胡蝶蘭のお手入れ方法のポイント

せっかく育てている花ですから出来ることなら長持ちさせたいですよね。

特に胡蝶蘭はその育て方が特殊で、胡蝶蘭自体もデリケートな花のため手入れの方法はなかなか難しいものです。

花が落ちてしまった後も手入れ出来るのか?虫がついてしまったら?とお悩みの方は多いでしょう。

そこで今回は胡蝶蘭の手入れの方法についてご紹介します。ぜひ胡蝶蘭を育てている方は参考にして下さい。

胡蝶蘭の手入れ方法で知っておきたいこと

胡蝶蘭

まず、基本的な胡蝶蘭の手入れの方法をご紹介します。

胡蝶蘭は土を必要とせず、根が空気中にさらされている花です。

胡蝶蘭の原産地ではジャングルの高い場所に着生して生息しています。

風通しの良い場所に置こう

胡蝶蘭はなるべく原産地と同じような環境を整えてあげることが大事で、実際に家庭で育てる場合には日当たりがよく風通しの良い場所に置くと良いでしょう。

直射日光は避けよう

ただ、直射日光が当たってしまうと葉っぱが焼けてしまうこともあります。

窓際に置く際にはカーテン越しなどにして直射日光を避けるようにする必要があります。

なるべく屋内で育てよう

胡蝶蘭を屋外に置く場合には、気候の変化や温度の変化に注意する必要があります。

非常にデリケートな花ですので、出来ることであれば屋内で育てることをおすすめします。

適した温度は20度前後

胡蝶蘭に適した温度は20度前後で風通しをよくする必要があります。

風通しをよくする必要があるのですが、根が乾燥しないように注意する必要があります。

水やりはコップ一杯分

胡蝶蘭を育てるときにミズゴケを利用して原産地に近づけることが多く見られます。水やりの際には指でミズゴケに触ってみて乾燥しているようでしたら、コップ一杯分ほどの水を与えて下さい。

水やり自体は時期にもよりますが、一週間から一0日に一回ほどで十分です。

あまり水を与えてしまうと胡蝶蘭が根腐れしてしまうので注意です。

季節ごとに変わる胡蝶蘭の手入れ方法

季節

次に季節ごとの手入れポイントをご紹介します。

春のお手入れ方法

室内の温度を一5度ほどにし、カーテン越しの日の当たる暖かい場所に置きましょう。

一0日に一度一株ごとの根元にコップ一杯分(一50ccほど)の水を与えるようにして下さい。

夏春のお手入れ方法

カーテン越しに置いておくことになりますが、夏は日差しが強いので日差しを50%カット出来るカーテン越しだとベストです。

午前中の日光であれば問題ありませんが、夕方の強い日差しなどは注意が必要です。

また、クーラーや冷房などをつけることになりますが、胡蝶蘭に直接風が当たらないようにしましょう。

直接風が当たってしまうと胡蝶蘭の根が乾燥してしまい枯れる原因となってしまいます。

水やりは一週間に一度コップ一杯分が目安になります。

秋春のお手入れ方法

胡蝶蘭にとって一番快適な時期ですが、朝晩の冷え込みには注意しましょう。

基本的にカーテン越しの窓際に置いておいて大丈夫です。

水やりは一0日に一度コップ一杯分になります。

冬春のお手入れ方法

日差しがある日であれば、窓際に置いても大丈夫です。

しかし、冬は寒く胡蝶蘭にとっては厳しい季節です。

冷え込みが激しい日にはダンボールの中に置いたり新聞紙や毛布で包んだりする必要があります。

水やりは20日に一度コップ一杯分となります。

胡蝶蘭に虫がわいたときのお手入れ方法

アブラムシ

胡蝶蘭にとって非常に大きな害となるのが害虫です。

室内で育てていても株を新しく植えたタイミングなどで元々あった株にまで害虫が移ってしまうこともあります。

基本的に害虫の被害にあった胡蝶蘭の株は隔離して他の株の被害が広まらないようにします。

一度害虫の被害を受けたらもう二度と花が咲かないと思われるかもしれませんが、ケアの仕方次第ではまた綺麗に花を咲かせることもあります。

発生する害虫によってその対処法は変わってきます。

主に胡蝶蘭に発生する害虫には以下のようなものがあります。

カイガラ虫

貝殻状のものが葉の裏についていたらカイガラ虫です。

一箇所で見かけると他の場所にも生息していますので、しっかりと駆除する必要があります。

また一回での根絶が難しい害虫ですのでしばらく胡蝶蘭の様子を見る必要があります。

ハダニ

8月くらいになるとよく発生すると言われていますが、室内の温度環境では一年中いると思って良いでしょう。

小まめに葉に霧吹きで水を掛けると予防に有効と言われていますが、万が一発生してしまった場合は「ケルセン乳剤」「テルスター」などで駆除して下さい。

アブラムシ

外から飛んできて胡蝶蘭に寄生します。

ネットなどを被せておくと予防出来ますが、小さな隙間からも入ってきてしまうこともあります。

アブラムシは光を嫌う性質がありますので、胡蝶蘭の下にアルミホイルなどを置くと良いでしょう。

コバエ

ミズゴケや腐った根などから発生することがあります。

水バエであれば害はありませんがコバエの場合は蕾に損傷を与える可能性があります。

胡蝶蘭の周りを清潔に保つことで発生を防げますが、発生してしまった場合にはすぐに駆除しましょう。

 花が落ちた後の胡蝶蘭の手入れ方法

胡蝶蘭は花が咲いてその花が落ちてしまってもまだ育てることが出来ます。

2度咲きと言う方法で何回でもその綺麗な花を楽しむことが出来るのも胡蝶蘭ならではの楽しみです。

その方法は以下のような手順になります。

下準備

花が落ちてしまった胡蝶蘭の支柱などを外します。

この時にミズゴケが零れて室内が汚れてしまわないように気をつけましょう。

茎をカットする

胡蝶蘭の茎には節がついています。

この節を下から数えて4~5節ほど残し、その上を斜めにカットします。

カットはカッターなど手元にあるもので大丈夫です。

このときにカットした切断面が緑色であれば2度咲きが可能ですが、切断面が黄色くなっていた場合には2度咲きは望めません。

保管

株が元気であれば、室内を20度前後に保つことで一~2ヶ月ほどで切断した茎から芽が出てきます。

芽が出てから数ヶ月でもう一度花を咲かせます。

2度咲きを成功させるにはこの保管の部分が非常に大事で、置場所や温度管理、水やり、植え替えなどのその後の管理工程はたくさんあります。

しかし、しっかりお手入れすることでまた綺麗に花を咲かせてくれるので胡蝶蘭をお持ちの方はぜひ挑戦してみましょう。

まとめ

胡蝶蘭のお手入れ自体は、難しいものではありません。直射日光の当たらない風通しの良い室内に置き、20度前後の気温に保ってあげてください。また、水やりは乾燥しているときにコップ一杯程度の水で良いです。

季節で最も気をつけていただきたいのが冬です。熱帯雨林気候で育つ胡蝶蘭のため、環境の変化がある中でも寒さ対策をしてしっかり育ててあげましょう。虫がわいてしまったときは、焦らずその虫ごとの対処法を行いましょう。

胡蝶蘭は花が落ちた後でも育てることができます。簡単な作業なので、ぜひ胡蝶蘭ならではの2度咲きを楽しんでみてくださいね。