胡蝶蘭の切り戻しって必要?

胡蝶蘭を上手に育てるために、切り戻しは必要なのでしょうか?

お花や観葉植物にとって切り戻しは成長に伴って欠かせないうちの一つの作業ではないでしょうか。しかし胡蝶蘭はどのタイミングで切り戻しをするのかわからないという方も多いと思います。

切り戻しの基本的な知識から、胡蝶蘭の上手な育て方までお伝えしていこうと思います。

切り戻しって何?胡蝶蘭の茎って切る必要あるの??

胡蝶蘭

Foto-Rabe / Pixabay

まず切り戻しとは、伸びすぎてしまった枝や茎や葉っぱなどを整えるために茎を切ってあげることを言います。伸びてほしい茎は残して横に生えている茎を切ることで、余分な栄養を奪われることなく健康ですくすくと育てることができます。また、伸びすぎてしまうのを防ぐので見た目もきれいになります。

切り戻しは観葉植物やお花に必要なものとされていますが、胡蝶蘭にとって切り戻しは必要なことなのでしょうか。

実は胡蝶蘭には切り戻しという作業はありません。しかし、切り戻しに近い作業をすることはあります。

それは、花が咲き終わった茎を思い切って切ってしまうことです。

花茎を切るなんて思いきっていますよね。胡蝶蘭のためにもなることなので、花茎の切り方と切る理由をお伝えしていこうと思います。

胡蝶蘭は一本の大きな花茎が長く育ち、ある程度の長さまで行くとその花茎から花芽が出て胡蝶蘭の花が咲きます。

よくお店などで売られている胡蝶蘭は、3列や5列、7列といったように胡蝶蘭の花が咲いています。この列になっているのは一つの株を寄せて列に見せているのであって、実際の胡蝶蘭は一つの株に1列の花が咲きます。

花が咲き終わったらまずこの株を一つ一つ取り出しておきましょう。

そして花茎を切ります。胡蝶蘭の花茎はいくつもの節があるので節を目安に切っていきます。

花茎を切る長さも重要!次のお花を咲かせるために必要なこと

胡蝶蘭の花が終わった後に茎を切る理由は、次にお花を咲かせるための準備です。

この花茎が残っていると次に咲く花のための栄養がこの残っている茎に取られてしまいます。

一度咲いた花茎は自然にもう一度咲くことは難しくなります。

一度花茎を切ってあげて葉っぱに栄養を蓄えることで、切った節からまた茎が生えてまたそこから茎が生え、節が増えて胡蝶蘭の花が咲くようになります。

胡蝶蘭は葉っぱに栄養をためていきます。

そのため、胡蝶蘭の花に余力があるうちに花を処理しておくと次の花が咲きやすくなります。しおれた花はその花茎を部分的に切ってあげて、すべての花がしおれてきたなというタイミングで茎全体を短くしてあげるとよいでしょう。

【切る長さによる違い】

花茎を葉っぱが生えている根元から数えて2から3節目のところで切ると次の年以降に元気な花が咲くようになります。胡蝶蘭自体を長持ちさせたいときはこちらがお勧めです。

根元から4から5節目の少し長めに切ると、2番花と言って短い期間で花が咲くようになります。せっかく咲いた花を早く楽しみたい方はおすすめです。

しかしこれは胡蝶蘭にとってとても体力を消耗し胡蝶蘭の寿命を縮めることにもなります。

葉っぱが3枚以上あること、ぷっくりとつやがあることなどを確認してから行ってくださいね。また、2番花で咲かせたお花は、もともと咲いていた花より少なく小さく咲く可能性が高くなります。

このように胡蝶蘭は、花が終わってから茎を切ることによって余計な体力を減らして次にまた美しい花を咲かせてくれるようになります。

切る場所によって使う体力も変わって、次に咲くまでの期間が変わってくるなんて驚きですよね。

胡蝶蘭の茎を切る注意点とは?胡蝶蘭の基本的な育て方

胡蝶蘭と茎

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しかし、そんな花を咲かせるために大切な切り戻しも、注意しないといけない点があります。

胡蝶蘭自体に触れるはさみを消毒しておくことです。

汚いはさみで行うと菌が繁殖して胡蝶蘭が病気になりやすくなります。必ずはさみを火であぶって消毒してから花茎を切るようにしてくださいね。

また、花茎を切った後もはさみの消毒を忘れないようにしましょう。

また、胡蝶蘭を育てる環境も気を付けましょう。

まずもらったばかりの胡蝶蘭のラッピングは外してしまいます。

少しもったいないですが湿気がたまってしまって胡蝶蘭がすぐに枯れてしまう原因になってしまいます。

直射日光には当てないように注意してください。

レースのカーテン越しの淡い光で十分です。

お水を与える頻度は少なくしてください。

胡蝶蘭に与えるお水は少なくてもよいです。根っこは乾燥気味に育てるため、植え込み材の表面が乾いてから水を与えます。水を与えるときは下から滴るくらい多めにあげます。受け皿にたまった水はすぐに捨ててくださいね。胡蝶蘭を枯らす原因の一つが水やりのし過ぎによる根腐れです。

エアコンや扇風機の風を直接かけない。

そよ風がふく場所においてくださいね。胡蝶蘭は空気がよどんでいるところは好きではありません。しかしエアコンや扇風機の直接的な風では弱ってしまいます。

18度から28度までの温度で管理して下さい。

暑いのも寒いのも苦手です。特に寒さには弱いです。10度以下に絶対にしないように注意してくださいね。

まとめ

胡蝶蘭はお花をたくさん咲かせてくれて、一度咲かすと2から3か月花が持つので頼ませてくれる時間が多いお花です。

胡蝶蘭は特に華やかなお花なのできれいな花が咲いていると気分も上がりますよね。

そんなきれいなお花を咲かすためには、茎を切って管理するのも大切なのですね。

胡蝶蘭を大切に育てて、またきれいなお花を咲かせてみてくださいね。