胡蝶蘭を育てる時、実は吊るして育てるのがいいって知っていましたか?
胡蝶蘭って有名なお花ですが、いざ育てるとなると知らないことも多い不思議なお花ですよね。
胡蝶蘭をなぜ吊るして育てるといいのか、吊るして育てる際の注意点などをご紹介していこうと思います。
胡蝶蘭を吊るす環境が良いのは、野生の胡蝶蘭の生態にあった?
胡蝶蘭が吊るして育てるのは、とても良いことが多いのですがなんだか意外ですよね。
実は、野生の胡蝶蘭がいる南フィリピンを中心とした亜熱帯地方では、胡蝶蘭は木の上に生えています。木の上に生える着生ランで、木の栄養をもらわずに自分で栄養を作り出して生きています。
湿気も多いのですが木に生えているので比較的風通しがよく、木漏れ日で生きていてます。
亜熱帯地方には雨季と乾季があって、雨がずっと降っている季節と雨が全然降らない季節があるので、乾季でも生きていられるように、そして根っこは乾燥にも耐えられるようになっています。また根っこだけでなく胡蝶蘭は葉っぱからも空気中の水分を取れるようになっています。
根っこが乾燥に耐えられるようになっているので亜熱帯地方にいながら、CAM型光合成を行う「砂漠の植物」のような余計なエネルギーを使わないエコな植物でもあります。
木の上に生えているので、吊るす管理方法はとても自然に近くメリットが多くなります。
- 野生と同じ木の上のような環境で育つことが出来る
- 通気性がいい
- 乾燥しやすい
- 高い場所は温かい空気になりやすい
など胡蝶蘭を吊るすのはメリットだらけになります。
胡蝶蘭を吊るすときの注意点とは
胡蝶蘭をそのまま吊るせばいいのか分かりにくいですよね。
どのように吊るしているのか、また、吊るすときに気を付けていくことはどういう点なのか気になりますよね。
胡蝶蘭にとってメリットは多いといっても、吊るす側にしたら邪魔になってしまう可能性もあります。
どのような環境だったら吊るすことが出来るのでしょうか。
胡蝶蘭は鉢のまま吊るすことになります。
吊るす場所の一例
- カーテンレール
- 天井
- 壁
- ポール
- 棚
など、吊るすせる場所はたくさんあります。
しっかりと支えてくれるところで、ひもや針金で使えるところならどこでも吊るすことが出来ますので、お部屋を見渡してみてくださいね。
吊るし方はとても簡単です。
ひもや針金で鉢を固定して吊るしていきます。
ひもでの固定の仕方は、ネットみたいにひもを結んでいきます。ハンモックみたいに鉢を包み込むようにすると安定してよいですね。
針金での場合は、しっかりとひっかけて落ちないようにする必要があります。鉢に巻き付けておくと安心できます。
また、台や落ちないように周りが少し上がっているワイヤーネットなどを針金や、ひもで固定してもよいでしょう。
今観葉植物を吊り下げて飾る方法も流行っているので、自分の好きな方法であげるとよいかもしれません。胡蝶蘭を吊り下げてインテイリアの一部にしちゃいましょう。
しかし、胡蝶蘭は風通しを良くするために鉢の下が開いていることが多く、水やりをすると水が下から流れ出てしまうことがあります。
水が滴り落ちてもよい工夫が必要になってきます。
- ワイヤーネットなどで、鉢の受け皿まで飾る
- 水やりをするタイミングだけ、下に雑巾など水に濡れてもよいものを敷く
- 釣る方法を簡単に取り外しができる仕方にする
以上のような方法があると思います。
吊り下げる場合は、管理がしやすいように目に届くところや手が届く場所がおすすめです。
ぜひ試してみてくださいね。
胡蝶蘭を吊るすのってなんだかハードルが高いと感じる方に
しかし、なんだか吊るす方法って面倒くさいなと感じてしまいますよね。
その場合、おすすめなのは、椅子などの上に胡蝶蘭を置くことです。
床に直に胡蝶蘭を置くよりは、風通しもよくなりますし、水やりの管理が楽になります。
吊るすと、風通しもよくなりますし、温かい空気がたまりやすいので胡蝶蘭にとってはとてもいいのですが、水やりを行う場合高い場所だと難しくなってしまいますよね。
植え込み材の表面が乾いているタイミングで水やりを行います。
胡蝶蘭は乾かし気味に育てるとうまくいきますので、水やりの頻度はそこまで高くないです。
胡蝶蘭が元気に育つ場合の条件としていくつかあるので、参考にしてみてくださいね。
まず、風通しです。
風通しがよくないと、胡蝶蘭は元気がなくなってしまいます。そよ風くらいの風が胡蝶蘭にとってとてもいい風です。エアコンや扇風機の風は直接当たらないようにしてくださいね。
日当たり
胡蝶蘭は木漏れ日くらいの光で十分です。直射日光に当たると葉焼けして弱ってしまいますので、レースのカーテン越しや、直射日光が当たらない明るい室内などに置くようにします。
温かさ
胡蝶蘭は温かいところが好きですが、暑すぎるところは苦手です。室内なら30度以上にならないようにしてください。
また、低い温度も苦手です。18度以下にならないようにしてください。
胡蝶蘭は、湿度が大好きです。しかし、胡蝶蘭の好きな温度や湿度に合わせてしまうと、カビが生えてしまいます。6~80%の湿度を管理するのは難しいので、近くに加湿器を置いてもよいですし、葉の裏表に霧吹きで葉が乾かないようにする必要があります。
以上の環境を用意できるのであれば、無理に吊るさなくても大丈夫です。
まとめ
胡蝶蘭にとって吊るすのは、とても良い環境になるので元気になりやすいことがわかりましたね。しかし、高くなってしまったことで胡蝶蘭の様子がよく分からなくなるよりは、目に見える場所で何かあった時に対応できるようになっていればいいのかなと思います。
そのため、吊るすときも高すぎるところに置かないようにしてくださいね。
しかし、胡蝶蘭にとって床に置くよりも高い場所においてあげたほうがいいので、椅子の上や棚の上などに置いて管理してみてください。
今までよりよく胡蝶蘭の様子が見えるので、ますます愛着が湧いてきますよ。