胡蝶蘭でアレルギーは起こる?注意点なども紹介

胡蝶蘭は、お祝いの席を華やかに彩る人気の贈り物です。さまざまなシーンで活用されており、圧倒的な人気を誇っています。

しかし、花粉症持ちの方の中には、「胡蝶蘭でもアレルギー反応が出るのでは……?」と心配する方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、胡蝶蘭でアレルギー反応が起こるのかどうかをはじめ、贈る際の注意点などを解説します。

胡蝶蘭でアレルギー反応は起きる?

結論からいうと、胡蝶蘭によってアレルギー反応が起こることはあります。胡蝶蘭アレルギーは他のアレルギーと比べると珍しい分類であり、一般的には少ないといわれています。

胡蝶蘭は花粉が少ない植物ですが、胡蝶蘭アレルギーは花粉以外が原因でアレルギー症状が出る可能性があるため、花粉症のときとは異なる対策が必要です。

花粉症との違い

花粉症と胡蝶蘭アレルギーは原因であるアレルゲンが異なるため、それぞれ対処法が異なります。花粉症は樹木や草花などの花粉が空気中に舞って起こるアレルギー反応であり、主に春や秋に発生します。

一方、胡蝶蘭アレルギーは花や葉に含まれているタンパク質が原因で起こるアレルギー反応です。胡蝶蘭は花ではあるものの一般的な花粉アレルギーとは異なるため、あらかじめ理解しておくことが肝心です。

胡蝶蘭アレルギーによる具体的な症状

胡蝶蘭アレルギーの具体的な症状は、主に接触性皮膚炎と呼吸器症状の2種類に分けられます。

接触性皮膚炎は胡蝶蘭に触れた皮膚が赤く腫れ上がり、かゆみやヒリヒリ感を伴うことがあります。それだけでなく、蕁麻疹が出る場合もあります。

これは胡蝶蘭の花や葉などに含まれるタンパク質に対するアレルギー反応であり、症状は胡蝶蘭に直接触れた部分に限定されることがほとんどです。

一方、呼吸器症状は胡蝶蘭の香りに含まれる成分によって、くしゃみや鼻づまり、鼻水、目のかゆみ、喉の痛みなどの症状が出る場合があります。これらの症状は花粉症と類似していますが、胡蝶蘭の花粉量は少ないため、一般的には花粉症よりも軽度であることが多いです。

また、ごく稀ですが胡蝶蘭アレルギーによって気道に炎症が起き、呼吸困難などの症状が現れることがあります。これは、胡蝶蘭のアレルゲンに対して非常に敏感な人に起こりうる反応です。

胡蝶蘭アレルギーは花粉症と比較すると発症数は少ないため、過度に心配する必要はありません。しかし、呼吸困難や意識障害など、重篤な症状が現れた場合はすぐに医療機関を受診してください。

胡蝶蘭アレルギーを対策するためには

胡蝶蘭アレルギーの対策として、飾る場所を適切に選ぶことが重要です。その他にも、胡蝶蘭を扱うときはマスクと手袋を着用し、触れたあとは念のため手を洗っておくと安心です。

上述した対策を実践することで、胡蝶蘭アレルギーの発症リスクを軽減できます。

万が一、胡蝶蘭アレルギーの症状が現れた場合はすぐに胡蝶蘭から離れ、空気清浄機などを使用して花粉やその他の物質を除去してください。強いアレルギー反応が出てしまった場合は、自己判断せずに医療機関を受診することをおすすめします。

胡蝶蘭を贈る際の注意点

胡蝶蘭を贈る際の注意点として、主に3つ挙げられます。

  • アレルギーの有無を確認
  • アレルギーが起こる可能性を伝える
  • 他の花の選択肢も検討しておく

ここでは、押さえておくべき注意点について解説するので、大切な人へのプレゼントする際に役立ててください。

アレルギーの有無を確認

胡蝶蘭を贈る前は、相手にアレルギーの有無を確認することが大切です。

胡蝶蘭は花粉が少ないためアレルギー反応が出にくいとされていますが、安心できるわけではありません。上述したようなアレルギー反応が出る場合もあるため、細心の注意が必要です。

