開店祝いや就任祝い、引越祝いなどお祝い事では欠かせない胡蝶蘭。胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」「純粋な愛」と、お祝いのギフトにぴったりな事が選ばれる理由となっています。折角、お祝いで頂いた胡蝶蘭を、お手入れ方法が、わからず枯らしてしまった経験のある方も少なくないかと思います。
本来、胡蝶蘭は生育環境にもよりますが、通常1~2ヶ月程度、楽しむ事が出来るお花です。そこで今回は、胡蝶蘭を長持ちさせる温度管理についてお話していきたいと思います。
目次
なぜ胡蝶蘭に温度管理が必要なのか
胡蝶蘭は、ラン科植物に属していて、熱帯地域で育っている為、温度が高すぎても低すぎても枯れてしまうお花です。胡蝶蘭は育った環境に近づける必要があります。なぜ、胡蝶蘭に、温度管理が必要なのか理由をあげていきましょう。
胡蝶蘭を長持ちさせる為
胡蝶蘭を長持ちさせる為には、温度管理が必要です。胡蝶蘭が成長を続ける為には、可能な限り20℃前後を維持する必要があります。胡蝶蘭は、寒すぎても暑すぎても枯れてしまう為、長持ちさせるには、温度管理が重要になってきます。
寒さに弱い
胡蝶蘭は寒さに弱い植物です。胡蝶蘭は、ラン科の植物のひとつで、東南アジアなどの熱帯地域で育つ植物です。その為、胡蝶蘭は、寒さにめっぽう弱く、15℃以下になると成長活動を停止して、休眠状態に入ってしまいます。10℃を下回ると、葉の変色が起こり、さらに5℃以下になると衰弱して枯れてしまう事もあります。
日本の冬は胡蝶蘭にとって、とても育ちにくい環境となる為、特に冷える冬の夜や明け方には、注意が必要です。
暑すぎもダメ(高温すぎも)
いくら熱帯の植物とはいえ、繊細な胡蝶蘭は暑すぎる環境も苦手です。日本の夏は蒸し暑く30℃を超える日も珍しくありません。35℃以上になると光の強さにも、よりますが日焼けを起こしてしまいます。温度管理がきちんとされていないと、元気だった胡蝶蘭が急に萎れてしまいます。
病気になりやすくなる
胡蝶蘭も人間と同様に病気になります。胡蝶蘭の病気の原因は大きく分けて「ウイルス」「細菌(バクテリア)」「カビ(糸状菌)」の3つがあります。病気にならないように、事前に防ぐ為にも温度管理は重要です。適切な水やり、湿度管理、設置場所(風通し)にも配慮し育てる必要があります。
胡蝶蘭の温度管理はどうすればいいの?
胡蝶蘭は元々、高温多湿な場所で育つ花です。高温な環境で管理する事が必要です。胡蝶蘭の温度管理はどのぐらいか?設置場所についてお話していきます。
20℃前後で管理する
胡蝶蘭の原産地はフィリピンやマレーシア、インドネシアなど、主に東南アジアの熱帯地域です。熱帯地域は、年間の平均気温が19℃を超えるなど、一年中温暖な環境ですので、胡蝶蘭は寒さに弱く、暑すぎるのも苦手ですので、温度を20℃前後に保つ必要があります。
また、胡蝶蘭は、設置場所にも季節に合った管理をする事が重要になります。
設置場所
胡蝶蘭は元々、霧が発生するような環境で生育している為、湿度を好みますが、根は蒸れに弱いという特徴があるので、鉢の中が蒸れないように、風通しの良い場所に置く事も重要となります。
夏季は日差しが強くなる為、50~70%の遮光率が必要です。レースカーテンを2枚重ねにして、強い日差しを遮り、風通しの良い場所に置いて下さい。胡蝶蘭は直射日光に当たると葉焼けを起こして、お花が萎れる原因となる為、40~50%ほど遮光して育てる必要があります。
冬季は気温が下がり、乾燥しすぎているので屋内に設置する事が一番です。寒すぎると、お花が枯れる原因にもなります。日中はよく日の当たる窓際のレースカーテン越しに設置して下さい。夜は、窓際に置くと冷えるので、段ボールなどのカバーで胡蝶蘭を覆い、必要であれば湯たんぽを入れるなどして温度を保つような工夫をして下さい。
もっと細かく胡蝶蘭の温度管理をしてみよう!
胡蝶蘭を育てるには、温度管理が重要になってきます。ここでは、胡蝶蘭を長生きさせる為の温度管理について詳しくお話していきます。
胡蝶蘭の適温
胡蝶蘭を育てるには適した温度があります。農家や参考書によって異なります。胡蝶蘭は気温に敏感なお花なので、日本で育てるには四季に合わせて丁寧に育てる必要があります。季節ごとに育て方を説明していきます。
春
春は成長準備期間となり、胡蝶蘭にとっても過ごしやすい季節となります。直射日光は避けて、カーテンレース越しに柔らかな日光を当ててあげて下さい。夜間は15℃くらいに保ってあげて下さい。
夏
夏は暑すぎて胡蝶蘭にとっても厳しい季節です。気温が20℃を超える日は、なるべく室内に入れて、できるだけ風通しの良い場所に設置して下さい。直射日光は厳禁です!レースカーテン越しに置くようにして下さい。クーラーの風は、乾燥や、急激な温度変化をもたらし株にストレスを与えます、扇風機などで空気を循環させるようにして下さい。
秋
秋は、比胡蝶蘭にとっても過ごしやすい時期となります。9月になると、胡蝶蘭には花芽が出来始めます。花芽が出ても寒すぎると枯れてしまう事があります。この花芽が出来ないと花は咲きません。胡蝶蘭に寒さは厳しいので、秋の残暑や急激な冷え込みには気をつけて下さい。
冬
冬は冬眠の時期に入ります。特に胡蝶蘭にとっては、苦手な季節になります。一番注意が必要な季節です。気温は15℃を下回らないよう、昼間はカーテンレース越しの日光を当てて、下さい。特に冷え込む夜は、寝る前に胡蝶蘭を窓側から離し、段ボールや毛布、ビニール袋などで保温などをして下さい。
梅雨
梅雨の時期は胡蝶蘭にとって湿度が高く、成長を開始する時期になります。胡蝶蘭は湿気が大好物ですが、蒸れすぎると病気の原因になってしまうので、風通しの良い場所に置くようする必要があります。
まとめ
いかがでしたか、胡蝶蘭の温度管理についてお話してきましたが、なぜ、胡蝶蘭には温度管理が必要なのかがわかったと思います。少し、ハードルの高い胡蝶蘭ですが、温度管理や設置場所のポイントさえ抑えてしまえば、そこまで難しくはありません。これらを参考にして、胡蝶蘭の育てやすい環境づくりをきちんとし、長く胡蝶蘭を楽しんで下さいね。