胡蝶蘭の種類の一つ、満天紅(まんてんこう)は、ミディ胡蝶蘭の中でも人気がある品種です。鮮やかなピンク色をしており、いろんな方向に向かって咲くのが特徴です。植物をあまり育てたことのない人にもおすすめで、贈り物にも適しています。今回の記事では満天紅の特徴、育て方、おすすめギフトアイテムを紹介します。
目次
胡蝶蘭・満天紅はどんな花?
ミディサイズの胡蝶蘭、満天紅(まんてんこう)は鮮やかなピンク色をしたお花で、お祝いのプレゼントとして人気です。品種も多く、また他の胡蝶蘭のように大きくならないので購入しやすく、育てる際も丈夫で花持ちが良いという特徴があります。
スッと伸びた茎に複数のお花が互い違いに咲く様子は、飾るだけでその場が一気に華やかになるでしょう。まずは胡蝶蘭・満天紅がどんなお花か、満天紅の「特徴」「ルーツ」「名前の由来」について解説します。
胡蝶蘭・満天紅の特徴
満天紅は胡蝶蘭の中でもミディと呼ばれる比較的小さめの種類に該当します。胡蝶蘭というとお店の開店祝いに飾る大きなものというイメージが強いですが、満天紅はお花自体も小ぶりで5〜10cm程度です。
お花自体の丈夫さも優秀で、環境が合えば数ヶ月間お花の姿を楽しめます。これは大型の胡蝶蘭よりも、生育環境の厳しいところで育ったことが影響しています。ミディ胡蝶蘭は品種以外にもお花の色や形もさまざまで、満天紅はピンクの花色が特徴です。
胡蝶蘭・満天紅のルーツ
満天紅のルーツは、ラン科のドリテノプシス属です。私達が普段目にしている胡蝶蘭は、このドリテノプシス属ともう一つファレノプシス属の2種類が存在します。ドリテノプシスはファレノプシスとドリティスと呼ばれる原種を交配して生まれたものです。
胡蝶蘭といえばイメージに浮かぶのは白いお花ですが、黄色や赤などの胡蝶蘭もあり、ドリティスは赤色の胡蝶蘭です。その影響を受けているため満天紅も鮮やかなピンクをしています。
胡蝶蘭・満天紅の名前の由来
満天紅の名前の由来は、中国から来ているといわれており、読み方は「まんてんこう」です。中国語では満天紅に「最上の幸せ」という意味があり、また紅色は中国でお祝い事の際に身につけます。
そのため伝統的な中国の花嫁の衣装には、紅色が取り入れられているのです。くすみ一つないその紅色の華やかさは、満天紅に通ずるものがあるでしょう。これ以上ないほどの幸せがやってくる、満天紅にもそんな願いが込められているのかもしれません。
胡蝶蘭・満天紅の育て方
この項目では、肥料や水の上げ方、植え替え方法、栽培するうえで気をつけるポイントについて解説します。
肥料をあげる
肥料は販売元で与えられているため、満天紅を購入して1年は必要ありません。しかし育て始めて2年目になると肥料が切れてしまうので、液体肥料を週に1度のペースで与えるようにしましょう。与えるタイミングは春〜夏です。この時、肥料を与えすぎるとうまくお花が咲かなくなることもあるので、適正な量を守りましょう。
水をあげる
水も肥料と同じで、与え過ぎはよくありません。水を与えるタイミングは植え込み材が乾いてからがベストです。水やりの頻度は週に1回程度で、冬になったらあまり水を吸わなくなるのでさらに頻度を落としても問題ありません。
花柄摘みをする
満天紅は高温多湿を好みますが、風通しが悪いと蒸れることがあります。咲き終わった花がらは必ず摘むようにしてください。
株のまわりや葉と葉の間など、常に風通しが良い状態を維持することが大切です。花がら摘みは咲いた部分の茎から取るようにしましょう。花びらだけではガクが残っているので意味がありません。