相手にアレルギーの有無を確認する場合、直接相手に尋ねるのが確実です。具体例としては、「胡蝶蘭を贈ろうと思っているのですが、花粉や植物のアレルギーはありますか?」のように質問すると良いでしょう。

ただし、状況によっては直接本人に確認するのが難しい場合もあります。そのようなときは、相手の家族や友人を通じて尋ねてみると良いかもしれません。

具体例としては、「○○さんに胡蝶蘭を贈りたいのですが、花粉が少ないとはいえアレルギーの可能性もあるため、念のためアレルギーの有無を確認していただけますか?」といったように正確な情報を伝えるのがポイントです。

いずれの方法でも、相手の健康への配慮を忘れずに、安心して胡蝶蘭を贈れるように丁寧に確認することが大切です。

アレルギーが起こる可能性を伝える

胡蝶蘭を贈る際は、アレルギーがない方だったとしてもアレルギー反応を起こす可能性があることを伝えるのも大切です。それだけでなく、アレルギー反応が出た場合の対処法についても簡単に伝えておくと安心です。

たとえば、「万が一、胡蝶蘭でアレルギーのような症状が出た場合は、すぐに胡蝶蘭から離れてください。症状が重い場合は、病院を受診するようにしてください。」などと伝えるのがおすすめです。

相手が胡蝶蘭のアレルギーを知らなかった場合、事前に伝えることで安心して胡蝶蘭を受け取ってもらえるでしょう。

他の花も検討しておく

胡蝶蘭アレルギーはそれほど発症数は少ないとはいえ、アレルギー反応が出る可能性はゼロではありません。どうしても心配な場合は、胡蝶蘭以外の贈り物を検討することをおすすめします。

胡蝶蘭以外の花でよく選ばれている種類としては、以下のようなものがあります。

花の種類 特徴
バラ 華やかで上品な印象を与えます。贈る本数で花言葉も変わるため、さまざまなシーンで贈ることができます。
ガーベラ 明るく元気なイメージで、お見舞いや誕生日プレゼントに人気があります。カラフルな品種も多く、相手の好みに合わせやすいでしょう。
カーネーション 赤色やピンク色、白色などがあり、母の日の贈り物として定番です。比較的花持ちが良く、鉢植えで長く楽しめます。
ユリ 清楚で上品な印象を与え、お祝い全般に適しています。香りも楽しめるため、人気が高いです。

また、フラワーギフトの種類としては以下のようなものが挙げられます。

  • 花束:複数の花材を使用し、バランス良くまとめた定番の花ギフトです。
  • フラワーアレンジメント:深さのある花器などに吸水性スポンジを敷き、花を生けたものであり、多種多様なデザインが存在します。
  • プリザーブドフラワー:生花を特殊加工したもので、水やり不要で長期間美しい状態を楽しめます。
  • 観葉植物:種類によっては初心者でも育てやすく、インテリアとしても人気があります。

胡蝶蘭以外にも、お祝いシーンにマッチした花は数多くあるため、相手の好みやイメージに合わせて選ぶと良いでしょう。

まとめ

胡蝶蘭は人気の贈り物ですが、アレルギー反応が出る可能性があることを理解しておくことが肝心です。胡蝶蘭アレルギーは花粉ではなく、花や葉に含まれるタンパク質が原因で、接触性皮膚炎やかゆみ、呼吸器症状を引き起こすことがあります。

胡蝶蘭を贈る際は、相手にアレルギーの有無を確認し、万が一の症状への対処法も伝えておくと安心です。心配な場合はバラやガーベラ、カーネーション、ユリなど、他の花やフラワーギフトを検討するのも良いでしょう。

ぜひ本記事を参考に、アレルギーに注意しながら素敵な胡蝶蘭を楽しんでみてはいかがでしょうか。