冬場の胡蝶蘭の育て方で守るべき4つのポイント

花は季節によって育て方を変えなければいけません。とくに冬場はいろいろなことに注意する必要があり、それは胡蝶蘭にも同じことが言えます。そこで今回は胡蝶蘭の冬の育て方について話していきます。

胡蝶蘭は冬でも購入することができる花

「そもそも胡蝶蘭って冬でも買うことができるんですか?」

花といえば春・夏に咲くイメージが強く、冬に購入できる花は限られている思う人が多いでしょう。とくに胡蝶蘭の原産地は台湾・フィリピン・インドネシアなどの熱帯地域のため、「冬 = 胡蝶蘭」というのはあまり想像できないと思います。

しかし、昨今は生産者の努力により、栽培・育成技術が大幅に発展したため、冬でも胡蝶蘭を購入することができます。そのため開店・開業祝いやその他のお祝いごとで胡蝶蘭を冬にギフトとして受け取る機会は少なくありません。

けれど、あくまで胡蝶蘭は熱帯地域のお花です。冬でも購入時は綺麗ですが、育て方・管理方法を間違えると、あっという間に胡蝶蘭は元気をなくしてしまいます。

二度咲きをさせるため、そして購入後やギフトしていただいたあと、なるべく長い間、胡蝶蘭に元気でいてもらうためには冬の育て方が非常に重要なポイントになるのです。

胡蝶蘭を置く部屋はできれば10度以上にしましょう

先にも話したように胡蝶蘭の原産地は熱帯地域のため、寒さに非常に弱い花です。冬も元気に胡蝶蘭を育てていくためには、胡蝶蘭の置き場所の温度が重要になります。

可能なかぎり胡蝶蘭を置いている場所や部屋の温度は10度以上になるようにしましょう。

それぞれのご家庭によって事情が異なると思いますが、玄関やリビングではない洋室などは室温の管理が難しいと思います。冬場の胡蝶蘭の置き場所は室温の調整がしやすいリビングがおすすめの場所です。

とくに胡蝶蘭を置いている場所が5度以下になってしまうのは厳禁。見た目での変化はすぐにはわかりませんが、5度以下の場所に胡蝶蘭を置いているとダメージが蓄積され、胡蝶蘭はやがて枯れてしまいます。人が生活している室内の空間であれば、5度以下になることはほとんどないので、夜中や寝ているとき暖房器具を切っておきたい人は、胡蝶蘭を人がいる場所へ移動させるのがいいでしょう。

胡蝶蘭にエアコンの風を当てないで!

胡蝶蘭にはエアコンの風は当てないで

triosolution1 / Pixabay

「我が家は暖房が効いたリビングに胡蝶蘭を置いているから問題なし!」

いえいえ、胡蝶蘭を冬の間も大切に育てるためには温度以外にも注意しなければいけないことがあります。単に暖房が効いたリビングに置いていれば何も心配しなくていいわけではありません。

もしもあなたがエアコンの暖房を付けた部屋に胡蝶蘭を置いて育てる場合、エアコンの風向きに注意してください。胡蝶蘭は直接、風が当たることを嫌います。とくにエアコンの暖房の風は乾燥しているので、胡蝶蘭には非常によくない風なのです。

エアコンが効いた部屋で胡蝶蘭を育てる場合は、”エアコンの風が当たらない場所に胡蝶蘭を置く”ようにしましょう。

胡蝶蘭にとって快適な湿度を保つことが大事

「温度も10度以上! エアコンの風も胡蝶蘭に直接、当たっていない! これで胡蝶蘭の育て方はバッチリですね!」

徐々に胡蝶蘭にとって快適な空間を作り出すことに成功していますが、まだまだ注意しなければいけないことがあります。それは湿度です。

暖房が効いたお部屋というのは乾燥しやすく、湿度が低くなりがちです。最初に話したように胡蝶蘭の原産地は熱帯地域。適度な湿度を保つことも胡蝶蘭を育てるためには重要なポイントなのです。

胡蝶蘭を置いている部屋の湿度を保つためには以下の方法をとりましょう。

・加湿器で乾燥を防ぐ

・洗濯物を部屋干しし、湿度を維持する

・霧吹きで胡蝶蘭の葉に水をやる

上記以外にも胡蝶蘭にビニールをかぶせることで湿度を保つことができます。また霧吹きで水をやる場合は、水のやりすぎに注意してください。胡蝶蘭の乾燥の目安は土の表面や苔を手で触ってみて、乾燥している場合は霧吹きで水をやるようにしましょう。

夜間の窓際に胡蝶蘭を置かない

冬の窓際に胡蝶蘭を置かないで

Gellinger / Pixabay

胡蝶蘭は冬場に限らず、レースカーテンや遮光カーテン越しに日光を浴びせるのが良いです。そのため、窓際に胡蝶蘭を置く人は少なくないと思います。

しかし、冬場に胡蝶蘭を窓際に置く場合は1点だけ注意しなければいけないことがあります。なぜなら冬場の窓際は夜間、気温がとても低くなるからです。

夜間も暖房をつけている場合は別ですが、ほとんど人が暖房は切ってしまうと思います。もしもあなたが暖房が効いていたリビングの窓際に胡蝶蘭を置いていた場合、暖房を切ったあとの夜間は部屋の中央もしくは寝室へ移動させるのがいいでしょう。

とくに外の気温が10度以下の場合は窓際に置いておくのはよくありませんので注意しましょう。

「冬場の胡蝶蘭の育て方で守るべき4つのポイント」まとめ

適度な室温と湿度で冬の胡蝶蘭を見守ろう

・温度は10度以上を維持

・エアコンの風が直接、当たらない場所に置く

・乾燥に注意!適度な湿度を保つ

・夜間は窓際に置かないのが吉

いかがでしたでしょうか? 寒い冬も胡蝶蘭にとって快適な環境を維持することが大切です。誤った育て方をしないように注意し、胡蝶蘭とともに元気に冬を越しましょう。