自分ではなかなか買う機会がないと思う胡蝶蘭ですが、お祝い事などでいただくこともありますよね。胡蝶蘭は花持ちがいい植物なので、1か月~2か月ほど咲き続けてくれます。なので、他のお花よりも長く楽しむことができます。
胡蝶蘭を大切に育てていたけれど、お花が落ちてしまって楽しめなくなってしまった。
もう終わってしまったのかな。
そうお考えの人もいるでしょう。ですが、胡蝶蘭はちゃんと手当をしてあげれば何度でも茎が伸びてきて楽しむことができるお花なのです。
そこで、お花が散ってしまった胡蝶蘭を再びお花を咲かせる方法についてみていきたいとおもいます。
胡蝶蘭をもう一度咲かせるためには?
胡蝶蘭は花が枯れてしまっても、葉がまだ生きている場合はまたきれいなお花を咲かせることができます。そのためには、胡蝶蘭の茎を適切に切り、きちんと管理することが大切になってきます。
胡蝶蘭の花が落ちてしまったら、株と茎を支えていた支柱を外します。
消毒したはさみで胡蝶蘭の茎を切っていきます。
胡蝶蘭の花には節がついているので、その節を下から数えて4節だけ残してそこから上はカットしてしまいます。花茎の部分を残したままだと、株の栄養が取られてしまうため、翌年に花を咲かせることが出来なくなってしまいます。
茎を切り落としても、翌年には違う場所に新しい茎が伸びてきます。
花茎を切るときには思い切ってスパッと切りましょう。茎の断面をきれいに切ることで、周りの組織が痛んでしまうのを防ぐことが出来るのです。
さらに、開花中に切って切り花にする時にも、切った断面がきれいなほうが水の吸収をよくしてくれるので、覚えておくといいですね。
またご家庭で育てる場合、鉢の下に受け皿を置いておくといいでしょう。
これらをすることで、もう一度きれいなお花を楽しむことができるのです。
花芽の成長は、胡蝶蘭が咲く場所の環境に慣れてからとなります。なので、2~3年ほどかかってしまう場合もあります。
胡蝶蘭の花茎って?
胡蝶蘭をもう一度咲かせるためには花茎を適切にきることが大切だと書きました。その胡蝶蘭の花茎について説明していきたいとおもいます。
「胡蝶蘭の茎」とは「花茎」を指していう場合がほとんどです。
胡蝶蘭は葉の間から花芽が出てきて、花芽が伸びることで呼び方が花茎となってきます。また、花軸と呼ばれることもあります。
伸びた花茎の先端の部分には、品種によって数は違いますが、数輪~15輪ほどの花をつけるのです。
花が咲き終わったら、花茎も役目を終えて枯れてしまいます。
胡蝶蘭の花芽は、葉と茎の間から割って生えてきます。1枚の葉に対して1本の花芽が出てきます。なので、しっかりと成長した葉の枚数が多ければ多いほど花芽がいくつも出てくる可能性が高くなるのです。
花茎は生育条件によって出てくる本数が異なり、1株につき1本~数本伸びてくるのですが、条件が悪いと1本も生えてこないこともあります。なお販売されている商品では、お花を充実させるために、1株から伸ばす花茎は1本だけにしてあります。3本立ちの鉢なら胡蝶蘭を3株寄せ植えにしている場合が多いです。
そして上に向かって伸びてくる花茎ですが、花が咲くと花の重みで垂れ下がってしまいます。
一般的にはあまり知られていない胡蝶蘭の原種などは樹木の上の高い位置に着生しているので、花が垂れ下がってしまっても地面につく心配がないため、問題ありません。
ですが、鉢植えの場合宙づりで育てていく場合を除いて、机の上や床に置いて飾るために支柱を使って花茎を立たせて、胡蝶蘭の花が垂れてしまっても下に着かないように仕立てます。
見栄えもよくなるために、お店で売られている胡蝶蘭の多くに支柱が使われているのです。ご自身で胡蝶蘭を育てる場合も、飾る場所や見栄えを考えて必要であれば支柱を使ってあげるといいですね。
次の花を咲かせるための管理方法は?
花茎を切ったあと、次の花を咲かせるためには管理もしていかなければなりません。
15℃~30℃くらいの環境で育てましょう。胡蝶蘭は寒さに弱いお花です。15℃を下回ってしまうと枯れてしまうことがあるので、冬場は注意しましょう。
また、胡蝶蘭は春から夏にかけての間に株が成長します。この期間は水やりをしっかりとやりましょう。特に夏には鉢底から水が流れるほどたっぷりと水をあげてあげるといいでしょう。
ただ、根腐れを防ぐ必要があります。完全に土が乾いてから水をあげてください。
湿度が高い梅雨の時期は、室内で管理した方がいいです。また、秋から春の間は控えめに水をあげましょう。
乾燥している冬などは霧吹きで葉に水をかけてあげます。胡蝶蘭は根腐れに弱い植物なので、乾燥具合をよく確認してから水やりをしましょう。
まとめ
胡蝶蘭の育て方は難しいと思われる方もいると思いますが、花茎を適切に扱うことによって翌年以降もお花を楽しむことが出来ます。
花が落ちてしまっても大切に育ててあげればまた、花は咲きますのでぜひ素敵な胡蝶蘭を咲かせてみてください。