贈り物として大人気の胡蝶蘭ですが、胡蝶蘭を自分で栽培している時に虫が湧くのは嫌ですよね。そこで今回は虫を避けて胡蝶蘭を栽培する方法についてお話していきたいと思います。
目次
虫が来てしまう理由
胡蝶蘭は土で育てるのがポピュラーです。しかし、胡蝶蘭は土で栽培をしていると、どうしても虫は寄ってきてしまいます。
虫を避けようとおもい室内で育てようと考える方もいるかもしれません。それでも虫はよてきてしまいます。
それでは、なぜ胡蝶蘭を栽培していると虫が寄ってきてしまうのでしょうか?
・虫は不衛生な場所が好き
虫は汚い場所を好みます。ジメジメした場所は菌が繁殖しやすくなるため、胡蝶蘭を置くのは避けて下さい。
土や葉を清潔に保ち、特に注意すべきは植木鉢の下の受け皿です。
この受け皿に水が溜まっていると虫が住みやすい環境になってしまうのでこまめに掃除しましょう。
・胡蝶蘭の香りで虫が寄ってくる
本来、胡蝶蘭は日当たりの良い風通しの良い場所がいいのですが、外に出してしまうと胡蝶蘭の香りにつられて、虫も寄ってきます。
胡蝶蘭の葉っぱや根っこ、茎などを食べたりするのでなるべく外には出さないようにして下さい。
・土が汚いと虫が寄ってくる
虫は土から湧くので買う時には土の状態を見るようにして下さい。虫が湧かないようにするには土の状態が重要になってきます。
土を見てあきらかに汚くなっている物や、腐った匂いや肥料の匂いが強い物は虫が寄ってきて卵を産んでいく可能性がありますのでそのような土である場合は、買わないようにして下さい。
虫を避ける栽培方法
それでは、実際に虫を避ける栽培方法を見てみましょう。
・日頃から胡蝶蘭を観察しておく
虫がつかないようにするには、まめに観察することが大事です。水やりをする際に葉っぱの裏側や土の状態などを観察して下さい。
こまめに観察することで、葉っぱや土に虫がいたり、葉っぱが食べられていたりなどの小さな変化に気づくことができ、虫が大量に湧いたりなど、最悪の事態を防ぐことも出来ます。
・水のあげすぎに気をつける
胡蝶蘭は水のあげすぎに気をつけて下さい。水をあげすぎると根腐れを起こしやすくなります。
受け皿に水が溜まったままの状態ですと根腐れの原因になったり、虫が寄ってきたりしますので受け皿の水が溜まっていたらすぐに捨てるようにしましょう。葉っぱに霧吹きで水を与えることで虫から守ることができます。
・虫が苦手な物を置いておく
アブラムシ、ナメクジ、カタツムリ、コバエが寄ってこないようにアブラムシは光る物が嫌いな性質なので鉢の下にアルミホイルを置いたりしましょう。
ナメクジ、カタツムリは銅イオンを嫌う傾向があるので、鉢の周りに銅板などを置くと予防になります。コバエには市販されているコバエ取りを置いておくと良いでしょう。
土なし栽培との比較
胡蝶蘭を土なしで育てることが出来るのを知ってましたか?
胡蝶蘭を土なしで育てるには、植え込み材料が必要です。土代わりになる植え込み材料は何種類かあります。
では、土なし栽培にはどんな種類があるのでしょう。
水苔
水苔とは、コケの一種で、主に湿地に生息しています。葉に水を溜めることのできる細胞がたくさんついていて保水力が高く、通気性にも優れています。
日本では、胡蝶蘭の植え込み材料に水苔を使用するのが基本になっています。
胡蝶蘭の生息地の熱帯雨林と比べると日本は湿度が低いので水苔は、水を大量に含むことが出来るため、天然のスポンジのような物として様々な花の植え込み材として使用されています。水やりの頻度を減らすことが出来るなどの利便性にも優れています。
バーク
バークとは樹皮を細かくしたものを使用した物です。胡蝶蘭は元々樹木に根をはって生育する植物なので、バークは植え込み資材として適しています。
水耕栽培
水耕栽培は常に根が水に触れる栽培方法です。通常の育て方に比べ根腐れを起こしやすくなるので注意が必要です。
水耕栽培で胡蝶蘭を育てたい時は、『水は根の先だけに触れる量にする』『水は毎日必ず入れ替える』このことは必ず守るようにして下さい。
空中栽培
空中栽培は、胡蝶蘭をそのままぶら下げる方法です。熱帯雨林の自然に生きている胡蝶蘭の環境により近づくことが出来ます。
空中栽培の場合は植え込み材料を使うのと使わないとでは、方法が違います。
水苔などを付けたまま鉢を取って、そのまま括り、括ったところを紐につなげて、カーテンレールやフックなどにぶら下げたりする方法と、胡蝶蘭の鉢をそのまま紐を括って鉢ごとぶら下げる方法もあります。
空中栽培での植え込み材料がない場合、水やりの方法に注意が必要です。
1日置きで、可能であれば、夕方にバケツなどに水をはって根っこだけ10分くらいつけておきます。水が浸ったらそのまま出して元に戻します。1日に2~4回くらい、霧吹きで葉っぱの裏と表に水を吹きかけてあげて下さい。
胡蝶蘭の葉っぱは、湿気好き、根っこは湿気を嫌い、湿気がこもると根腐れを起こしやすくなります。空気と水をしっかりと含むことが出来るように湿度には気をつけ、湿気がこもりにくい育て方をして下さい。
土なし栽培による、胡蝶蘭の根は、熱帯雨林の環境を作り出してくれる植え込み資材が理想といえます。鉢の中は水浸しの状態が続かず、しっとり感を長く保てる環境が最適です。
胡蝶蘭の鉢は湿度が高い場合は、鉢内が比較的早く乾くプラスチックやビニール製の物ではなく、素焼きの物がおすすめです。通気性を良くするために篭状の物を鉢にしてみるのもおすすめです。
いかがでしたか、胡蝶蘭の土なし栽培についてお話しましたが、気をつけるポイントさえおさえれば、そんなに難しい栽培方法ではないですよね。
植え込み材料にも特徴があり、胡蝶蘭を育てる上で大切なことが分かっていただけたと思います。
胡蝶蘭を健康的に育てるには胡蝶蘭の生息していた熱帯雨林に似た温度、湿度、光、通風の4つを作り出すことがポイントになってきます。
それらに注意してぜひ、土なし栽培にチャレンジしてみて下さいね。