日本で古くから親しまれている胡蝶蘭ですが、原産地は日本ではありません。そのため、原産地がどこだか気になる人も多いはずです。また、原産地を知っておくことで、胡蝶蘭を日本で上手に育てていくヒントになるでしょう。
この記事では、胡蝶蘭の原産地やそこから学ぶ栽培のヒントなどを解説していきます。
目次
胡蝶蘭の原産地はどこ?特徴と一緒に解説
胡蝶蘭は日本ではお祝花として古くから親しまれている高級なお花です。そのため、胡蝶蘭を目にする機会が非常に多く、原産地などが気になる人も多いでしょう。
ここでは、胡蝶蘭の原産地を含む基本情報や、原産地の環境を詳しく解説します。
胡蝶蘭の基本情報
名前 | 胡蝶蘭 |
英名 | Phalaenopsis |
科名/属名 | ラン科/コチョウラン属 |
原産地 | 熱帯地域(台湾・マレーシア・フィリピンなど) |
形態 | 多年草 |
開花時期 | 不定期 |
花色 | 白・ピンク・赤・黄・青・紫など |
耐寒性/耐暑性 | 弱い/強い |
原産地の環境はどんなところ?
胡蝶蘭の原産地は、台湾やマレーシア・フィリピンなどの熱帯地域です。
胡蝶蘭といえば、植木鉢に植えられているイメージが強いですが、原産地では周りに生えている木に根をはやして生息しています。非常に稀ですが、原産の熱帯雨林の中では岩に生息しているケースも報告されています。
外に晒されている根は、空気中の水分を吸い取る役割があるので、胡蝶蘭は水が少なくても元気に成長することができるのです。
胡蝶蘭を実際に育ててみよう!原産地から学ぶ栽培のヒント
胡蝶蘭は高温多湿の地域が原産であることが判明しました。しかし、日本には四季があるので、日本で胡蝶蘭を育てていくとなると、少しコツが必要になります。
そこで、原産地の環境をヒントに、日本でどのように胡蝶蘭を育てていったらよいのかを解説します。
育てる環境
胡蝶蘭を元気に育てるためには、温度と日光がポイントです。
高温多湿の熱帯雨林に生息する胡蝶蘭は、暖かく風通しの良い場所を好む傾向があります。
そのため、日本で元気に育てるには、夏のような高い気候をキープする必要があるでしょう。温度の目安としては16℃以上が好ましいです。
水やり
胡蝶蘭は根や厚い葉に、吸収した水分を蓄えておく働きがあります。
熱帯地域特有の乾季の中で、たまに起こるスコールだけでも生き残れるように、このような性質になりました。そのため、過度な水やりは必要ありません。植木剤が乾いているのを確認したら水やりを行うとよいでしょう。
置き場所
胡蝶蘭を管理する置き場所は、なるべく原産の地域に合わせたほうが良いので、風通しの良い半日陰が良いです。日差しはとても大事ですが、真夏の直射日光は葉焼けの原因になるので注意しましょう。
胡蝶蘭は寒さに非常に弱いので、冬の置き場所は慎重に考えたほうが良いです。自宅の室内で管理することができるのであれば、なるべく18℃以上を保った部屋で管理するのが良いでしょう。玄関や窓際は非常に寒くなるので、胡蝶蘭の管理には向いていません。
胡蝶蘭はどのように日本へ広まったの?
熱帯地域を原産とする胡蝶蘭ですが、現地ではどのように親しまれてきたのか、日本にはいつ頃広まったのかなどの歴史も気になるところです。
ここでは、胡蝶蘭の詳しい歴史についてを詳しく解説していきます。
胡蝶蘭の現地での親しまれ方
胡蝶蘭の原産地の一つであるインドネシアでは、「ファレノプシス・アマビリス」という胡蝶蘭の代表種が国花として親しまれています。現地での呼び名は「Anggrek Bulan」と呼ばれており、「お月さまの蘭」という意味があるそうです。
さらに、マレーシアではコタキナバルという都市の市花として親しまれているそうですよ。
一方で、原産地の一つであるオーストラリアでは、ファレノプシス・アマビリスは絶滅の危機に瀕しているようで、現在では「絶滅危惧種」に指定されています。
このように、胡蝶蘭の原産地では、さまざまな方法で大切にされていることがわかりました。
日本へはいつ広まった?
胡蝶蘭が日本へ初めて伝わったのは明治時代のあたりだとされています。
先に原産地から伝わっていたイギリスから日本に伝わったそうです。当時は珍しかったイギリスからの輸入であることや、四季がある日本の気候では栽培や管理が難しかったことから、当時は今よりも高い金額で流通しており、上流階級向けの珍しい高級花として親しまれました。
しかし、栽培技術が発達してビニールハウス栽培が主流になってからは、日本でも多くの胡蝶蘭が栽培できるようになり、現代のようにお祝いのシーンに贈られる人気のお花として流通するようになったのです。
胡蝶蘭を日本で購入する2つの方法
胡蝶蘭を日本で日本で購入するには、主に2つの方法があります。
- お花屋さんで直接購入
- ネット通販を利用して購入
それぞれの方法を詳しく解説していきます。
お花屋さんで購入
胡蝶蘭を一番手っ取り早く入手できるのが、近所のお花屋さんで購入する方法です。
自分の目で見て胡蝶蘭を購入することができるので、納得して胡蝶蘭を購入できるメリットがあります。しかし、胡蝶蘭は頻繁に売れるお花ではないことや置き場所が必要なことから、お花屋さんに置いていない場合があります。
また、置いてあっても定番の白い胡蝶蘭しか販売していない……などとデメリットも多いです。そのため、こだわりの胡蝶蘭を購入したい、大きさを見て選びたい、欲しい色がある、という場合は、お花屋さんで購入するのはあまり向いていないでしょう。
ネット通販で購入
胡蝶蘭はお花を専門に取り扱うネット通販で購入することもできます。
ネット通販で購入すると、直接胡蝶蘭を見れないので購入を少し戸惑う人もいるかもしれません。しかし、注文を受けてから胡蝶蘭を配送してくれるので、新鮮で一番キレイな胡蝶蘭を購入することが可能です。
さらに、種類や品種も多く扱っているので、珍しい花弁や花色をした胡蝶蘭を購入することもできます。
また、インターネット環境さえあれば24時間365日胡蝶蘭を注文することができるので、忙しい人でも安心して胡蝶蘭を購入することができるでしょう。
まとめ
胡蝶蘭の原産は、湿気が多く温かい熱帯雨林であることがわかりました。
日本でも真夏は原産地と同じような環境になりますが、冬の時期は真逆の環境になってしまいます。
原産地の環境をヒントにしながら、室内の環境を整えることで胡蝶蘭を上手に育てることができるので、ぜひ参考にしてみてください。