仏事に胡蝶蘭は贈れる?選ぶときのポイントや注意点を紹介

胡蝶蘭というと、お祝い事によく贈られる花で有名です。特に開店祝いや結婚式などで多く見受けられます。

そのため、お祝い事でしか贈ることができないと思われがちですが、仏事にも胡蝶蘭を贈る文化があります。なぜ、正反対の行事に同じ花を贈るのでしょうか。

今回は仏事に胡蝶蘭を贈っても良い理由や、仏事に胡蝶蘭を贈る際の注意点を紹介します。

仏事に胡蝶蘭って送っても良いの?

仏事

お祝い行事に贈られることの多い胡蝶蘭ですが、仏事にも好んで贈られます。

そもそも、仏事に贈るお花にはいくつか決まりごとがあるのをご存知でしょうか。

その決まりごとは以下の通りです。

  • 棘がない
  • お悔みから四十九日までは白のお花
  • 香りが少ない
  • 毒がない
  • すぐに花が落ちない

これらの条件をクリアしている胡蝶蘭が仏事に適しているといわれています。

また、和花葬・洋花葬どちらでも違和感なく飾ることができるのも選ばれる理由のひとつです。基本的に胡蝶蘭は水やりなどの手間がほとんどかからないので、忙しい遺族の方も安心してお花をそばに置いておくことができます。

長期間お花を咲かせる胡蝶蘭は、遺族の心を癒す効果もあるようです。

このような理由から、仏事に胡蝶蘭が選ばれるようになりました。

仏事に胡蝶蘭を贈ろう!選ぶときの注意点とは

胡蝶蘭

胡蝶蘭は色や大きさなど種類が非常に豊富です。

そのため、仏事に合わせた胡蝶蘭を選ぶことが必要になります。ここでは、仏事に贈る胡蝶蘭を選ぶためのポイントをいくつか紹介します。

行事によって色を変えよう

先ほども少し紹介しましたが、お悔みから四十九日までは白の胡蝶蘭を選んで下さい。

四十九日を過ぎたら何色の胡蝶蘭でも大丈夫です。故人が好んでいた色を選んであげると喜んでもらいやすいです。

ピンクの胡蝶蘭には「あなたを愛してる」という花言葉が込められています。四十九日以降の仏事で色に困ったら、ピンクを選ぶのも良いでしょう。

大きさに注意

胡蝶蘭は1本立ての小さなものから5本立ち以上の大きなものがあります。

あまり大きすぎると、会場に入らない場合があるので注意が必要です。

大きな会場に贈る場合は3本~5本立てがおすすめ。あまり小さすぎても華やかさにかけてしまう場合があります。

一方で自宅で仏事を執り行う場合は、大きくても3本立てまでにしておくのが良いです。あまり大きすぎると、保管場所がなくなってしまいます。好意で贈ったものが相手に迷惑をかけてしまう可能性もあるので気を付けましょう。

胡蝶蘭を贈りたい場合は、相手にどのくらいの大きさが良いか聞いておくと無難です。

ラッピングに気を付ける

胡蝶蘭のラッピングは、四十九日後の仏事でも落ち着いた色を選ぶのがマナーです。

基本的に「白・紺・みどり・紫」が仏事に適しているラッピングの色だといわています。

リボンは「白・銀」を選びましょう。

故人の好きな色を入れて欲しいなどの依頼があった場合は、リボンの色を変えるのも良いかもしれませんね。

仏事に贈る胡蝶蘭の立て札の書き方

立札

斎場に胡蝶蘭をそのまま届けてもらうときには、誰からのものかすぐに分かるように、立て札を立てておくのがマナーです。

表書きを「共」もしくは「お供」として隣に贈り主の名を書きます。仕事の取引先の場合は、「株式会社〇〇社員一同」などの社名や役職を入れます。

この立て札ですが、自分で用意しなくても購入先で用意してくれることが多いです。また立て札の書き方は、地域の風習や宗教によって異なる場合があります。心配が残る場合は、購入先のお花屋さんに聞くのが一番です。

立て札は仏事に参列した人の多くが目にするものでもあります。間違いのないように記入しましょう。また、自宅などで身内のみで執り行う法事などの場合は、立て札を立てなくても良い場合があります。

その場合は、贈り先に胡蝶蘭を贈ったことを伝えると、誰から届いたのか分からなくなることがないです。

まとめ

一見、祝い事だけに贈られる感じの胡蝶蘭ですが、その美しさは故人の親族の心も慰めてくれるものです。

贈る方にとっても、故人を偲ぶという意味合いも充分に満たしてくれるお花です。

鉢植えの胡蝶蘭は仏事には物心両面で大きく役に立ってくれるお花です。

贈る花をどうしようかと迷ったときには、胡蝶蘭をぜひ候補に入れてみて下さい。