胡蝶蘭は部屋のどこに飾っておけばいいのでしょうか。特に胡蝶蘭をいただいたとき置き場所に迷ってしまうと思います。
来客からも見える玄関?
光が当たりやすいベランダ?
陽がよく当たるリビング?
湿気が多いお風呂場?
人が良く通る廊下?
家の中ではたくさんの選択肢があると思いますが、胡蝶蘭にとって一番花が長持ちして長生きできる置き場所とはどういったところなのでしょうか。見ていこうと思います。
タ胡蝶蘭を置く場所。注意する点は?
実は、上記にあげた場所はあまり胡蝶蘭にとって向かない場所です。
置く場合は以下のことを注意する必要があります。
まず、気温です。
胡蝶蘭は熱帯雨林に生息するお花です。そのため寒さに弱く、7度にもなると凍ってしまいます。冬の窓際などは特に外気温に近くなってしまいますので、あまりおかないほうがよいでしょう。
せめて15度以下にならないように注意してあげるようにしてください。
冬場の廊下や玄関は寒くなりやすいので気を付けてあげてくださいね。
また高温も苦手です。30度以上になると弱りやすくなりますので夏場も注意してくださいね。
その次に注意するのは、日当たりです。
胡蝶蘭は直射日光に弱いので実はベランダや日がよく当たるリビングに置く場合は気を付けてあげなくてはなりません。
日が当たるのであれば、レースのカーテン越しの柔らかい日の光を好みます。
夏場で60%、冬場で40%ほどの遮光が胡蝶蘭にとっては必要なのです。
ベランダに置く場合は、すだれやシェードなどで日を遮るようにしてくださいね。
胡蝶蘭は湿度が大事!
胡蝶蘭にとって湿気はとても大好きです。胡蝶蘭は根っこからも水を吸いますが、葉っぱからも水分を吸収します。葉っぱから水を吸収する場合は、空気中の水分である「湿気」から吸収していきます。
日本は梅雨と夏場以外は胡蝶蘭にとって湿気不足となります。また夏場でもエアコンなどで湿気がないこともあります。
胡蝶蘭にとって快適な湿度は70%から80%と言われています。
この湿度を保つのは少しつらいことですが、できるだけ加湿器を胡蝶蘭の近くに置いたり、霧吹きで葉っぱに水をかけてあげるようにします。葉水をするだけでも随分と変わりますよ。葉っぱの表と裏にかけてあげてくださいね。
その点お風呂場は湿気があっていいと思いますよね。しかし、お風呂場でも注意しないといけないこともあります。
自然光が入る場所
体に当たったシャワーが当たらない場所
風通しが良い場所
また、お風呂場は湿気が多くなるところのため、換気扇など換気もよくできている場所です。換気がよくできている場所ということは、乾燥しやすいところです。
湿気と乾燥を繰り返すため、お風呂場の環境によっては胡蝶蘭にとって厳しい環境になるかもしれません。
人が通る場所は、空気がよく動くのでとてもいい場所です。
風通しが良い場所は大好きです。人が心地いいと思うほどの風が好きです。扇風機やエアコンの風が直接当たらない場所においてあげてくださいね。
廊下もよく人が通りますが、先ほどもお伝えした通り廊下は寒くなりやすく、光も届かないことがあるので暗くて寒い廊下は向きません。
しかし、窓があって日も入り、真冬でも15度以下にならない廊下ならばよい場所かもしれません。
しかし、胡蝶蘭はとても高貴なお花です。あまり人目に触れられない場所よりは人が良くいるリビングなどにおいてあげるほうがお手入れも忘れなく、常に目に触れるので情がわきます。何より、胡蝶蘭の花に癒されることでしょう。
胡蝶蘭は、育てるのに5年以上かけてお花を咲かせます。一生懸命生産者が育ててくれているんですね。
一度お花が咲いてしまえば実はコツさえつかめばとても育てやすいお花とも言えます。
胡蝶蘭と水分量
胡蝶蘭は熱帯地方が原産です。東南アジアのほとんどとオーストラリア北部までに広がっています。北は台湾までなので温かい地域に生息していることがわかります。
雨季と乾季に分かれるので、雨季の時にはたくさんの雨が降り、乾季の時はあまり降りません。そんな中胡蝶蘭はCAM型光合成という特殊な光合成の仕方をします。このCAM型光合成は砂漠にすむ植物が余計なエネルギーを消費しないで必要最低限の水だけで光合成ができる方法です。
胡蝶蘭は常に根っこを水につけているのではなく、木に着生して木の上で生活しています。そのため根っこは乾燥気味になります。
胡蝶蘭の根っこはとても太く、水分を保持しています。そのためほかの植物と違って水やりの頻度が少なく済みます。むしろ根っこは乾燥気味にして育てたほうが自然に近く元気に育つのです。
胡蝶蘭の植え込み材の上から2から3センチくらい乾燥してから水を与えるようにしてくださいね。
まとめ
胡蝶蘭の置き場所は、人が過ごす場所が快適なのかもしれません。そのときは胡蝶蘭にとって苦手なものを理解して、置いてあげてくださいね。