自宅で簡単にできる押し花の作り方!きれいに保つポイントも解説

素敵な花束をいただいた際、押し花にして残しておきたいと思った経験はないでしょうか?好きな花をアレンジし、押し花として保存できたら嬉しいですよね。

実は、押し花は自宅でも簡単に作ることができるのです。

しかし、どの花でも押し花を楽しむことができるわけではありません。

そこで今回は、押し花に向いている花に焦点をあて、その花の特徴を紹介し、具体的な花の名前にも触れていきます。

一例として、胡蝶蘭を取り上げて押し花をつくる手順を紹介するだけでなく、押し花をきれいに保つポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

押し花に向いている花

始めに、押し花に向いている花について解説していきます。

  • 押し花に向いている花のポイント
  • 押し花に向いている花

押し花に向いている特徴をおさえれば自身が扱いたい花が使えるのか確認しやすいかと思います。ぜひ参考にしてください。

押し花に向いている花のポイント

押し花に向いている花を見極めるポイントは、その花が「水分を抜きやすいかどうか」です。

水分が抜けやすい花には以下のような特徴が見られます。

  • 花弁が薄い
  • 花弁が多く重なり合っていない
  • サイズが小さめ

花弁がシワになりやすく手間がかかることを考えると、上記の条件を満たしていても花弁に膨らみのある花は避けたほうが良いでしょう。

押し花に向いている花

押し花に向いている花を、いくつか具体的な名前を取り上げて紹介します。

もし、以下にあげる花が観葉植物として育てられていたり、お庭に咲いていたりする場合は、すぐにでも押し花に挑戦できますので、ぜひ参考にしてください。

  • パンジー
  • ビオラ
  • マーガレット
  • ポピー
  • ハーブ   など

ちなみに、花弁に膨らみのあるチューリップ、バラ、カーネーション、花がクシュクシュとしているカスミソウやミモザなども押し花にすることは可能です。

まずは押し花にしやすい花から始め、慣れてきたら挑戦してみると良いでしょう。

胡蝶蘭も押し花に向いている!

胡蝶蘭も押し花に向いている花の一つです。

胡蝶蘭は素敵な姿を長く楽しめるとはいえ、時間がたつと花は枯れます。

そのため、胡蝶蘭をもらう機会があるならば、その美しい姿を押し花にしてより長く楽しんでみてはいかがでしょうか。

胡蝶蘭の押し花は簡単です。

以下に作り方を解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

胡蝶蘭の押し花の作り方

胡蝶蘭の押し花は、基本的に以下の手順で作り進めていきます。

手順 内容
準備  主な材料となる胡蝶蘭と、押し花に必要な物をそろえる
STEP①  胡蝶蘭の花を分解する
STEP②  胡蝶蘭を半紙の上におく
STEP③  新聞紙で包んで重石をのせる
STEP④  1週間〜10日後、花が乾燥したら完成

