胡蝶蘭のお世話のポイントとして、水やり・置き場所・植え替えが重要になってきます。そして、驚くことに、育て方によっては一度枯れてしまった胡蝶蘭をまた復活させることができるのです。それらについては以下で簡潔にお伝えしていこうと思います。
胡蝶蘭は、美しい気品のある見た目通り、高貴な縁起の良いお花として親しまれていますよね。日本に来た歴史は明治時代までさかのぼります。胡蝶蘭は熱帯雨林地方を故郷とするお花なので、日本の環境で育てるにはちょっとした工夫が必要です。きれいに咲き誇ってもらうためにも、お世話のポイントを押さえていきましょう!
目次
胡蝶蘭の水やり方法、置き場所
水やりのタイミング
胡蝶蘭の水やりのタイミングは、水苔、土を手で触ってパサパサ乾いていたらあげ時です。風当りや気候にもよりますが、約1週間~10日程度の間隔で水やりをしましょう。
1回の水やりの量
各株の根本に、コップ1杯程度の水分を与えてあげてください。霧吹きを使用するのもかまいません。とにかく、水のあげすぎには注意です。水分を与えすぎると、「根腐れ」の原因となり寿命よりも早くしおれてしまいます。
水の温度にも気を付けよう
お水の温度にも気遣ってあげてください。特に冬は要注意です。胡蝶蘭は熱帯地方の植物なので、ものすごく寒さと乾燥に弱いんです。極寒の冬に、そのままの水道水を与えると、凍傷を起こしてしまう場合があります。冬以外は神経質になる必要はありませんが、冬には常温に近いぬるめのお水を与えるようにしてくださいね。
プラスチックの鉢の場合の注意点
水はけの問題なのですが、プラスチックの鉢は陶器よりも水はけが悪いです。ですから1回にあげる水の量を減らして、万が一受け皿にお水が溜まっていたら捨ててあげてください。通気性も大事なので、いただいたときのラッピングは必ず外すようにしましょうね。
胡蝶蘭の置き場所はココだ!
胡蝶蘭を置く(飾る)場所のポイントは「風通し」、「日当たり」、「温度」です。レースカーテン越しの日光の木漏れ日が当たる場所や、strong>エアコンの風が直接当たらない日当たりのいい場所で育ててあげましょう。
ここで要注意してほしいのが直射日光は厳禁ということです。
直射日光に当ててしまうと、「葉焼け」という病気になってしまいます。また、直射日光は温度が高いので、すぐに葉が枯れてしまいます。
そして置く「高さ」にも気をつけてください。地面から30~50cmほど離した高さで育てるようにしましょう。これは、害虫から胡蝶蘭を守るためと、通気性を良くするためです。
胡蝶蘭を育てるにあたって、適切な温度は20度前後です。外で育てるも良しですが、気温が20度以下になりそうなときは、必ず室内に移動させるようにしましょうね。
真冬には要注意
胡蝶蘭は本当に寒さに弱い植物です。冬には、少しだけ神経質になってあげてください。真冬の夜は特に気温が下がりますよね。そんなときは、段ボールや毛布で寒さ除けに努めてみてください。
胡蝶蘭には植え替えが必要?!
胡蝶蘭の植え替えってなんのためにするの?
そもそもなぜ胡蝶蘭の植え替えをするのかと言うと、一つは「胡蝶蘭の花を咲かすため」。二つ目は「葉や根を健康に育てるため」です。水苔が古くなっている、カビが生えている、黒ずんでいるなど、不衛生な状態で育てている場合は、植え替えをする必要があります。
植え替えが必要なときはどんなとき?
胡蝶蘭の植え替えを必要とするときは「2年以上植え替えをしていないとき」と「三本立て・五本立ての寄せ植えで花が落ちてしまったとき」の2パターンのときです。
上記の2パターン以外でも、水苔の状態が悪ければ植え替えをしてあげてくださいね。
植え替えには春が最適
植え替えに適している時期は春です。冬は胡蝶蘭が苦手とする季節なので、避けるようにしてくださいね。1年の間に何度も植え替えるのは、根っこを傷めてしまうのでやめましょう。
植え替えのやり方
やったことのない「植え替え」なんて、大変そうに聞こえますよね。しかし、手順はたったの5つだけで、誰でもできる簡単なものです。
1、余分な花芽を取り除く
初めての方や二番花を早く楽しみたい方は、下から2~3節目を切ってください。翌年も長く楽しみたい方は根本から切ります。必ず葉だけになった状態で行ってください。
2、株の部分を包んでいるビニールポットを外します。
3、根を見て、腐っている部分や黒くなっている部分がないかを確認します。もしそのような部分の根があったら、切ってください。(このときに使用するハサミは、火であぶるなどして消毒してからにしましょう)
4、前もって水を含ませておいた水苔を、軽く絞ってから根に巻き付けます。
5、釉薬の塗っていない素焼きの鉢に株を押し込む!(この際緩いと不安定になるので、多少押し込まないと入らないくらいの水苔を入れてください。)
三本立て、五本立ての胡蝶蘭の場合は、株の状態が悪くなったことも考えて1株1株に分けて植え替えを行ってくださいね。
咲き終わった胡蝶蘭をもう一度咲かせよう!
胡蝶蘭は、一度枯れてしまってもまた花を咲かすことをご存知でしょうか。胡蝶蘭はラン科植物の中では極めて珍しい特性を持っていて、上手に管理すれば二度咲きを楽しむことができるのです。
胡蝶蘭の花茎には5~6個の節があります。そして、そこに花芽になりそうな腋芽があります。花が終わった花茎をできるだけ高めの節を残して切りましょう。温度が15~25度で株が元気であれば、1~2ヶ月で節から花芽し、数か月後に開花します。ただし、品種によっては開花が難しい胡蝶蘭もあるので、100%開花はしません。
そして切る位置なのですが、なるべく高い位置にある芽ほど花芽は出やすくなりますが、花数が少なく枝の形もよくないです。立派な胡蝶蘭を開花させたい場合は、下の方切るようにしましょう。
また、この方法のほかにも先ほどご紹介した株を植え替えて花を咲かせる方法もあります。一般的に胡蝶蘭の株の植え替えというのは、害虫や病気によって胡蝶蘭が枯れてしまったり、翌年に向けて胡蝶蘭を咲かせたりするために行う作業です。