胡蝶蘭の寿命をのばす簡単な三つの方法

胡蝶蘭は開店祝いや就任祝い、誕生会などのお祝い事の定番ですよね。もらったことや自分で観賞用に買ったことはありますか。

優美で可憐な姿が人気の胡蝶蘭ですが、花びらがひらひらと空を舞う蝶の様子に似ていることから幸せを運んできてくれるお花だとされていて、とても縁起の良いお花として人気が高いのです。それに加えて、胡蝶蘭はお手入れが簡単だったり、寿命が長いことも人気のひとつです。そんな胡蝶蘭の寿命を知っていますか。

胡蝶蘭って?家で育てる場合の寿命はどのくらい?

胡蝶蘭の寿命

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胡蝶蘭は花が散ったり落ちたりしても、枯れてしまうわけではありません。根腐れしたり、病気をしたりしなければ、50年以上とも言われています。

胡蝶蘭の寿命は50年ですが、ご家庭に来たりして育てた場合、平均的な寿命は10年くらいになります。

鉢植えで花を咲かせている胡蝶蘭は、1か月以上はきれいなお花を楽しむことが出来ます。お花の数が多いので、それぞれの開花のタイミングを考えると最後の花が散るまで3か月以上楽しめる場合もあります。

胡蝶蘭は他のお花と違って寿命が長いといわれているお花です。

花が咲いている期間も長いのですが、その秘密は胡蝶蘭が育ってきた環境にあります。

実は他の花とは全然違った特性を持つ胡蝶蘭を植物の性質から見ていきたいと思います。寿命が長い秘密がわかるかもしれません。

なんで胡蝶蘭の寿命は長いといわれるの?

胡蝶蘭はラン科でファレノプシス属というものに属する大きな葉を持つ植物です。

ファレノプシスとは、ギリシャ語の蛾が由来となっています。

日本では蝶が舞っているように見えるため、胡蝶蘭と呼ばれるようになりました。

胡蝶蘭は約400種類もの原種があります。いずれも、赤道を挟んだ南北回帰線の間に原産地があり、主な地域はフィリピン、インドネシア、マレーシア、パプアニューギニア、東南アジア、台湾、インド南部などに分布しています。

原産地からもわかる通り、胡蝶蘭は熱帯の植物なので寒さに弱いのが特徴です。樹木などの表面に根を張って、そこから養分を吸収する着生ランです。空気中からの水分を吸収して、露出している根が栄養分を吸収しているのです。

胡蝶蘭はCAM型植物といわれる植物で、CO2の吸収を夜間に行って、昼間に光合成をしています。このために、温度が下がって湿度が上がる夜に気孔を開いて、CO2を吸収して株内に水分がなくなるのを防いでいます。だから、乾燥に非常に強い植物なのです。

胡蝶蘭が届いてからこれをするだけで寿命が延びる?咲いているときと咲き終わってからの管理方法

胡蝶蘭の寿命がのびる方法

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根っこの乾燥に強くお手入れも簡単な胡蝶蘭ですが、贈り物などでもらったりしてもすぐに枯らしてしまったことはありませんか。

胡蝶蘭を貰った際や届いたときなどはリボンや包装紙、セロファンなどできれいにラッピングがしてあるとおもいます。

実はこのラッピングのまま放置すると湿気やすくなってしまったり、胡蝶蘭の根っこがうまく息を吸えなくなったりして枯れやすくなってしまいます。

ラッピングは胡蝶蘭が呼吸をしやすくするため、またカビ防止のためにもなるべく早くラッピングを外してしまいましょう。

枯れてきた花も摘み取ってあげてください。

胡蝶蘭は花が咲き終わった後の管理も重要になってきます。

ポリポットに1株ずつ育てられたものを化粧鉢に植え替えしてあるので、化粧鉢から1株ずつ取り出してあげましょう。

それを水苔やバーグで植えなおしてあげます。そのときに腐っている根っこがあれば切ってしまうのがいいでしょう。

そのあとに花茎の支柱をはずします。

ですが、何もお手入れをしなければせっかくの胡蝶蘭もだめになってしまいます。

そこで、少しでも寿命を長くするために、胡蝶蘭の育て方を見ていきたいとおもいます。

胡蝶蘭の寿命をのばす3つのポイント

胡蝶蘭が枯れてしまう多くの原因は水のやりすぎによる根腐れにあります。

お花に毎日お水をあげていませんか。見た目にはわかりにくいのですが、胡蝶蘭の植え込み材料の下には水分が多く残っているのです。植え込み材料の表面が乾いて水気がなくなってから水をあげましょう。梅雨の時期や冬場は表面が乾きにくくなるので、月に1回程度あげるだけでも十分な時もあります。

しかし、葉っぱは水分が好きなので、加湿器の近くや(直接かからない場所)霧吹きで葉っぱに水をあげましょう。

葉っぱの裏側にも霧吹きで水をあげてくださいね。

葉っぱに霧吹きで水をふきかけてあげることで害虫予防にもなりますよ。

また、胡蝶蘭の置き場所も重要なポイントになってきます。

カーテンの開いた部屋の窓際に置いたりしていませんか。胡蝶蘭は風通しがよく明るい場所に置いてあげると良いです。ですが、直射日光には非常に弱い植物です。

直射日光に当たる場所に置いておくと葉焼けがおきてしまいます。

葉焼けがおきると、葉が白や黒に変色してしまいます。

胡蝶蘭を育てるときに整えておく環境は以下の3つです。

  • 直射日光の当たらない明るい部屋
  • リビングなどの人が集まる風通しのよいエアコンの風が直接当たらない場所
  • 根っこは乾燥気味に、葉っぱは加湿気味にする水やり

この3つに注意して置いてあげると寿命を延ばすことができます。

まとめ

胡蝶蘭は適切に育てていけば10年持つことが出来たり、お花を咲かせている期間が1か月以上だったりと、長くきれいな花を楽しむことができます。

育て方の方法を知ったり、寿命を長くするためのコツを知ることで、胡蝶蘭の美しさをより長く楽しんでください。