胡蝶蘭が終わった後の管理ってどうすればいいのか悩みますよね。他のお花たちと同様に胡蝶蘭って外に出してもいいの?と悩まれる方も多いと思います。
そんな胡蝶蘭にとって、外に出して育てても平気なのか、また外に出して育てるときの注意点も見ていきたいと思います。
目次
胡蝶蘭は普通の花とは違う?野生でのスタイルを知ろう!
まず、胡蝶蘭の生態を知っておきましょう。胡蝶蘭を育てるうえで枯らさずに次も花を咲かせるのは胡蝶蘭に適した環境が大切になってきます。
どういった場所で生きてきたのかで、胡蝶蘭にとっての最適な環境が見えてきます。
胡蝶蘭は、熱帯地方にある南フィリピンなどが原産で、木に自生しています。
胡蝶蘭は日が当たるのが苦手です。木の隙間からでるほんの少しの光で十分といえます。そのため木の下にいることを好むのですが、木から栄養分をもらうのではなくきちんと自分たちで栄養を作りだすことができます。なんだか胡蝶蘭が場所を借りているようですね。
また、高温多湿で乾季と雨季に分かれる過酷な環境を生きる知恵として、胡蝶蘭の根っこは土の中にあるのではなく外に出ているのが特徴です。
土の中にあったらずっと湿ってしまうので、胡蝶蘭の根っこにとっては死活問題です。
根腐れを起こして死んでしまいます。
そのため土にいるのではなく根っこは外に出ています。根っこ自体も太くて空気を求めて上に生えてきたときに茎と間違えてしまうほど太いです。
太いので乾くのにも時間がかかるのですね。濡れる、乾く、また濡れると繰り返すのが好ましいといえます。
胡蝶蘭は湿度も高いところが好みで、70%が最適です。しかし日本での湿度ではかなり少なく枯れやすくなってしまいます。いくら根っこに水やりをしたところで、空中の湿度がなければ元気に育ってくれないのも胡蝶蘭です。
胡蝶蘭は、ラン科の他のお花と違って栄養を蓄えておく場所がありません。その分葉も大きく根っこも太いのですが、唯一栄養を蓄えておく場所といえるのが葉っぱといえます。
この葉っぱは空気中の湿気を取り込んで栄養にすることができます。
そのために空気中の水分、つまり湿度が大切になってきます。
野生の胡蝶蘭と日本では環境が違いすぎ?簡単に胡蝶蘭を育てるコツって?
胡蝶蘭って高級なお花のイメージだったので繊細なお花だと思っていたけど、実際は他の花と違った環境で育ってなんだかたくましい印象になりましたよね。
そんな胡蝶蘭を日本で育てるときは先ほどの野生の胡蝶蘭の生態を踏まえて、胡蝶蘭にとって快適な住まいになるようにする必要があります。
野生では木陰で過ごしている胡蝶蘭ですが、日本での胡蝶蘭も同じです。直射日光がとても苦手なので、窓際に置く場合レースのカーテンなどで日光を遮ってあげてくださいね。
もし日光に当てたくて外に出そうと思っているのなら、直射日光は避けてあげてください。
他のお花と違って太陽の光を直接浴びられません。
日が直接当たらない工夫をする必要があります。
水やりは乾いてから下に垂れるほどたっぷりとあげてください。たっぷりとあげることで中の空気の入れ替えができ、胡蝶蘭が大好きな空気を含むことができます。水受けに水を残らないようにしてください。
また、胡蝶蘭は熱帯雨林で育っていることからすごく暑いところも平気なように感じてしまいますが、30度の気温までが限界です。35度を過ぎてしまうと葉腐れをおこして死んでしまいやすくなります。
また、低温も注意が必要です。15度以下になってしまうと寒すぎて死んでしまいます。18度以下にならないようにしましょう。
日本で育てる場合、人間の生活しやすい温度が胡蝶蘭にとっても一番心地がいい温度です。
特に今のマンションなどは気密性が高いため温度が高くなりやすいです。18度から30度の間をキープさせてくださいね。
また湿度も大切です。胡蝶蘭には70%以上の湿度が必要ですが、家の中でそんなにたくさんの湿度があったらカビてしまいます。
胡蝶蘭の近くに加湿器を設置することで随分と良くなります。加湿器を設置する場合は吹き出しが直接当たらないようにしてくださいね。
また、葉水も効果的です。霧吹きで表と裏に吹きかけてあげるようにすると良いです。
空気が滞るのもよろしくありません。風が吹き抜ける、または空気が循環するような場所においてください。エアコンや扇風機などの風が直接当たるところは、胡蝶蘭の表面の水分が失われてしまいますのでおかないようにします。
これらに気を付けるだけで随分と長持ちしてくれるようになりますよ。
しかもこの環境は花が咲いているときも咲いていない時も通年変わらない基本的な環境です。
胡蝶蘭を維持するときの目安にしてくださいね。
胡蝶蘭を外に出すことができるタイミングとは?
胡蝶蘭には環境が大切ですが、外に置いて管理することもできます。
気を付けてあげることは、直射日光、気温、水やりです。
花が落ちてしまった胡蝶蘭は、茎を清潔なはさみで切ります。支柱も外します。根っこに絡まっていることがあるのでその場合は無理に外さずに切っておきましょう。
18度を下回らない春や秋、また夏場は外に出しても平気です。しかし夏場は30度を越してしまうことも多いので注意してくださいね。
日本の冬は基本的に胡蝶蘭にとっては寒すぎてしまい、外に出されてしまうと生きていけません。冬場はできるだけ室内に置いてあげてください。また、胡蝶蘭は18度と低温が続くと花を咲かせる準備をします。数ヶ月後には花を咲かせるようになります。
家の中に置く方が胡蝶蘭の管理もしやすくなります。
胡蝶蘭を外に出すときに一番気を付けたいのが、直射日光です。
日陰になるようにすだれなどを使って日陰を作ってそこにおいてあげてください。
エアコンの室外機の目の前ですと風が当たってしまいますのでおかないようにしましょう。
水やりも表面が乾いて鉢の下を持ち上げた時に下の部分が少しだけ湿っている状態の時に行います。
花が咲いている3月から6月頃は少しだけ頻度が上がります。といっても7日から10日ほどを目安に与えるようにしてくださいね。一番大切なのは、胡蝶蘭の状態を見ながらあげることです。できるだけ午前中にあげるようにします。
花が咲き終わっても2カ月ほどは水やりの頻度は花が咲いていた時と同じほどです。
寒くなって来たら徐々に水やりの頻度が少なくなり、寒くなって来たら乾かし気味に水を与えてあげます。
葉水は、上からも下からもまんべんなくあげるようにしてください。
一日に数回行うようにします。
胡蝶蘭を外に置くと気温が管理できないので少し気になるかもしれません。
しかし、胡蝶蘭は昼と夜の気温差があるほうが自然に近くなります。
最低気温が18度以上になった暖かい時期なら外に置いて管理することも可能です。
まとめ
胡蝶蘭は暖かい時期ならば外に置いて育てることができますね。また、時季的にも花が咲き終わった後は暖かいことが多いです。
頂きものの場合は通年を通して花が咲いていることがあるので、咲き終わる時期は少しずれることがありますが、基本を守って育てるようにしましょう。
- 温度
- 水やり
- 風通し
この三つに気を付けてあげてくださいね。
しかし、外に置く場合は害虫が発生しやすくなります。注意してくださいね。