胡蝶蘭は夜に何しているの?他の植物と全然違う生き方を見ていこう!

胡蝶蘭って実はほかの植物と違っていることは知っていますか?

夜の環境によって胡蝶蘭が育ちやすい環境になるんです。

そのほかの植物との違いを知って、胡蝶蘭についてもっと詳しくなってますます胡蝶蘭の魅力に迫っちゃいましょう。

胡蝶蘭って夜に何しているの?

胡蝶蘭 夜

Pezibear / Pixabay

胡蝶蘭は夜間にも呼吸をしています。これはほかの植物と同じです。

しかし、胡蝶蘭はほかの植物と呼吸の仕方がちょっと変わっています。

というのも、胡蝶蘭は熱帯地方の出身なのに、光合成の仕方が「CAM型光合成」と言って砂漠などに生えている植物と同じなのです。光合成の仕方が違うので、胡蝶蘭はほかの植物とは呼吸の仕方も違ってくるのですね。

CAM型光合成ってあまり聞いたことないですよね。

でも一度、砂漠に生えている植物は雨も降らないのになぜ育つことができるんだろう?って思ったことはありませんか?

砂漠は雨が降らず、寒暖差が激しいので植物にとってとても過酷な状態だと思います。

しかし、砂漠にも雨は降ります。木など水分をとどめておくものが何もないので、砂漠自体が川のようになってすぐに流れてしまうようです。

砂漠の植物はその一瞬の洪水のような雨を見逃しません。

CAM型光合成は、少ない水分で光合成ができるようになっているので、その雨を吸収して光合成して蓄えておくことができます。

砂漠の植物や胡蝶蘭が行うCAM型光合成は、夜間に光合成をおこなう性質を持っています。

光合成とは、光を吸収して気孔を開き、必要な酸素や二酸化炭素を吸収して呼吸をして栄養を作り出すことです。

胡蝶蘭にとって光合成は夜に行うものです。

エネルギーが多く使われる昼間は気孔を閉じ、夜に気孔を開いて呼吸をすることで余計なエネルギーを使わないで光合成ができます。

胡蝶蘭が夜に光合成をおこなう理由としては、少ない水でエネルギーを効率よく作ることができるからしているのです。

しかし、胡蝶蘭って水が多い地域原産ですよね。常に水があるはずの場所なのになぜ砂漠の植物のような光合成の仕方をするのでしょうか。

胡蝶蘭の夜の噂の真相とは?

胡蝶蘭は、熱帯雨林地方出身ですが、実は木の上に着生している着生ランでもあります。

木の上で自生して生えるので水はありません。好きな時に水が飲めないのです。

そのため生きてゆく手段としてCAM型光合成になりました。

胡蝶蘭にとって木の下はとても居心地がよく、直射日光が嫌いな胡蝶蘭は下で木漏れ日くらいの光の心地いい環境で過ごしています。木の上なので風通しもよいです。

昼間は様々な植物が、二酸化炭素を吸って酸素を吐き出して光合成をおこなっていますが胡蝶蘭は気孔を閉じてじっとしています。

夜になると二酸化炭素を吸うといわれていますが、実際は夜のうちに蓄えていたリンゴ酸がなくなってから光合成を始めて行きます。

夜のうちに二酸化炭素を吸って、葉っぱにリンゴ酸をためていきます。

早朝気孔を閉じた胡蝶蘭が、このリンゴ酸を使ってゆっくりと昼間に光合成をおこなっていきます。リンゴ酸がなくなった午後のタイミングで徐々に二酸化炭素を吸っていきます。

胡蝶蘭は寝室に置いていると酸素不足になって死んでしまうといったうわさがあるようです。

これは、胡蝶蘭が夜に気孔を開くことによって起きた噂です。

確かに胡蝶蘭は夜に気孔を開いて二酸化炭素を吸って栄養を作り出しますが、普通の植物ほど呼吸はしていません。

ほかの植物も昼間の光合成をおこなっているときは二酸化炭素を吸って酸素を吐き出し栄養を作り出します。しかし、この間に酸素を吸って二酸化炭素を吐き出す呼吸も行っています。二酸化炭素を吸って酸素を吐き出す比率が多いだけです。

夜になると眠るように少し呼吸が少なくなりますが、栄養を作り出さないので酸素を吸って二酸化炭素を出すように感じます。

胡蝶蘭は夜に呼吸が活発になりますが、ほかの植物の光合成をしているときとは少ない呼吸で光合成をおこないます。

なので、噂に聞くような「胡蝶蘭を寝室に置くと人は呼吸ができなくて死んでしまう」といったうわさは信じなくてもよさそうですね。

気を付けたいのが、確かに多くの植物を寝室が埋まるほどいれて密室にした場合はどんな植物でも酸素が足りなくなってしまう可能性がありますので気を付けて下さいね。

胡蝶蘭にとって大事な夜を快適にするための3ポイント

胡蝶蘭は夜に光合成をおこなっていくことが分かりました。

この光合成を行うのを助けることができる環境があります。

その環境づくりを見ていきましょう。

  • 水やり

胡蝶蘭はゆっくりと成長していきます。そのため水やりは少ない頻度で十分です。

水やりは植え込み材の表面から1~2cm奥まで指を突っ込んだところまで乾いてれば行ってください。その際は、下から水が滴るように与えます。受け皿にたまった水はすぐに捨ててたまらないようにしてください。

  • 温度管理

胡蝶蘭は寒さに弱いので、10度以下になる環境には置かないようにしましょう。

冬の窓際も注意が必要です。

18度から26度あたりまでが胡蝶蘭にとって快適といわれる温度です。上は30度までは耐えられます。

  • 湿度

胡蝶蘭は空気中の水分が大好きです。60%から80%の多湿を好みます。

しかし、お部屋に置いている胡蝶蘭にそういった環境を作ってあげられることは少ないですよね。

その場合は霧吹きで葉っぱの表と裏に水分を与えてあげてください。

なるべく頻度を高く上げるとよいです。

朝一回、気孔が開いてくる午後に一回、夕方に一回、夜に一回といったように頻繁に与えてあげると胡蝶蘭が光合成をおこなう場合の助けになります。

まとめ

胡蝶蘭は夜どういう風に過ごしているのか分かりました。珍しい「CAM型光合成」をしている胡蝶蘭は、エネルギーを効率的に生み出しているのですね。

そんな胡蝶蘭を育てるのは普通とちょっと違って最初は戸惑うかもしれません。

しかし、胡蝶蘭はコツを覚えれば手間がいらないお花なのでとても扱いやすくなりますよ。