胡蝶蘭は温室で育てたほうが、生き生きと元気に育つことができるといわれますよね。
なぜ胡蝶蘭は温室で育てたほうがいいのでしょうか。
しかし、温室って家で簡単に作れるのでしょうか?また温室での温度の管理の仕方や温室がない場合の胡蝶蘭の育て方なども見ていこうと思います。
胡蝶蘭には温室が必要って本当?なぜ温室がいいの?
胡蝶蘭には温室が良いとよく聞きますよね。胡蝶蘭にとって温室はとても居心地がいい場所なのです。
なぜ胡蝶蘭にとって温室がいいのでしょうか。
胡蝶蘭は原産地である熱帯地方から亜熱帯地方で生まれ育ちました。
南フィリピンを中心にした、パプアニューギニア、インドネシア、北は台湾南部など東南アジアが原産です。
そのため多湿で高温の地域を好みます。
逆に言うと胡蝶蘭は寒さや乾燥に弱くなってしまいます。
原産地が台湾南部までだとすると、台湾よりも北にある日本は胡蝶蘭にとってとても寒くなります。
その点、温室は温かく湿度が高くすることができるので、胡蝶蘭にとってつらい日本の環境でも元気に育つことができます。
胡蝶蘭は、湿度60から80%の多湿と、20度から30度までの暖かい環境を好みます。
しかし、10度以下になると凍傷で枯れてしまったり、30度を超えると今度は暑すぎて死んでしまいますので胡蝶蘭は温度や湿度の管理が必要です。
湿気を逃がさず、寒さからも守ることができる温室は胡蝶蘭にとって居心地がよくなります。
簡単に温室を作ることができる?
温室が胡蝶蘭にとって良いことはわかりましたが、家で簡単に温室を作ることができるのでしょうか。
まず温室とは、ビニールやガラスで作ることができます。
畑などにある大きなビニールハウスを想像すると思いますが、大きさは関係ありません。
実際に室内におけるような幅50cmのものが値段3000円ほどでも売られているので、実際は簡単に作ることができます。
ビニール製のものは比較的安く、ガラス製のものは高い値段で売られています。
温室を置く場所は、太陽が当たる場所が好ましいです。
温室は、温めるものがなければ温かくなりません。
ある程度密封をすることで温かい空気をためておくことができます。
ベランダや窓辺などにおいておきます。ベランダなどの外に温室を設置する場合、外用の温室というものもあります。外用の温室は少しだけ頑丈にできていますので、用途によって選ぶようにしましょう。
しかし、しっかり管理をしないと空気が逃げる場所を失って、熱が上がりすぎちゃうことがあります。
胡蝶蘭は30度以上になってしまうと、暑すぎて死んでしまうので注意が必要です。
そのため温室を少しあけて温度の管理をしないといけなくなります。朝開けて、夕方や夜に閉めて温度が上がりすぎないようにします。
冬の寒いとき温まりにくい場合は、加温できるものを下のほうに入れて温室全体を温めます。
温度計や湿度計を入れて、管理できるようにしておきます。
温室を設置したからと言ってもそのまま放置をしておいたら、温度が上がりすぎてしまうなどありますので管理をしてくださいね。
胡蝶蘭を温室がないところで育てるときの注意点とは
温室で育つことがとても心地がいい胡蝶蘭ですが、温室を用意することができないことも多いですよね。温室がない室内で育てるときはどう言ったところに注意すればよいのでしょうか。
温室がなくても胡蝶蘭を元気に育てている方はたくさんいます。
そのコツは、
冬は絶対に10度以下にさせないことです。
7度で胡蝶蘭は凍ってしまうほど、寒い空気が苦手です。15度で成長を停止させてしまうのでなるべく15度以下にさせないようにしてください。
冬の窓辺は夜になると私たちが思っているよりも温度が下がってしまいます。場合によっては外の温度とあまり変わらなくなることもあります。冬の窓辺にはあまりおかないようにしたほうがいいので、昼は窓辺に置いておいて夜は窓から離れた温かいところに置いておくのがよいでしょう。
部屋の温度も温かくしてあげてくださいね。冬場は温かくしてあげて、夏場は30度を超えないようにしてあげます。
また胡蝶蘭を育てるうえで大切なのは水やりです。
胡蝶蘭は空気中の水分である湿気は大好きなんですが、根っこに水が常にあるのを嫌います。
胡蝶蘭は普通の植物とは違って、水やりの頻度はとても少なめになります。
植え込み材の表面から1から2cmほどまで乾いていることを確認してから、下から滴るほど水を入れます。
受け皿にたまった水はすぐに捨てて、胡蝶蘭の根が空気に触れることができるようにしてあげてください。
常温の水をあげましょう。
温室だったら湿気もためることができますが、室内で胡蝶蘭が大好きな湿度にすると私たちの生活に支障が出てしまいます。室内で80%の湿度だと、いろんなものがかびてしまいます。
特に冬場は乾燥してしまいますので湿度を保つのが難しい場合は、胡蝶蘭の近くに加湿器を置いてあげるとよいでしょう。
直接当たらないように工夫する必要はありますが、加湿器があるとないとでは変わってきます。
葉っぱが乾燥気味になっているときは、葉っぱの表と裏側に霧吹きで水を与えてあげてくださいね。
胡蝶蘭は葉っぱからも水を吸っていてとても大切な器官です。
まとめ
胡蝶蘭にとって温室は、胡蝶蘭の故郷の環境に近づけることができる方法ということがわかりました。
また、胡蝶蘭がひとつ入るほどの簡易温室も安く売っているので、胡蝶蘭を冬に枯らしてしまうとか、胡蝶蘭の元気がないといった場合取り入れてみてもよいかもしれません。
気を付ければ胡蝶蘭は温室がなくても育てることができますので、胡蝶蘭の性質にあった環境を作っていってくださいね。