胡蝶蘭を育ているとたくさんの疑問が生まれてきます。その中でも、胡蝶蘭の花が終わった後、次の花が咲くときに必ずやってくる花芽。
どういうものが花芽なの??
根っこも花芽に似ているって本当??
胡蝶蘭を育てていると出てくる疑問に答えていきたいと思います。
目次
胡蝶蘭の花芽と根っこって似ているの?
まず、胡蝶蘭は1~2か月ほど花を咲かせた後、根元に近い2~3節ほどを残して綺麗なはさみで切ってそこから次の花がつくのを待ちます。
しかし、時間がたつと、根っこも上から生えてくることがあるんです。
根っこは下に生えてくるものだと思っているので、驚くかもしれませんが、胡蝶蘭は少し他の植物と違うところが多いのも特徴です。
水が少ない頻度でいいとか、根っこは空気が好きとか、花を咲かすのは1~3ヶ月ほどと長く咲いてくれたりだとか、胡蝶蘭は他の植物にない魅力があります。
少し話がずれてしまいましたが、この上から生えてくる根っこが、最初、花芽にそっくりな形や色をしています。最初花芽かと思ってみていると、次第に白っぽくなって先っぽが茶色くなってきます。上の画像のような感じですね。
根っことしては健康な証拠なのですが、花芽だと思っていると、花芽としては少し変な色になっていくので不安になってしまいますよね。でも大丈夫。花芽ではなく、根っこである確率が高いです。
ちなみに、花芽は、太陽のあるほうに向かって伸びていくという習性があります。
光があるほうに向かって生えていくので、基本的に上のほうに向かって生えていきます。
胡蝶蘭に元気があるか見分け方ってあるの?
花芽は一本だけでなく、2本や3本などと生えてくる場合があります。その時に、胡蝶蘭にその花を咲かせられるだけの元気があるかどうか見分けることが大切です。
基本的に葉の数が多いほうが、健康的で栄養も貯えやすいとされます。
胡蝶蘭は葉っぱに栄養を貯めていくのが特徴になっています。根っこでも水分を摂取しますが、葉っぱからでも水分を補給します。葉の裏から水分を補給するので、葉っぱにも水をあげるために霧吹きをかけてあげると喜んでくれますよ。
葉っぱが胡蝶蘭にとってとても大切な器官になってきますので、葉っぱの状態を見て見極めていきます。
3枚以上あるのが理想です。ぷりっと大きく緑色で色つやがいいことが健康的な証拠です。
そんな葉っぱが3枚以上あることを確かめます。
もし、あまり状態が良くないような葉っぱでしたら思い切って出ている花芽を切ってしまうことも必要です。
なんだかもったいない気もするし、せっかく生えてくれているのに可哀想という気持ちもありますが、ここは胡蝶蘭のためのことを考えて花芽を切ってあげることも必要です。
共倒れになるよりは、確実に一つの花芽を咲かせてあげるほうが、胡蝶蘭にとっても負担が少なくすみます。
また、同じく葉っぱの状態が大切になってくるのが、いわゆる短い期間で花を楽しむことができる、「二番花」といわれるものです。
この二番花は通常は一年に一回しか咲かない花を一年のうちに二回咲かせる裏技です。この裏技は一年に二回花が楽しめる反面、胡蝶蘭の体力をとても使います。
まさに健康でなければできないことですね。
その咲かせる体力があるかどうかわかるのが、葉っぱの状態や、株の状態です。
この部分は胡蝶蘭の状態が分かるバロメーターでもあるのでよく見ておくといい場所です。
元気がある葉や株だったら、花が終わった後、根から2~3節ほど残して切ります。するとそこからまた茎が生え、夏ごろにまた花を咲かせてくれます。
二番花を楽しんだ後は、茎を根元から切って、養分を蓄えてしっかり次咲いてくれるように管理していきます。
二番花をすると、次に花が咲きにくくなったり寿命が短くなってしまう場合がありますので、注意が必要です。
花芽がついたらやることとは??
花芽がついて来たら、肥料を与えてあげます。といってもたくさん与えすぎると枯れてしまいやすくなります。洋ラン用の肥料を薄めて使用します。
あまりに肥料を使いすぎたり濃すぎたりすると枯れやすくなってしまいます。
水に薄めて使う肥料もありますので、そういったものでも十分胡蝶蘭は栄養を補給してくれるようです。
日本で年中花が咲いた状態で手に入るのは、生産者さんがハウスの中で人工的に胡蝶蘭の花が咲きやすい気温や湿度を管理してくれているからです。
日本では胡蝶蘭は、花芽が出てくるのが一般的には5月頃からといわれています。
5月頃から肥料を使用し、9月頃には肥料をやめ、10月頃には徐々に成長しなくなり、寒い時期には水もあまり吸わなくなってきます。
1月から5月頃に花が咲きはじめてきますので、そのころには冬の時より多めに水を与えてあげます。しかし、一番多く水を与えるのは夏ごろの花芽が成長している時期が一番良いです。
花が咲いている時期に水をあまり与えすぎると、今度は胡蝶蘭が、「水を葉っぱに蓄えないと!花を咲かせてる場合じゃない!」と勘違いをして花が咲くのが短くなってしまうことがあります。花を長く楽しみたいなら、水をやる頻度は多くなくて大丈夫です。
ミズゴケが乾いてから水はあげるのが基本です。
胡蝶蘭は意外とメリハリがあった環境が好きですので、18~30度ほどの温度のなかで季節を感じさせてあげるのがいいんですね。
花芽がついて来たら、水の頻度を増やします。冬の時よりも乾く頻度が早くなってくるはずですので、頻繁に渇きをチェックしていきます。
花芽が伸びると、垂れてきて見栄えが悪くなってしまいますので、洋ラン用の支柱を立てて上に伸びるように支えてあげます。
軽くくくってあげてあまりきつく縛らないであげます。
胡蝶蘭に花芽を付ける方法と管理の仕方のまとめ
最初は似ている根っこと花芽ですが、成長していくと違いが分かっていきます。少し色が変だな?と思ってもそれは根っこかもしれません。胡蝶蘭の根っこは太くて長いので、初めて見る方はびっくりするかもしれません。
健康的に胡蝶蘭を育てている証拠でもあるので、根っこが上向きに生えて来たら自分の育て方や、胡蝶蘭の生命力の強さを褒めてあげてくださいね。
花芽が成長して、またお花を咲かせてくれる姿は感動します。手持ちの胡蝶蘭が綺麗に花が咲きますように。