は品質に不安があるかもしれません。 一方で、高価すぎるものを贈ると相手に負担をかけてしまう可能性もあります。TPOや関係性を考えて、バランスの取れた価格の胡蝶蘭を選ぶのがおすすめです。

奇数の本数を選ぶ

胡蝶蘭を贈る際は、奇数の本数を選ぶのがマナーとされています。日本では古くからお祝いの際は割り切れない奇数が好まれています。その他にも奇数が好ましいとされる理由は、以下の2つが挙げられます。

  • 仏花との区別をつけるため
  • 花が重なり合って美しく見えるため

胡蝶蘭は高価なお花なので、贈る相手との関係性や目的に応じて、本数を調整するのが良いでしょう。

立て札やメッセージカードを添える【例文付き】

胡蝶蘭を贈る際は、お祝いの気持ちを込めて立て札やメッセージカードを添えましょう。立て札には以下のような内容を記載します。

  • 贈る相手の氏名・会社名
  • 送り主の氏名・会社名
  • お祝いの言葉(「御祝」「Congratulations」など)

メッセージカードには、胡蝶蘭を贈る目的や相手への感謝の気持ちを込めて、丁寧に手書きで記しましょう。例えば、

シーン 例文
開店祝い 新しいお店のオープンおめでとうございます。益々のご繁栄をお祈りしております。
昇進祝い ご昇進おめでとうございます。これからのさらなるご活躍を期待しております。
受賞祝い この度は栄えある賞の受賞、誠におめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。

このように、胡蝶蘭にメッセージを添えることで、相手への感謝と祝福の気持ちを丁寧に伝えることができるでしょう。

胡蝶蘭以外の花の選択肢

シーン別贈ってもよい花

胡蝶蘭が贈りにくいシーンでは、他の花を選ぶのがおすすめです。お見舞いの際は、元気が出る明るい色合いのガーベラやカーネーションを贈ると良いでしょう。

  • ガーベラ:黄色やオレンジなど明るい色が多い。元気が出るイメージ
  • カーネーション:ピンクや赤など華やかな色が多い。長持ちする

また、トルコキキョウも、優雅な花姿と豊富なカラーバリエーションから人気です。花びらが多く、ボリューム感があるので存在感抜群でし。日持ちも良いため、贈り物に適しています。

また、一輪からでも贈れる花束やアレンジメントも選択肢の一つ。さまざまな花を組み合わせられるので、シーンや好みに合わせてオーダーできます。メッセージカードを添えれば、気持ちもしっかり伝わるでしょう。

花選びに迷ったら、お花屋さんに相談してみるのも良いですね。予算やシーンに合わせて、ぴったりの花を提案してくれます。

胡蝶蘭を送ってはいけないシーンは少ない

胡蝶蘭はその美しさと気品から、様々なお祝いのシーンで贈られる高級な花として人気があります。胡蝶蘭を贈ってはいけないとされるシーンはお見舞いのみと少ないです。

それ以外の以下のような多くのシーンで胡蝶蘭を贈ることができます。

  • 開店祝い
  • 就任祝い
  • 受賞祝い
  • 結婚祝い
  • 出産祝い

このように、お祝い事を中心に、胡蝶蘭を贈る機会は多岐にわたります。相手のことを考えて、状況に合った胡蝶蘭を選べば、きっと喜ばれるでしょう。胡蝶蘭を贈る際は、マナーや注意点をしっかり押さえて、心のこもったプレゼントにしましょう。