胡蝶蘭をバークで植え替えるときと後に注意することとは

前の記事植え替えの種類について紹介させて頂きました。今回はその中の植え替えの仕方を、書いていこうと思います。今回はバークについてです。

バークって胡蝶蘭を植え替えるにあたって近年人気で使用することが多いようだけど、どういいの?メリットデメリットはあるの?詳しい植え替えの仕方はどうなの?など見ていきたいと思います。

胡蝶蘭の根は上に生える?バークが最適とされる理由

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前の記事では、植え替えをするにあたっての共通の注意点などを書いていますので、そちらも参考にしてみてくださいね。

バークとは、樹皮を細かくしたものを使用したもので、本来の胡蝶蘭の生態にあった栽培方法だとされています。

胡蝶蘭が生まれた東南アジアでは、木に自生して生えています。木の栄養分をとって生えているのではなく自分で水を吸って、自分の力で生えています。

そもそもなぜ木に生えるのかと言うと、根っこを弱らせないためといった部分が大きいところです。

胡蝶蘭は根っこが空気に触れているのが好きで、空気中の水分を吸う性質ももっています。

胡蝶蘭の根は、空気に触れようと鉢からはみ出ることがありますが、これは空気が好きだからであって無理に鉢に入れたりしなくても大丈夫です。

根っこが上に生えてきた?と思うかもしれませんが、胡蝶蘭の性質なんですね。

熱帯雨林のフィリピンなどでは、暑さだけでなく、乾季と雨季に分かれています。乾季の時も雨季の時もどちらも過酷な状況には変わりなく、どちらの季節も生き抜くために、木に自生し、根っこを外に出すことでどちらの環境にも適応できるようになりました。

雨季の時は、根っこが外に出ていることで腐りにくく、乾季の時は根と葉からも空気中の水分をとれるようにしています。

胡蝶蘭の生きる知恵が詰まった野生の胡蝶蘭の生態に近い樹皮を使うのも、水分保持がしやすいためです。

早速バークでの植え替えの仕方を見ていきましょう。

植え替えの順序を見ていこう! 胡蝶蘭をバークで植え替える場合、鉢選びが大切

バークで植え替えを行う時に大切なのは鉢選びです。

鉢によって水分の保持力が変わってきますので、よりよい環境にするためには鉢も選ぶ必要があります。

バークに最適な鉢は、普通の鉢や、ポリポットといわれるビニールみたいな入れ物です。

またプラスチックの鉢でも大丈夫です。

バークは排水性に優れているので、乾きにくい鉢がとても相性が良くなります。

間違っても素焼きの鉢に入れないようにしてくださいね。毎日水やりをしても乾いてしまって、水分不足で枯れてしまいやすくなります。

鉢の大きさは植えてあったものと同じくらいか、一回りほど大きめのものに植え替えます。

バークは湿っているのか乾燥しているのか分かりにくいところがあるので、透明なポリポットがあればそちらが管理しやすくてよいでしょう。

植え替えは必ず、暖かい時期の、花が終わった状態で行ってくださいね。

寒い時期に行ったり花が咲いているときに行うと、死んでしまう可能性があります。

  1. 植え替えを行う一週間前からは水をやらずにおいておく
  2. 前の土やミズゴケなどは丁寧に落とす。
  3. 花が終わっている胡蝶蘭の茎を根元まで消毒したはさみで切る。
  4. 鉢から根っこを優しく取り出す
  5. 枯れている根っこや、発育が悪いものは消毒したはさみで切っていく。優しく根っこをほどいていく

先端がしわしわしていて黒いけど、途中までは緑色をしていて元気な場合、その黒くなっている部分だけ切って大丈夫です。本来胡蝶蘭の根は、太くて緑色をしていますのでしわしわになっているものは枯れてしまっています。

あとは鉢に入れるだけ!胡蝶蘭をバークで植え替え完成!

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ここまで来たらあとは新しい鉢に入れていくだけです。

  1. 鉢に根っこをすべて入れていきます。
  2. 根っこは少しぐるっと回転させながら入れるとスムーズに入ります。根っこを折らないように注意!
  3. 鉢の上部と葉と根っこの間の付け根の部分が同じ高さになるように納めます。
  4. バークを入れていきます。
  5. ある程度入れたら、割りばしなどを使って根っこと根っこの間にもバークが入るように隙間を埋めるようにつついていきます。このときも優しく行い根っこを傷めないように注意します。
  6. バークを入れる。割りばしでつついて隙間を埋めてく。これを3回ほど繰り返す
  7. 根の付け根(葉っぱのすぐ下のあたり)までバークが来たら、指でしっかりと押し込む
  8. 水をたっぷりとあげて終了です。

水をあげる場合、受け皿に水がたまらないようにしてくださいね。

バークは乾燥してしまうと水を吸いにくくなるようです。水を与えるときにはたっぷりと与えてあげてくださいね。

最初は乾きやすく、徐々に乾きにくくなってくる性質を持っているため、植え替えをしてからすぐと、植え替えをしてから年月が経過しているものは、水やりの頻度が少し変わってくるようです。バークの状態を見て水やりをしていきます。

2~3年でまた新しく植え替えをすると胡蝶蘭もよい状態を保てるようです。

また、バークは樹皮でできているため虫が好みやすくなっていますので、外で育てるよりは家の中で育てるのに向いています。

胡蝶蘭をバークで植え替えるときと後に注意することとはのまとめ

バークは胡蝶蘭のように根っこも空気に触れることを好む性質のものにはとてもいい働きをしてくれます。

咲いてくれるだけで心に潤いをもたらしてくれる胡蝶蘭を長く保つためには、植え替えは必要不可欠です。また来年も元気な胡蝶蘭に会えるように、植え替えは2~3年に一度は行うと良いでしょう。