胡蝶蘭が水不足になるとどんな症状がでる?対処法も紹介

美しい花の姿と、大きな葉っぱが特徴な胡蝶蘭。乾燥に強いとされていますが、実は葉っぱに大きな秘密が隠されているのはご存知でしょうか。乾燥に強い胡蝶蘭でも油断をしていると、水分不足になり枯れてしまうことがあります。そこで、この記事では、胡蝶蘭が水分不足のときに出やすい症状や対処法、間接的な原因などを詳しく解説していきます。

胡蝶蘭は乾燥に強い!

胡蝶蘭はなぜ乾燥に強いのでしょうか。まずは胡蝶蘭の基本情報から見ていきましょう。

名前 胡蝶蘭
英名 Phalaenopsis
科名/属名 ラン科/コチョウラン属
原産地 熱帯地域(台湾・マレーシア・フィリピンなど)
形態 多年草
開花時期 不定期
花色 白・ピンク・赤・黄・青・紫など
耐寒性/耐暑性 弱い/強い

胡蝶蘭は熱帯雨林に生息している植物です。雨の多い地域ですが、1年中雨が降るわけではないので、雨のない間でも生きていけるように、胡蝶蘭の葉や根は特殊な働きをしています。

胡蝶蘭の葉っぱはとても大きく肉厚ですよね。この葉っぱには、胡蝶蘭の中にある余分な水分を蓄える働きがあります。しばらく雨が降らずに乾燥をしていても、葉っぱの水から必要な水分を吸い取ります。

さらに、外に露出している根には、空気中の水分を吸い取る役目があるため、胡蝶蘭は多少の乾燥でも強く生きていくことができるのです。

胡蝶蘭が水不足になったときの症状は?

先程も紹介したように、胡蝶蘭の大きな葉っぱには水分が多く含まれています。そのため、葉が元気な間は胡蝶蘭の水分不足を気にする必要はありませんが、葉に何かしらの症状が出てきたら胡蝶蘭が水分不足になっているかもしれません。

胡蝶蘭が出す水分不足の症状は以下の通りです。

  • 葉がしわしわになる
  • 葉が丸くなる
  • 葉が薄くなる

それぞれの症状を詳しく解説していきます。

葉がしわしわになる

水分不足になると、歯の表面がしわしわになります。大きな葉っぱに縦線がたくさん入るので、まさに水がなくなっているな……という見た目になるのが特徴です。

胡蝶蘭の水分不足で一番多い現象だといわれているので、葉をこまめに観察するようにしましょう。

葉が丸くなる

葉が丸くなるのも、水分不足が原因であることが多いです。水分がなくなって薄くなった葉は丸まりやすく、特に葉の先から丸まっていく傾向があります。

また、水分不足のほかにも日光不足が考えられます。日光不足は胡蝶蘭の成長を大きく妨げるので、置き場所を考えると良いでしょう。

葉が薄くなる

しわしわになったり丸まったりしてはいないけど、なんとなく葉っぱが薄くなってきたのでは?と思ったら、水分不足になりかけているかもしれません。

日頃からよく観察をしておくことで、このような小さな変化にも気づく可能性があります。水分不足の処置は早めに行えば胡蝶蘭の負担も少ないはずです。

胡蝶蘭が水不足になる原因は?

胡蝶蘭が水分不足になる原因は、水やりだけではありません。

  • 季節
  • 置き場所

上記の内容が間接的に影響をして水分不足を起こす可能性もあるのです。ここでは、胡蝶蘭が水分不足になりやすい原因を解説していきます。

季節

胡蝶蘭は外で管理することが多い植物でもあります。そのため、夏の時期は特に水をあげても暑さで蒸発してしまうため、水分不足に陥りやすいです。

真夏日が続く場合は、少し多めに水やりをするか、日陰で管理をするようにしましょう。

根腐れが心配な場合は、葉水といって霧吹きなどで直接水を葉っぱに吹きかける方法で水やりをするのもおすすめです。葉水はホコリや害虫よけの効果もあります。

置き場所

胡蝶蘭は室内で管理ができ、室内で育てるときは基本的に空調を使います。しかし、空調は空気を乾燥させるため、直接風の当たる場所で胡蝶蘭を管理すると、水が蒸発しやすく乾燥の原因となるため注意が必要です。

室内で管理をする場合は、空調の風が直接当たる場所を避けましょう。どうしても空調の風を避けられない場合は、毎日葉水を行うことで間接的な乾燥を避けることができるでしょう。

胡蝶蘭に水不足の症状が出たらやること

胡蝶蘭に水分不足の症状が出た場合、以下の2つを確認して行ってください。

  • 根腐れの症状と間違えていないか確認をする
  • 水をあげる

それぞれを詳しく解説していきます。

根腐れの症状と間違えていないか確認する

一定の間隔で水やりを行っているのに、葉っぱがしわしわしているなど乾燥の兆候が見えた場合、もしかしたら根腐れが原因かもしれません。

根腐れとは、水のあげすぎや鉢の中が蒸れて起こる病気で、名前の通り根が腐っていきます。

実は根腐れも、葉っぱがしわしわになったりすることもあるので、葉っぱだけの状況を見て水分不足を決めつけるのはあまりよくありません。根腐れから来る症状であれば、早めに暖かい場所で植え替えを行う必要があります。

根腐れの状態で水をやると、症状を悪化させることになるので気をつけましょう。

水をあげる

根の状態を見て、水分不足と断定できたらすぐに水をあげましょう。

胡蝶蘭の水やりは、水苔やバークなどの植え込み材が乾燥しているのを確認したら、たっぷり水をあげます。目安は7日〜10日で、1回にコップ1杯の量がふさわしいです。

冬の時期は、水道水が非常に冷たいので、胡蝶蘭自体の温度が下がらないように常温にしてから水やりを行いましょう。

まとめ

胡蝶蘭を育てていく上で、水のあげすぎは気をつけていきたいポイントの1つですが、乾燥に強いからといって、水を全くあげないのも胡蝶蘭にはよくありません。水分を多く含む胡蝶蘭は、水分不足になると水を溜め込んでいる葉っぱに症状がでることが多いようです。日頃の観察をよく行うことで、胡蝶蘭の変化にも気づくことができるはず。胡蝶蘭の水分不足を発見したら、すぐに水をあげて元気に育ててあげましょう。