胡蝶蘭といえば「お祝いごとで贈られることが多い、白くて豪華な花」という印象が強い人が多いと思いますが、白だけでなく、色とりどりのカラフルな胡蝶蘭が販売されていることを知っていますか?
そこで今回は白以外の色の胡蝶蘭のご紹介とカラフルな胡蝶蘭を選ぶ際の注意点についてお話していきます。
目次
胡蝶蘭の花の色は主に4種類
各生産農家によって種類に差はありますが、主に「白・ピンク・黄色・紫色(ワイン色)」の4色を揃えているお店が多いようです。さらに1色のみの販売だけでなく、白・ピンク・黄色など、複数の色を組み合わせて寄せ植えを販売しているところもあります。
実は同じ色でも胡蝶蘭の花の色は各生産農家によって色合いが微妙に異なります。もしも白以外のカラフルな胡蝶蘭を購入するときは、一店舗だけで購入を決めるのではなく、複数の店舗の胡蝶蘭の花の色を見て、好みの色の胡蝶蘭を選んだほうがいいでしょう。
世にも珍しい青い胡蝶蘭!?
花に詳しい人やお祝いごとや店頭に並べられた胡蝶蘭をよく観察している人は胡蝶蘭が白以外にもカラフルな色を揃えていることを知っていると思います。
しかし、”青色の胡蝶蘭”があることをあなたは知っていますか?
そもそも白以外のカラフルな胡蝶蘭は生物の受粉や受精を人為的に行う交配によって生み出されたものです。いわゆる品種改良ですね。今まで青色の胡蝶蘭は不可能されていましたが2012年、千葉大学の教授らによって青色の胡蝶蘭の品種が作り出されました。なぜ今まで青色の胡蝶蘭の品種が生まれなかったのかというと、胡蝶蘭には青色の色素を作り出す遺伝子がなかったからです。
しかし、ここで不思議に思った人もいるのではないでしょうか。
「2012年に品種改良が成功したのであれば、青色の胡蝶蘭の存在を知っていてもよさそうなのに、どうして今まで気づかなかったのだろう?」
実は青色の胡蝶蘭の品種改良に成功した千葉大学の三位教授は当時「青い胡蝶蘭が店頭に出回るのには約4年はかかるだろう」と話していました。青い胡蝶蘭を店頭やwebで購入できるようになったのはつい最近のことなのです。
つまり青色の胡蝶蘭はまだまだ世間に認知されていない貴重な品種であり、他の色に比べて特別感が圧倒的に違います。贈り先の相手をびっくりさせたいときに一役買ってくれるカラフルな胡蝶蘭なのです。
また日差しがきつい夏に飾る青い胡蝶蘭は涼しげな印象を与えるので、青い胡蝶蘭は夏の贈り物として非常におすすめです。
供花や枕花で胡蝶蘭を贈る場合は白色が無難
開店・開業祝いや就任祝い、個人の贈り物など基本的にカラフルな胡蝶蘭はどのシーンにおいても贈り物として大活躍してくれるでしょう。
しかし、注意したいシーンがあります。それは供花や枕花として胡蝶蘭を贈る場合です。それぞれのシーンで注意したいところと胡蝶蘭の花の大きさについてのポイントがあります。
<枕花で胡蝶蘭を贈る場合は白色のミディサイズがおすすめ>
通夜や葬儀、告別式などでは男性はブラックスーツ、女性は黒のワンピースというようにブラックフォーマルな服装をします。このようなシーンにおいて、カラフルな胡蝶蘭が飾られるのはどうでしょうか?
もしも故人の好きな色が白以外である場合、またはピンク色のお花が好きだったなど、特定の色がわかっている場合は枕花で白以外のカラフルな胡蝶蘭を贈るのもいいでしょう。
しかし、基本的には白の胡蝶蘭を贈るのが無難だといえます。また、通夜や葬儀には様々な世代の方が訪れますよね。カラフルな胡蝶蘭は若い世代の方には問題ないかもしれませんが、ご高齢の方のなかには、白以外の花に対してあまり良い印象を持たない可能性もあることを覚えておきましょう。
また胡蝶蘭のサイズに関してですが、胡蝶蘭は主にもっともサイズが大きい”大輪系”と、大輪系よりも少し小さめのサイズの”中大輪系”と、もっともサイズが小さくてコンパクトな”ミディ系”の3種類があります。故人の枕元に置くものとして、大きな花を贈るのはあまりふさわしくないありません。胡蝶蘭を枕花として贈る場合は持ち運びがしやすく、コンパクトなミディ系にするのがいいでしょう。
<供花の場合は白基調の胡蝶蘭にしましょう>
供花とは故人のために供える花であり、葬儀や告別式の際、祭壇に飾られる生花のことを指します。仏教やキリスト教など、宗教によって使用する花の種類に違いはありますが、基本的には白基調の胡蝶蘭を贈ればまず問題ありません。
また四十九日以降は”偲ぶ花”と呼ばれ、白以外の色のついた胡蝶蘭でも大丈夫です。色がついたカラフルな胡蝶蘭を贈りたいときは、四十九日以降のお供えとして贈るようにしましょう。