胡蝶蘭に必要な培養土とは?

見事なお花を見せてくれる胡蝶蘭ですが、胡蝶蘭を育てたいと思ったときになるのが培養土の植え替えではないでしょうか。

胡蝶蘭には苦手な土があるんですよ。

花が咲き終わった胡蝶蘭をどうすればいいのかわからない方にも、最適な培養土を知ってますます胡蝶蘭を楽しみましょう。

胡蝶蘭の培養土は空気があるものがよい?

土

胡蝶蘭はどこにどのようにして生きているか知っていますか?

胡蝶蘭は東南アジアの熱帯地方で主に生息しています。そして胡蝶蘭は木の上に着床して自生しています。木の上に生えているなんて日本で見かける胡蝶蘭とはなんだか違っていて不思議ですよね。

胡蝶蘭は水も好きですが、空気も好きなのです。

本来は木の上で生きるのですが、日本では全く同じような環境を作ってあげることは難しいので、胡蝶蘭が苦手でないものを選んであげる必要があります。

水やりの仕方や遮光、温度管理もそうですが、培養土を苦手なものにしてしまうと胡蝶蘭は生きていけなくなります。

胡蝶蘭を育てるうえで欠かせない培養土で代表的なものをお伝えしていこうと思います。

胡蝶蘭の培養土代表「ミズゴケ」

ミズゴケ

胡蝶蘭の代表的な培養土、「ミズゴケ」です。

胡蝶蘭を育てている生産者もほとんどがこのミズゴケを使って栽培しています。

胡蝶蘭にとってミズゴケでの栽培は50年以上と長い歴史があるので何かトラブルになってしまったときなどの対処法があるのもミズゴケの強みです。

しかしミズゴケは水分を保持しやすいので、管理を間違えると根腐れを起こしやすく枯れやすくなります。

鉢は水はけがよい素焼き鉢がおすすめです。

ミズゴケは一回乾いてしまうと水を吸収しにくくなってしまいます。すると胡蝶蘭が水を吸えなくなってしまいますので、ミズゴケが乾いてしまったと思ったら一度鉢ごと水につけてミズゴケに水を吸わせてください。5分から10分ほどつけると水を吸収します。

水やりは、表面が乾いたらコップ一杯分の水を土全体にかけます。下の受け皿にしっかり水が流れる量を与えてください。受け皿にたまった水はすぐに捨ててくださいね。受け皿には水をためないようにします。

植え替えは、2年に一度、春ごろの花が終わったタイミングで行うようにしてくださいね。

ミズゴケの植え替えの仕方

ミズゴケでの植え替えの仕方を簡単に伝えていきます。

用意するものは、新しいミズゴケと消毒済みのはさみ、前と同じくらいの素焼き鉢か一回り大きい素焼き鉢です。必要に応じて、軍手や新聞紙なども用意する良いでしょう。

  1. 根っこを傷めないように胡蝶蘭を鉢から出します。
  2. 前に使っていた植え込み材はすべて捨ててください。
  3. 根っこに絡まった植え込み材は、丁寧に外していきます。特に中に入り込んでいるので根っこをかき分けて取り外すようにしてください。
  4. 根っこも腐っているものや黒くなっているもの、へなへなしている根っこも清潔なはさみで切っていきます。
  5. 十分に水につけたミズゴケを胡蝶蘭の根と根の間に入れていきます。
  6. 根っこの周りにも丸くつけて鉢の大きさに合わせてミズゴケつけていきます。
  7. そのまま根っこを傷めないように鉢にぎゅっと入れて、鉢の足りない部分にミズゴケを足したら完成です。

胡蝶蘭の生態にあってる?「バーク」

胡蝶蘭の代表的な培養土は「バーク」です。樹木の皮などから作られるバークは木の上で生活をしている胡蝶蘭にとって自然な姿ともいえます。

特に洋ラン用のバークは胡蝶蘭の育成に必要なPHになっているため胡蝶蘭が育ちやすく元気でいられやすい特徴もあります。バークは少し小さめに作られているSサイズのものがよいでしょう。

また、木のチップなので隙間ができやすく胡蝶蘭にとって好きな空気が入りやすくなります。

バークは乾きやすいので、ポリポット鉢やプラスチックの鉢など手軽なものが使えます。表面が乾いてきたら下からあふれるほどの水を与えます。受け皿にたまった水はすぐに捨ててしまいましょう。

植え替えはミズゴケの時期と同じ春ごろの花が終わったタイミングで行います。

根っこを鉢から取り出してもともと入っていた植え込み材は捨ててしまいます。また、根っこに絡まっている

また、ミズゴケで栽培されていたものをバークにかえても大丈夫です。

バークでの植え替えの仕方

バークでの植え替えに必要なものは、消毒済みのはさみ、バーク、肥料、ポリポット、割りばしやヘラです。

軍手や新聞紙も必要ならば用意しておきましょう。

  1. まず空のポリポットにバークをひとつかみほどいれ、その上に肥料をかけてまたバークを肥料が見えないくらいに浅く入れます。(胡蝶蘭の根っこが肥料に直接つかないようにしてください)
  2. 胡蝶蘭の根っこから前の植え込み材をきれいにとり、黒くなっていたり腐っていたり健康でない根っこをはさみで切っておきます。
  3. 2の胡蝶蘭の根っこをそのまま1に入れます。
  4. 胡蝶蘭の根っこの周りにバークを入れていきます。この時にヘラや割りばしを使って隙間に埋めていきます。
  5. 何回か4を繰り返してぎっしり埋まったら完成です。

植え替えの注意点

植え替えをした後は、一週間ほどは水やりをしないで起きましょう。水やりをすると植え替えで弱っている状態の胡蝶蘭の根っこが病気になってしまう可能性が高くなります。

まとめ

胡蝶蘭に必要な培養土は、昔から親しまれている「ミズゴケ」と、胡蝶蘭にあった「バーク」が主流なことがわかりましたね。胡蝶蘭は土を必要としないので培養土というと少し違ってきます。くれぐれも一般的な植物用の土を使って胡蝶蘭を育てないようにしてくださいね。