切り戻しをする
切り戻しは株の根元から2節を残してカットします。カットの位置を間違うと花芽までなくなり、次のお花が咲かなくなります。切り戻しをするのは、株全体の咲いているお花が半分以上、だいたい3分の2ほど咲いたタイミングです。お花が咲いているのに切ってしまうのは心苦しいですが、次のお花のためにも切り戻しはしっかり行いましょう。
植え替えをする
植え替えは2年に1度のペースで行い、植え替えに適した時期は4〜6月です。鉢から取り出したら土を軽く落として根をほぐします。水苔なら根に巻きつけて新しい鉢へ植え、バーク栽培の場合は他の植物の植え替えと同じように株と一緒に新しい鉢へ入れてください。植え替えた土に根が定着しやすいように活力剤を与えるのもおすすめです。
おすすめの胡蝶蘭・満天紅3選
お誕生日や記念日の贈り物にぴったりな胡蝶蘭・満天紅はギフトアイテムでも人気があります。おしゃれなラッピングやメッセージカードを添えて贈れば、受け取った相手もきっと喜んでくれるでしょう。またミディ胡蝶蘭は全体的なサイズが小さめなので、ちょっとした気持ちを伝えるプレゼントにも適しています。育て方も難しくないので、普段からお花を栽培している人にも贈りやすいでしょう。ここではギフトにおすすめの満天紅を厳選して3つ紹介します。
蘭花房 ミニ胡蝶蘭『満天紅』 1本立
1本立ちでシンプルなタイプは母の日や家族の誕生日プレゼントにおすすめです。あまりスペースを取れない場合でも、1本立てならそんなに場所を取らないので飾りやすいのではないでしょうか。
胡蝶蘭の1本立ちでも満天紅ならお花の色がとても鮮やかなので、飾った場所を明るく演出してくれるでしょう。注意点として、購入時のラッピングをしたままだと鉢の中が蒸れてしまうので、お気に入りの鉢に移して管理すれば咲いたお花を長く楽しめるはずです。
胡蝶蘭 ミディ系 小リンタイプ 2本立ち [5号] [満天紅]
2本立ちなら5号サイズの満天紅がおすすめです。高さは1本立ちとほとんど変わりませんが、2本になって少しボリュームが増すことでインテリアの主役にも十分なれるでしょう。そのまま飾ってもいいですし、咲いている満天紅を花瓶に挿して楽しむのもおすすめです。こちらはラッピングの色も選べるので、相手の好きな色にしてプレゼントするのもいいのではないでしょうか。2本立ちの胡蝶蘭は自分へのプレゼントにも選びやすいかと思います。
胡蝶蘭 ミディ系 小リンタイプ 2本立ち [5号] [満天紅]
ミニ胡蝶蘭 満天紅 「和鉢 かぐや」(敷物付) 2本立以上
2本以上の満天紅なら敷物付きのこちらがおすすめです。鉢も三河製の和鉢でこだわっており、落ち着いたデザインでそのまま飾っても十分素敵ですし年配の方への贈り物にも適しています。胡蝶蘭というと洋風のイメージが強いですが、和風の鉢でもその魅力は変わりません。お花を飾るなら洋風より和風の鉢が好きという人へのプレゼントにもおすすめしたい一品です。また3本以上にすればビジネスシーンの贈り物としてもふさわしくなります。
まとめ
満天紅は、蝶が舞っているような雰囲気のお花を四方八方につけるミディサイズの胡蝶蘭です。栽培も容易で、成長しても50cm程度と大きくならないため、室内でも気軽に育てられます。
お花そのものも数ヶ月咲くので長く美しい姿を楽しめるでしょう。お祝い事や引っ越し、父の日や還暦のお祝いなど、さまざまなシーンで贈りやすい植物です。満天紅を自分で栽培したり大切な人へプレゼントしたりはいかがでしょうか。