胡蝶蘭は万年花とも呼ばれケアの方法をしっかり行えば何度でも花をつける花持ちの良さが特徴です。胡蝶蘭は、熱帯地方で生まれたので温かく多湿な場所を好み、気温が安定している場所におかなければお花をつけにくいです。そして熱帯地方生まれなので水遣りと湿度管理が必要になってきます。お手入れの疑問・不安点など初心者にはどうしても起こりがちです。
しかし、ちょっとしたコツと知識があれば胡蝶蘭は何度でも花をつけて楽しめるギフトにも最適なお花です。胡蝶蘭の良さを生かしながら長くお花を楽しみましょう!
胡蝶蘭の水やり
根腐れをしやすい植物なので胡蝶蘭は水遣りが少ないことが特徴です。
時期 | 状態 | 水やり頻度 | 肥料 |
春 | 花が咲く | 水は10日に1回程度 | 肥料は与えない |
梅雨 | 植え替え | 10日に1度程度 | 月に一度薄めた肥料スタート |
夏 | 葉っぱが元気であれば二度目の花 | 一週間に一度程度 | 月に一度うすめた肥料
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秋 | 休眠準備 | 10日に1度程度 | 肥料は与えない |
冬 | 休眠中 | 20日に1回程度 | 肥料は与えない |
胡蝶蘭は一年を通してお花を楽しめるかわりに、季節によって水のやりかた、肥料の与えかたが変わります。このケアが一番大切で根腐れの原因になったりお花をつけない原因になったりしてしまうのです。
そして一度花が終わっても次のお花をつける季節は胡蝶蘭によって個体差があるので、早めに見切って処分しなくても、肥料を与えず寝かせておけば春に花芽が生えることもあります。
花がつかないからといって諦めず、ケアを続けていけばもう一度お花をつけることが十分考えられます。
胡蝶蘭の成長期は5月から始まります。春に花をさかせ5月から成長期に入るので、薄めた肥料を与えるのはこの頃から夏までが適しています。基本的に胡蝶蘭は肥料を少なめに与えていきます。
休眠に入る秋以降は肥料は根を腐らせてしまう原因になるので与えません。
一度目の花が終わり植え替えをするのが4月から6月です。この時期に植替えが必要になってきます。この時に株が傷ついていたり、葉っぱが痛んでいたりすると植替えた後に花をつけなくなってしまうので、あまりに元気がない時は無理に植替えをせずに、同じ鉢でいったん元気になるようケアを続けたほうが良いでしょう。
そこで体力を取り戻した状態で、植替えをしたほうがその後の寿命も長くなり花をつけやすくなります。
そして植替えを終えると季節は夏を迎えます。
夏になると気温も上がるので水やりの頻度が増えます。しかし、ここで注意して水を与えないと根腐れをおこしてしまいます。そのくらい胡蝶蘭は根腐れしやすい植物なのです。
そして胡蝶蘭が元気かどうか確認する箇所は葉っぱです。葉っぱに元気があれば二度目の花が咲くので葉っぱのケアが大切になります。
葉っぱ
非常に根腐れしやすい植物なので水遣りを少なくして根っこは乾燥気味にしますが、葉っぱは加湿気味にすることが花を咲かせ長持ちさせるために必要です。
根っこの次に葉っぱは胡蝶蘭にとって大切な器官です。
胡蝶蘭は葉っぱに栄養を貯めていくのが特徴で、根っこと葉っぱから水分を補給します。
秋から冬にかけて休眠期間に入るので、成長期である春から夏の間葉っぱを増やすことが重要になります。
葉っぱが増えると花芽がつきやすくなるため、花が沢山咲くというわけです。そんな大切な葉っぱの状態をさっそくチェックしてみましょう。
健康な葉っぱの状態は、大きく厚みがあり、緑色で色つやがいいこと。枚数は3枚以上あれば状態が良いです。
もし、あまり状態が良くないような葉っぱは思い切って出ている花芽を切ることも必要になります。
葉っぱが変色していたり弱っていたりするようであれば処分か、その箇所だけ消毒したはさみなどで切り取ってください。
また葉の裏から水分を補給するので、葉っぱにも水をあげるために霧吹きをかけると葉っぱが増えやすくなります。
葉っぱを増やすために日常的にできるケア
☆一日に複数回葉っぱの裏と表に霧吹きなどで水をかける
☆時々ほこりを濡れたペーパーなどでふき取る
このケアを続けるだけでも胡蝶蘭の状態を把握しやすくなり、病気や害虫の早期発見につながります。
根っこ
水やりはとにかく朝に、そして少し乾燥気味が良いです。朝に水をやる理由は午後だと日に当たる時間が短くなり、乾燥しにくくなるからです。
根っこはとにかく根腐りを起こしやすい部分なのでちょっと少ないかなと思う頻度で与えましょう。
植替えの時に使う道具のなかでも主流とされているミズゴケは水分を保持しやすいので、一見便利ですが、管理を間違えると根腐れを起こし枯らす原因になるので注意が必要です。
なのでまずは水苔を使わなくても大丈夫です。それよりも水やりのポイントを掴むことのほうが大切です。
胡蝶蘭の肥料・置き場所
胡蝶蘭に与える肥料は必ず水で1500~3000倍に薄めて与えます。
10月以降は休眠期に入るので肥料は与えないでください。一般的に販売されている肥料は胡蝶蘭からすると濃すぎてしまいます。濃すぎると根を傷めてしまうので必ず薄めて与えてください。
胡蝶蘭を置いておく場所ですが、冷暖房に直接当たらない直射日光を避けられる場所です。そして気温の変化の少ない安定した場所におく。
カーテンなどで直射日光をカーテン越しの日光が最も良いです。つまりオフィスやリビングなどが適していると言えます。
ここで注意なのですが風通しは良くしてください。ある程度乾燥させないと根が腐ってしまうからです。
湿度も大切になるので加湿器をおくのも良いです。だいたい50%を維持できると良いとされています。これは私たち人間も快適な湿度なので取り入れやすいのではないでしょうか。
気温は10度以上28度未満、これもほぼ人間の快適な気温と同じなのでやはり室内で管理することが良いでしょう。
贈り物として最適な胡蝶蘭は、花が終わった後でも楽しめるところが大きな魅力です。
現在お花を沢山つけている方も、これからお花を増やしていきたい方も、ちょっとした工夫で一年を通してお花を楽しんでいきましょう。
そしてお花が終わってしまったという方、その胡蝶蘭もまた次の年に咲くかもしれません。
ぜひ見切らずにケアを続けてみてください。