お祝いで贈られることの多い胡蝶蘭ですが、室内をひときわ華やいだ雰囲気にしてくれる美しいお花ですよね。
その繊細で豪華な花は見る人の心を鷲掴みにします。
そんな胡蝶蘭ですが、鉢植えだけで楽しむのはもったいないかもしれません。胡蝶蘭をコルク付けして育てれば、インテリアとしてお洒落に室内に飾ることができますよ。
難しいイメージがあるかもしれませんが、作業に必要な材料はさほど多くはありませんし、手順さえ知れば初心者でも簡単にコルク付けすることができるでしょう。
今回は、胡蝶蘭のコルク付けのやり方や、コルク付けした後の管理方法などを詳しくご紹介します。
コルク付けに挑戦してみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
胡蝶蘭は着生植物。コルク付けして素敵なインテリアに
胡蝶蘭は鉢植えにされて売られていることが多いですが、実は岩の割れ目や樹上でたくましく成長をする着生植物で、一般的な植物のように土壌に根を下ろしません。
胡蝶蘭の楽しみ方として、コルク付けするのも人気な栽培方法です。自然に近い状態で育てることができ、素敵なインテリアにもなりますよ。
コルク付けすれば胡蝶蘭の根が健康に育つ姿を観察することができ、躍動感がある姿が楽しめるでしょう。
着生素材としてのコルク
植物を着生させて育てる素材として、コルクの他に流木や板、フェイクフェゴなどがありますが、コルクは腐りにくくて虫も湧きにくく、着生素材にとても適した素材です。
コルクといえばワインボトルに使用されるコルクを思い浮かべる人が多いですよね。
着生素材として使うコルクは樫の樹皮から出来ています。
樹皮なので見た目もかっこよく、インテリアにもぴったりです。また、とても軽く加工もしやすいので、好きな大きさにカットしたり、ハンギング用の金具も簡単に取り付けられます。
コルク付けする前の注意点
胡蝶蘭のコルク付けには、適したタイミングがあり、ベストな時期は4月から6月の間となっています。これは胡蝶蘭の植え替えにも適した時期となっており、その理由は、この時期に胡蝶蘭が活発に活動を始めるためです。
この時期以外は絶対にコルク付けしてはいけないという訳ではありませんが、植え替えやコルク付けは胡蝶蘭にとって体力を使うものなので、4月から6月の間に行うことで株が弱ってしまったり枯れてしまうリスクを減らすことができるでしょう。
また、コルク付けできるのは着生ランのみですので、この点も合わせて注意が必要です。
コルク付けに必要なもの
胡蝶蘭を使ってのコルク付けには、いくつか準備が必要です。
まずはコルク付けに必要なものをご紹介します。
- コルク付けしたい胡蝶蘭
- コルク
- 水苔
- 絹縫糸
- 針金
- ハンギング用の金具
以上のものを用意したら、さっそくコルク付けしてみましょう。
胡蝶蘭は高価なイメージがありますが、ホームセンターなどでは比較的リーズナブルな洋ランを見つけることもできますよ。
コルクもホームセンターなどでも購入できるので、入手に困ることはないでしょう。
コルク付けのやり方
難しそう……というイメージのある胡蝶蘭のコルク付けですが、正しい手順を知れば難しい作業ではありません。
ここからは、コルク付けのやり方を解説していきます。
コルク付けした胡蝶蘭を飾る場所をあらかじめ考えて、コルクのサイズやハンギング用の金具の取り付け箇所などを決めておくとスムーズに作業できますよ。
鉢から優しく取り出す
まずは、胡蝶蘭を鉢から取り出します。
胡蝶蘭しっかりと鉢の中で根を張る植物なので、なかなか鉢から取り出せない場合もあるでしょう。引っ張り出そうとせず、根を傷付けないように、ゆっくりと優しく取り出してあげてください。
胡蝶蘭の根はとてもデリケートなので、優しく取り扱うよう意識して作業しましょう。
古い植え込み材が根に付いている場合にも、ピンセットなどを使って優しく取り除いてください。
傷んだ根は取り除く
胡蝶蘭を鉢から取り出したら、すぐにコルクへ移動というわけではありません。
まずは、根についた水苔などの植え込み材を取り除きましょう。植え込み材を取り除いて根が見えたら、根の健康状態を観察してみてください。
根の部分はすべてが健康な状態とは言えないため、必ず確認が必要です。傷んでいる根があれば取り除いていきましょう。
傷んだ根は、主に水分で根っこがブヨブヨになっていたり、干からびているものです。こういった根は思い切ってカットして構いません。
水苔と一緒にテグスでコルクに巻きつける
水苔は付ける場所の下部分に敷きますが、薄く少量で構いません。
根っこの部分は水苔で覆うとき、少しだけ隠れる程度にしてください。根の部分を少し露出させると、気根から空気を吸収できるためです。
水苔をセットできたら、胡蝶蘭がスポンと落ちてしまわぬよう、テグスを使い水苔と根の上からしっかりとコルクに巻きつけましょう。
コルクにハンギング用の金具を取り付ける
胡蝶蘭をコルク付けしてそのまま壁に立てかけるのも素敵ですが、つるして飾れるようにすると、室内のインテリアとしてさらにお洒落に飾れますよ。
つるして飾れるようにするためには、ハンギング用の金具を取り付けましょう。
ヒートンなどを使えば簡単に取り付けることができますし、穴をあけて紐や針金を取り付けて飾れるようにするのもいいですね。
コルク付けした後の管理方法
ここまでは、胡蝶蘭をコルク付けする方法についてご紹介しました。
意外と簡単だなと思った方も多いのではないでしょうか。初めてでも、慎重にトライすれば
簡単にコルク付けすることができますよ。
コルク付けをした後は、管理方法にも注意が必要です。
ここからは、コルク付け後の胡蝶蘭の水やりやおすすめの置き場所をご紹介します。
水やりについて
鉢植えの状態からコルクへ移動をした胡蝶蘭、見た目も違うことから「どうやって水やりすればいいの?」と思う方も多いかもしれません。
コルク付けした胡蝶蘭の水やり方法は、水苔が乾いたら霧吹きで湿らせます。1週間のうちに水やりは2回から3回を目安にして、水の量に関してはたっぷりと与えて構いません。
水苔の部分がカラカラに乾燥をしていたり、夏の暑い時期なら水苔に対しての対処も必要です。バケツに水を張り、その中に水苔を入れて半日ほど放置するといいでしょう。
おすすめの置き場所
見た目も素敵な胡蝶蘭のコルク付けですが、置き場所にも工夫をしたいですよね。
インテリアとしてどうしても飾りたい!という場所があるかもしれませんが、飾りたい場所か胡蝶蘭に適した場所か確認してみましょう。
胡蝶蘭は、日当たりがよく、なおかつ風通しの良さも好みます。
日光の当たる場所としては、レースカーテン越しくらいの場所が適しており、直射日光には弱いので注意してください。
まとめ
一見するとハードルが高そうな胡蝶蘭のコルク付けですが、実際に挑戦をしてみると初心者でも気軽にできることがわかったのではないでしょうか。
単純な作業なので、必要な材料を揃えれば作業に迷うこともありません。
コルク付けした胡蝶蘭はインテリアとしても最適で、室内が一層お洒落になること間違いないでしょう。また、水苔の乾燥状態や根が見えやすくて水やりの頻度がわかりやすいので、初心者にもおすすめの育て方でもあります。
この記事を参考に、ぜひ胡蝶蘭のコルク付けに挑戦してみてくださいね。