胡蝶蘭をもらって二度目の花が咲くときに、花の向きがそろっていないことがありますよね。この場合、花が咲いてからでも花の向きをそろえることができるのでしょうか?
また、花が咲いていない状態で花の向きをそろえるようにする育て方をご紹介していきます。
園芸初心者さんでも、きれいに胡蝶蘭を咲かせるコツがあります。
目次
向きをそろえる前に胡蝶蘭を育てる基本的な知識
胡蝶蘭の向きの前に、胡蝶蘭を育てる環境をしっかりと作られていることが大切です。
花芽ができてこれから花が咲きそうだという方は、環境は整っているのでそのままでも大丈夫だと思います。
胡蝶蘭をいただいてから、花が枯れていても根が緑色や少し黄色がかっていて太い根の時は胡蝶蘭は生きています。
花が枯れたら、根元から切り次の花を咲かせる準備をさせます。
出来れば花がしおれてきたと思ったら、茎を切っておくことをおすすめします。
まず胡蝶蘭が家に来たときはラッピングを外します。
ラッピングは届いてすぐに外しておきます。水分がこもらないので胡蝶蘭を育てやすくなります。
支柱を外す際は、花茎を切ったあとになります。
根に絡まっている場合があるので根の方も見ながら外してくださいね。
直射日光を当てないように、レースのカーテン越しや、直射日光が当たらない明るい室内に置きます。
水の頻度も必要最低限に1週間や2週間に一度めいっぱいあげるようにして普段は根を乾燥気味に育てます。
しかし、葉は水分を必要としますので、霧吹きで葉に水分を与えてあげてくださいね。
本来胡蝶蘭が必要とする湿度は、最低でも50%ほどです。
日本の屋内で育てる場合は乾燥気味になってしまいます。
胡蝶蘭の近くに加湿器を置いて調節するのも良いです。その時、加湿器から出てくる蒸気が直接胡蝶蘭にかからないようにしてくださいね。
また、風通しの良いところに置くのが好ましいのですが、エアコンや扇風機の風が直接当たる場所は避けてくださいね。お部屋全体の空気が循環していることが大切です。
温度も重要で、18度以下にならない場所に置きます。30度もなるべく超えないようにします。18度が一週間ほど続くと花芽を付けてくれるようになるので、温度変化も大切になってきます。
こうして胡蝶蘭にとって環境が整っていると1年から2年後にはまた花を咲かせてくれます。
根元から花を切ると1番花といって栄養をしっかりと蓄えた状態で次の花が咲くようになります。胡蝶蘭の寿命が長くなりますが、次に花を咲かせるのは少し遅くなります。
茎を2~3筋残して切ると、2番花といって3カ月から半年でまた咲かせてくれるようになります。しかし、胡蝶蘭からしてみると栄養が足りていないのにまた花を咲かせることになるので、寿命が短くなってしまいます。二番花は少し小さく咲きます。
今回は、根元から切って育てる場合の花の向きのそろえ方と、二番花の向きのそろえ方、花が咲いてしまってからの花の向きのそろえ方を見ていきます。
根元から切って胡蝶蘭を休ませたいとき支柱はいつつければいいの?
