葉水の効果で胡蝶蘭を元気に育てる、簡単なコツ5選

葉水は、霧吹きなどで葉っぱにお水を与えてあげることをいいます。

この葉水は、葉っぱからの水を吸わせるだけじゃなく病気や害虫やほこりの予防などたくさんの効果があります。

観葉植物だけでなく、胡蝶蘭にもとっても有効なこの葉水の与え方のコツを伝えていきます。

葉水とは?観葉植物や胡蝶蘭にとって必要なもの?

葉水の効果

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葉水とは、植物への水やりの一種です。

観葉植物や盆栽などの家で育てる植物に水やりは必要不可欠です。

お水は植物にとって大きな栄養になるものです。

その植物に対する水のやり方は大きく分けて二つあります。

一つは今回紹介する、「葉水(はみず)」で、もう一つは「根水(ねみず)」です。

水やりのことを「灌水・潅水(かんすい)」といいます。一般的に言う水やりは、土などに水を与えて植物の根っこから水を与える「根水」を思い浮かべると思います。

また、根っこからしか水分を吸わないと思われている方も多いのではないでしょうか。

植物は葉っぱからも水を吸います。どの植物も葉っぱから水を吸います。特に胡蝶蘭はその性質から、葉っぱでの水飲みに長けています。

胡蝶蘭の性質から言いますと、胡蝶蘭は熱帯地方の水が多い地域で育っているのにも関わらず、木の上に自生しています。胡蝶蘭は木の上に根っこがそのまま出ているので水を飲みたいときにすぐに飲めるわけではありません。そのため、空気中の水もうまく葉っぱから吸収することで厳しい環境にも耐えることができるようになっています。

胡蝶蘭はCAM型植物という砂漠にいる植物の特徴を持っています。なるべく胡蝶蘭自信の負担にならないように低燃費で水から栄養を作っています。

それは熱帯地方では雨季と乾季に分かれる厳しい環境で生き抜くため、雨季のときの雨をたくさん取り込み、乾季の時に耐えられるように葉っぱからも多くの水分を吸収できることで、水に弱い胡蝶蘭の根っこの働きを支えています。

葉水の効果効能

葉水に大切なもの

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葉水の効果は、先ほども言ったように病気、害虫、ほこりの予防と様々です。

また、夏場などの気温が高くなりやすい季節には温度を下げくれる働きもあります。

葉水をしないと葉っぱからの病気になりやすいのは、虫やほこりのせいなのです。

【葉水をすると、いいこと5つ】

  1. 害虫を予防
  2. ほこりを除去し光合成の働きを助ける
  3. 葉っぱの温度を抑える
  4. 植物自体を守る
  5. 根腐れをしにくくなる

あまり重視されていない葉水ですが、葉水をするだけでこんなにたくさんのメリットがあったのです。

植物にとって、虫は厄介なものです。中には花粉を運んでくれて子孫を残してくれる役目もあるのですが、実際は病気を持って来たり、大事な部分を食べられたり、栄養を吸い取ったり、葉っぱにびっしりついて光合成の邪魔をしてしまうことがあります。

特にハダニやカイガラ虫はやっかいです。水を嫌う目に見えにくいハダニを予防するために葉水をして近づけないようにさせる効果があります。

  1. ほこりと光合成

特に室内にいるとほこりはすぐに溜まってしまいます。3日もすればテレビにうっすらほこりがたまるのと同じように、葉っぱにもほこりがたまってしまいます。ほこりがたまると光合成をうまくできずに、植物がどんどん元気がなくなってしまいます。

ほこりをとってあげるのは、何日かに一回霧吹きで水が滴るほど水をかけてあげるか、濡れたティッシュなどで表面をふき取るようにしてください。

  1. 葉っぱの温度を抑える

夏場など特に気温が高くなってしまうときに、ミスト状の水をかけてあげることで温度が下がることがあります。

直接かけるのではなく、周りの空気も巻き込みながら霧吹きをかけてあげると温度が下がりやすくなります。

  1. 植物自体を守る

特に冬場は空気が乾燥してしまいます。また、夏場でもエアコンなどで乾燥気味になってしまいます。空気の乾燥や夏場の温度上昇から身を守ることができます。

葉っぱから水を吸えるようにしてあげると植物の健康にも役立ちます。

また、葉水をすることで室内の湿度も調節してくれますよ。

  1. 根腐れをしにくくなる

根腐れとは、水のあげすぎによって乾いてる暇がなくなった土にカビが生え根っこが腐ってしまうことを言います。

根腐れは、観葉植物だけでなく、盆栽などもかかりやすく、水やりの頻度の管理が難しいことがあげられます。特に胡蝶蘭の枯らす理由のほとんどは根腐れです。

水やりは基本的に土が乾いたらあげますが、土の水気が乾いているのか乾いていないのか分からない時など微妙だなと感じた時は、葉水をしてあげると水のあげすぎによる根腐れを防げますよ。

葉水のコツ

葉水のコツ

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葉にお水を与えることが大切なことが分かったところで、葉水をするのもコツをお伝えしていきます。

また、観葉植物や胡蝶蘭に対して葉水をしてあげるときも注意する点が少し変わってきますので、コツを知っておきましょう。

  1. まず葉水は霧吹きで行うようにします。

細かい霧状の水が出るものを利用します。今は百均などでも手軽に手に入るので自分の好みのものを選んでくださいね。

  1. 葉水は、表面だけでなく裏側も行います。

害虫も葉の裏側に水をやることで予防できます。

裏側でも水を吸うことができますので、裏側にもしっかりと水を当ててくださいね。

  1. 常温のお水

冷たすぎるお水や熱いお湯は植物がびっくりしてしまうので、常温になったお水を使用してくださいね。

  1. 【観葉植物にとっての葉水の時間】

殆どの観葉植物やお花にお水をあげる際は、朝と夕方あげてあげると良いでしょう。

室内にいてあまり温度が上がらないなら、葉っぱの状態を見てお昼にも与えてあげるのもいいかもしれません。

  1. 【胡蝶蘭の葉水の時間】

出来れば夕方に裏側に多くの葉水を与えるようにします。

乾燥しているなら、朝、昼、夕と霧吹きをしてあげます。

特に乾燥している冬場には常に葉っぱに水分がほしいところです。

湿度が上がるように、加湿器をつかうのもいいです。その時の吹き出し口は胡蝶蘭に直接向けずに、あくまで胡蝶蘭付近の湿度をあげるような位置につけてあげてくださいね。

胡蝶蘭の必要な湿度は70%なので、70%に近い湿度になるような環境づくりが良いでしょう。

まとめ

あまり気にも留めてこなかった葉水が、植物にとってとても大切な役割があったことにはとても驚きですよね。

しかも、表側だけでなく裏側にもしっかりと葉水をおこなうことで、虫や病気から予防できるので植物の寿命が長くなるのには、すぐには水をしないと!って気持ちにさせてくれますね。

葉水を行うと葉っぱが色づいて、綺麗な色になってつやつやと輝きを放ってくれるようになります。そんな姿を見るとますます毎日のお世話が嬉しくなりますよ。