以下では、それぞれの工程において注意点にも触れながら、手順を詳しく解説していきます。

用意するもの

胡蝶蘭の押し花に用意しておきたいものをピックアップして紹介します。

  • 胡蝶蘭
  • 園芸用のハサミ
  • カッターナイフ
  • ティッシュペーパー
  • 半紙
  • 新聞紙
  • 重石

半紙については、ティッシュペーパーと同じくらいの大きさにカットしておくとサイズ感が整い、作業を進めやすいです。

新聞紙は同等のサイズ、あるいは1ページ分の大きさで用意しておくと良いでしょう。

重石に関しては、厚めの本や辞書を使用してください。

STEP①胡蝶蘭を分解する

胡蝶蘭は押し花に向いている花ではありますが、花弁に少し重なりがある点に注意が必要です。

乾燥させやすいよう、そしてきれいな仕上がりとなるように丁寧に分解しましょう。

まずは園芸用のハサミで、茎を少し残した状態でカットします。

次にカッターを持ち、反対の手に茎を持って裏側から花の根元に一周切り込みを入れ、花弁を切り離してください。

そのあと、中心部にあるパーツ、左右対称にある2枚の花弁、一番奥にあるがく片の3つのパーツに分けます。

一見難しく聞こえますが、胡蝶蘭は立体的な花なので、比較的簡単に分解できるでしょう。

この時、花弁やがく片は、さらに細かく分解しても構いません。

STEP②胡蝶蘭を半紙の上におく

次に、分解した胡蝶蘭を半紙の上に置いていきます。

まず、机の上にティッシュペーパーを敷き、その上に半紙をツルツルの面を上にして置いてください。

この半紙の上に花を並べるわけですが、乾燥しやすくするために、分解したパーツ同士が重ならないように気をつけましょう。

すべてのパーツを半紙にのせたら、その上からツルツルの面が花に接するように半紙を被せ、その上にティッシュを重ねます。

この際、花弁が折れたりずれたりしないように十分に注意してください。

STEP③新聞紙で包んで重石をのせる

次に、STEP②で完成したものを新聞紙で包みます。

同じサイズの新聞紙を数枚用意して、上下で挟んでも構いませんし、1ページ分ほどの大きさの新聞紙で包み込んでも構いません。

新聞紙で包んだら、全体に均等に圧がかかるように重しをセットし、固定したら作業は完了です。

もし安定感がほしい場合は、新聞紙で包んだ後に上下をダンボールで挟み、輪ゴムで留めると良いでしょう。

STEP④1週間〜10日後お花が乾燥したら完成!

重石を乗せてから約1週間が経過したら、新聞紙とティッシュペーパーを剥がし、半紙の上からパーツを一つひとつ触ってみてください。

この際、水分が残っている感じがした場合は未完成です。

新しいティッシュペーパーを敷いて、新しい新聞紙で包み、再び重しをセットしてさらに3日間ほど待ちましょう。

カラッとした仕上がりが確認できれば、押し花は完成です。

額に入れて壁にかければ、おしゃれな暮らしを演出するインテリアとして活躍してくれることでしょう。

数をこなせるようになったら、スマホケースやメッセージカードのデザインなど、押し花を楽しむ幅が広がり、知人にプレゼントできたり、販売にもつなげられるかもしれません。

押し花をきれいに保つポイント

生花は非常にデリケートです。

押し花では、その生花を分解し押さえつけることから、きれいに仕上がらないことがあります。

また、完成してもあっという間に変色してしまうケースも考えられます。

そこで、押し花をする場合は、手順だけでなく、押し花をキレイに保つポイントを覚えておくことも重要です。

以下で紹介する4つのポイントを意識すると、きれいな押し花が完成し、かつ美しく保存できますので、ぜひ参考にしてください。

きちんと乾燥させる

押し花は、十分に乾燥させないと、花に残っている水分などによって変色しやすくなってしまいます。

1週間〜10日待つ方法を紹介しましたが、以下に取り上げる方法でも乾燥させることができます。

  • 押し花専用の乾燥シートを使用する
  • 電子レンジを使用する
  • アイロンを使用する

乾燥がうまくいかない場合や、自宅が湿気が多い環境にある場合は、押し花づくり専用の乾燥シートを使用する方法を検討してみると良いかもしれません。

電子レンジやアイロンは、時短で乾燥できる魅力的な方法です。

加熱加減が難しく、貴重な花に利用するには少しリスクは高いですが、慣れればより気軽に押し花を楽しむことができるでしょう。

押し花を保存するときは、乾燥剤を入れる

押し花が完成した後、すぐに作品を制作しない場合は、乾燥剤を入れた密閉容器で保存しておきましょう。

完成後はしっかり乾燥していても、酸素に触れたり、空気中の水分を吸ってしまったりすることで変色が進みやすくなる可能性があります。

そのため、押し花が完成する1週間〜10日の間に、乾燥剤を用意しておくことをおすすめします。

新鮮な花を使う

新鮮な花を使う点も、生花の美しさをそのまま保つための重要なポイントです。

きれいに咲き誇る姿を楽しんでから押し花にしてしまうと、変色や色あせが早くなる可能性があります。

観葉植物や庭から花を用意する場合は、満開を迎えたらすぐに採取し、押し花にするのがおすすめです。

花屋さんで調達する場合は、咲きそうなつぼみのものを選び、咲いたタイミングで押し花にすると良いでしょう。

乾燥に使う紙類はこまめに取り替える

花が乾燥するまでにかかる期間を1週間〜10日と紹介しましたが、その間、ただ日が経過するのを待つのではなく、紙類をこまめに取り替えることができます。

新聞紙は湿気を吸う役割を担っているため、変える回数が多いほど効果的と言えるでしょう。

可能であれば2〜3時間に1回、最低でも1日に1回は新聞紙を交換することをおすすめします。

まとめ

押し花に向いている花は、以下のような特徴を持つ乾燥させやすい花草です。

  • 花弁が薄い
  • 花弁が多く重なり合っていない
  • サイズが小さめ

花の選び方の特徴にもあるように、押し花を美しく仕上げ、そしてきれいに保つポイントは「乾燥」です。

作業工程の中では、新聞をこまめに取り替えることが効果的です。必要に応じて乾燥シート、電子レンジ、アイロンなどを用いるのも良いでしょう。また、生花の美しい花色を押し花で表現するには、新鮮な花を選ぶことも重要です。

ぜひさまざまな草花の押し花に挑戦し、作品制作を楽しんでみてくださいね。