まず、根元1節を残して茎を切った場合、胡蝶蘭は少しお休みモードになって栄養を葉に蓄えようとします。
順調に育つと、ぐんぐんと茎が伸びてきます。
花の向きをそろえるのに大切になるのが、光の向きと支柱です。
特に支柱を添えてあげることで、花の向きがそろいます。
基本的に花は光の方向に育ちますので、光がよく当たるほうを咲かせたい向きにします。
支柱を添えてあげる場合に注意が必要なのは、折れないようにすることです。
胡蝶蘭の茎は細いため、支柱を添える過程で折れてしまうことがあります。
優しく行ってくださいね。
支柱を茎に合わせて短めに添えて、次にビニールテープやビニタイを使って支柱と茎をくくり向きをそろえます。
もし売られているような少ししだれた胡蝶蘭にしたい場合は、支柱を曲げてしだれさせる必要があります。しだれさせる場合は、曲げた支柱の曲がっている部分と花茎を括り付けます。
支柱は葉っぱの邪魔にならない場所にさします。
また、向いてほしい花の向きの方向に窓があると向きがそろいやすくなります。
茎の長さは、花茎が伸びてきたらつけてあげてください。目安として茎の筋が4~5になった当たりがつけやすいかと思います。
伸びてくる花茎に合わせて支柱に括り付けてあげます。
ビニタイなどで支柱に括り付けるときが一番花茎を折ってしまいやすいので慎重に行います。
支柱は花が落ちるまでつけっぱなしで大丈夫です。
二番花を咲かせたいときの支柱のつけかた
二番花を咲かせたい場合は、花茎を長めに切ります。下から2~3筋程残して消毒したきれいなはさみで切り落とします。
その時、支柱が刺さっている場合があると思いますが、できれば支柱は外します。根に絡まっているようでしたら支柱を切っておきましょう。
茎が伸びてきて茎の筋が4~5筋ほどになってきたら、支柱を立てます。
根に刺さらないように注意しながら支柱を立てていきます。
あとは胡蝶蘭の花茎と支柱を支えるために、ビニールテープやビニタイを使ってくくりつけます。このときも折れやすいので優しく行ってくださいね。
向いてほしい方向に窓などの光があるようにすると良いでしょう。
どんどん伸びてきますので、伸びてきたところをくくりつけていきます。
すると3~4カ月ほどで切った部分から茎が生えてきて芽が出て花を咲かせてくれるようになります。
つぼみがつくまで我慢してつぼみがついてから支柱に括り付けるのでも十分向きはそろいます。
その時も緩めに優しくビニタイで支柱に括り付けるようにします。
花茎を触るのが、こわしてしまいそうで怖いと思う方は、つぼみがついてから支柱を付けるのでも遅くはありませんよ。
花が咲いてから向きがばらばらになってしまった!花の向きをそろえることはできるの?
花が咲いてから花の向きをそろえることは、できます。
胡蝶蘭は花が咲いてから環境が良いと1ヶ月から3ヶ月と長い時間花が咲いてくれるお花です。
花が咲いて早い段階のうちに、支柱を立ててビニタイでくくってあげます。
このとき、花が落ちやすくなっていますので本当に優しく行ってくださいね。
また、緩めにくくることも大切です。
無理やりくくらないようにします。
胡蝶蘭だけでなく、花は繊細です。少し触っただけで枯れてしまったり折れてしまったりします。
そこから病気になることもあります。慎重に行ってください。
もし、花を落としてしまいそうで怖いと感じたら、やらないで野性味あふれる胡蝶蘭を楽しむのもよいですよ。
花が2輪ほど咲いてから支柱を立てて花の向きをそろえるのでも遅くはありません。
特に注意することは、優しく行うことです。
特に花が咲いている部分は折れやすくなっていますので、せっかくのつぼみや花を折らないようにします。
支柱で支えるときは、根元の方から2~3か所を軽く止めるほどでよいです。
あまり、花に近い部分を支えようとすると折ってしまうことになるので、先の方は自然に任せて行っても大丈夫です。
花が咲くと花の重さで自然としだれてきますので、ある程度は売り物のようなしだれた胡蝶蘭になって見た目もきれいになります。
花が咲いている部分よりも茎側をくくるようにしてくださいね。
まとめ
胡蝶蘭の向きがそろっているととても見た目がいいですよね。
お家でも手軽に花の向きをそろえることができるので、一度挑戦してみてくださいね。
しかし、気を付けることは、胡蝶蘭の花茎はとても弱いということです。
頑丈そうに見えますが、花が咲いている部分は特に弱いので、無理やり括り付けないように注意してくださいね。
ゆるく括り付けて、根元に近いところから負担がないようにくくってあげてください。
また、根元に支柱を刺すので、根に支柱が刺さらないように注意が必要です。
胡蝶蘭は環境が整ってさえいれば、放置気味に育てるほうが咲いてくれるお花でもあります。
支柱を立てるからといって構いすぎないように、胡蝶蘭の様子を見て花の向きをそろえるようにしてくださいね。