胡蝶蘭を育てるときに大切な一つといえば、光です。
直射日光が苦手な胡蝶蘭には、直射日光が当たる環境で育つだけで葉焼けになってしまうことがあります。
葉焼けになってしまうと、葉の色が黄色くなってしまい胡蝶蘭がうまく育たないこともよくあるのでレースのカーテン越しの光が最適とも言われています。
そんな木漏れ日のような光で育っている胡蝶蘭ですが、蛍光灯の光でも育つのか気になりますよね。
今回は胡蝶蘭と蛍光灯の関係についてみていきたいと思います。
胡蝶蘭の蛍光灯や太陽光の関係って?最適な光ってどういったもの?
胡蝶蘭にとっては直射日光が苦手といっても、光がないと芽や根が十分に育つことができません。
光がないと栄養がうまく作れなくて、生きているだけがやっとになってしまうのです。
植物にとって光はとても大切で、胡蝶蘭も例外ではありません。
胡蝶蘭は木の上に自生して、天然の木陰で生息しているのでもともと強い光は苦手です。
しかし、弱すぎる光でもうまく育つことができません。
蛍光灯で育つことができるのかと言ったら、お部屋の中で使われている照明用の蛍光灯だと少し難しいかもしれません。
というのも、照明用の蛍光灯の光だと、胡蝶蘭に必要な光が十分でないことがあります。
日光はどんなに弱い光だと感じても、実際は結構強い光なのです。
胡蝶蘭には弱くても5,000ルクスは必要です。10,000ルクスになると少し強いと感じるほどです。
ルクスとは光の単位で照度のことです。1平方の光の強さを表しています。
太陽の光は、32,000から100,000ルクスといわれるほど強い光です。
胡蝶蘭が好きなカーテン越しの弱い光でも、夏場の強い光で20,000ルクスはあるとも言われています。北の光が入りにくい窓辺のレースのカーテン越しでも10,000ルクスはあるでしょう。
日常生活している照明は明るいと感じる蛍光灯でも、1,000ルクスに届きません。
明るいと思っているオフィスでさえも、400ルクスしかないのです。
ということは、家の照明だけで胡蝶蘭を育てようとした場合、光が足りなくなってしまう可能性があります。
しかし、光が届かない場所でしか育てることができないなど、様々な事情で胡蝶蘭に光をあげたいときに、どのようにすれば蛍光灯でも育てることができるのでしょうか。
蛍光灯でも胡蝶蘭は育つことができる??
胡蝶蘭を人口の光で育てている方はいらっしゃいます。
例えば、ハウス栽培や、生産者の方も人口の光で作られていることがあります。
その場合は多く植物用の照明を使っています。
植物には紫外線と赤外線の光が必要になり、植物育成ライトではその特性を生かして赤と青の光のものがあります。光合成に必要な赤色の光と、葉や茎の形成に必要な青い色の光、どちらも出せる照明もあるほどです。
今ではLEDライトの進化がすすみ、LEDライトで育てることも多くなりました。
植物を育てている生産者の方も今ではLEDが主流のようです。
そもそもなぜLEDが使われているのでしょうか。まずは電気の種類と違いをみていきます。
【電気の種類】
- 白熱灯(電球などの光)
電球などの光は太陽の光に近いものではあるのですが、熱に変わってしまうので注意が必要です。
短時間では電気代もかかりにくいのですが、長時間つけっぱなしになると電気代がかかってしまいます。
8時間ほどと長い間照射しないといけない胡蝶蘭へ当て続けるのはエコではないですね。
電球は熱に変わりやすくなるので、葉焼けを起こしたり、枯れやすくなってしまったりします。
- 蛍光灯の光
蛍光灯の光は、一定なためどこにいても光にムラができにくくきちんと360度照らすことができます。
しかし、光が弱く蛍光灯の光では少し生育に必要な光に足りないようです。
長時間つけていても電気代がかかりにくいため、人が長くいる場所によく使われています。今ではLEDに徐々に変わりつつあります。
- LED
少し前まではLEDでは足りないといわれていた光の強さも、今ではすっかり改善されています。LEDは蛍光灯よりも電気代が安くなり白熱灯と比べると5分の1から10分の1になるので省エネです。また、蛍光灯の4倍も長く持つといわれています。
また、太陽光と光の波長が似ているため、植物が育ちやすいともいわれています。
胡蝶蘭の育成には、LEDライトでも一番は青色と赤色の色がついたライトが良いといわれています。
今では植物育成用の光もLEDで作られていますので、しっかりと育てたい場合は植物育成用が良いです。
しかし、照明用のLEDでも十分に育てることは可能です。
胡蝶蘭をLEDで育てるコツ
家庭でもLEDの光で胡蝶蘭を育てることは十分に可能ということが分かりました。
出来れば色がついている植物育成用で育てたほうがいいのですが、家庭で育てるときはインテリアに合わないのでできれば普通のLEDで育てたいですよね。
そのためには注意をしないといけないことがあるのでまとめてみました。
- 胡蝶蘭と光を近づける
これだけで蛍光灯やLEDの光でもある程度までは枯らさずに育てることができるようです。
1mほどに近づけて様子を見るようにしてみましょう。葉焼けが起きたらもしかすると近すぎます。また、元気がないようでしたら、光を近づけるか、明るい日陰において日光での光を当てるようにしてくださいね。
- 一日7時間から9時間ほど照射する
胡蝶蘭も昼になったり夜になったりすることで栄養を作ったり休んだりとメリハリある生活をしています。光を照射する時間をできるだけ自然に近づけることが必要です。
- 一箇所に光が当たらないようにする
胡蝶蘭にまんべんなく光を当てるようにしてください。
電気スタンドなどを使うと、LEDライトと胡蝶蘭を近づけることができます。
まとめ
胡蝶蘭は明るい日陰を好むので、家の光でも育てることができるのですね。
残念ながらあまり蛍光灯といわれる光では十分に育つことができないようですが、LEDという太陽光の光に近いライトのお陰で育てることができるようです。
もし異変を感じたら、レースのカーテン越しに置くようにしてくださいね。光が足りないと十分に育つことができなくなってしまいます。
光の量と、光と胡蝶蘭との距離を見ながら育ててみてくださいね。