胡蝶蘭の葉が病気?その症状と対策を解説

折角貰った胡蝶蘭がなんだか元気ない、と感じることありませんか?もしかしたら胡蝶蘭が病気になっている可能性があります。

胡蝶蘭はどんな病気になりやすいのか。

どういった状況で病気になりやすいのか見て行きたいと思います。

今回は、胡蝶蘭の葉を中心に、病気の原因と対策・予防方法をご紹介します。

胡蝶蘭が弱りにくい・病気になりにくい環境をつくろう

元気な胡蝶蘭

Skitterphoto/ Pixabay

胡蝶蘭は、南フィリピンなどを中心に、暖かい地方に広く分布しているお花です。

木の表面に根をつけながら自生して生きています。高温多湿な環境の中、木の下にいることもあり、直射日光は苦手で、葉っぱの傘がある状態です。

その為、日本でも温かい環境と、直射日光に当たらない、レースのカーテン越し程の光だけで何度でも花を咲かせてくれます。

また、風通しがいい場所が良く、人が良く出入りする場所や、人がよく通る場所に置いてあると風が循環するため、病気にもなりにくくなります。

直接風が当たるような、扇風機の前やエアコンの下にはおかないように注意が必要です。

人が快適だと思う温度が良く、15度以上、27度未満が過ごしやすいと言えます。

この環境が理想ですが、実際は整えてあげることが出来ないこともあると思います。

あまり、春から夏の日差しが強い時期に外に出さない、暗いところにはおかないなど、そういったところを注意してみてみるといいと思います。

胡蝶蘭の葉が病気になる原因と対策

胡蝶蘭の葉に関する病気

haidi2002 / Pixabay

胡蝶蘭は病気になってもすぐには気がつきにくく、しかし放っておくと手遅れになってしまい胡蝶蘭が死んでしまうこともあります。

胡蝶蘭が病気になる理由としては

  • カビ
  • 病原菌
  • 細菌
  • ウィルス
  • 害虫

といった様々な原因があります。

梅雨や夏の湿気が多い季節に、霧吹きを多量に使ってしまうとカビの原因になってしまいます。いくら葉っぱから水分を吸収すると言っても、加湿器などをこの時期に使うとカビの原因になって胡蝶蘭にとって大変な環境になるので注意します。除湿または喚起をしてくださいね。

またどれがどんな病気なの??ってなると思いますので、今回は葉っぱに出る病気について見て行きたいと思います。

炭疽病(たんそびょう)

カビが原因の病気で、葉っぱに褐色から黒色の斑点がどんどん大きくなってきます。葉っぱに穴があいたり葉の先の方から枯れたりします。斑点の内側が淡褐色から灰色になってもきます。主に春から秋にかけての湿気が多い時になりやすいです。

【炭疽病の対処方法】

その部分を大きめに切除し、これ以上広がらないように薬を塗っておきます。

カビ系の病気には、ビスダイセン、ジマンダイセン、マンネブダイセンといったダイセン系の薬が効きますので、濃いめに溶き、葉の両面に塗ります。

切ったはさみなどもしっかり除菌して洗っておきます。

【炭疽病の対策と予防方法】

日当たりが悪い場所、風が通らない場所、などに置いておくとなりやすくなります。喚起をして湿気や水やりのタイミングなどを見直してみます。

軟腐病(なんぷびょう)

細菌が原因の病気です。葉が水に塗れたように斑点になり、淡褐色に変わり、強い匂いを放ちながら腐っていきます。柔らかくぶよぶよとしています。触れると破れ水が出てきますが、その水は軟腐細菌が入っているので他の場所につけないように気を付けてください。

【軟腐病の対処方法】

細菌なため感染力が強いです。小さな水にぬれたような斑点が見つかったら大きめに切り取ります。台所塩素系洗剤(キッチンハイターなど)を原液でその葉っぱやまわりの葉っぱにも塗っていきます。

傷口部分から細菌が入りやすいため切った部分はきちんと塗ります。葉の根元に出来てしまった場合勿体ないですが、処分して感染を最小限に努めます。切り取りに使ったカッターやハサミは、切る前と切った後しっかりと洗浄しておきます。

【軟腐病の対策と予防方法】

屋外栽培しているとなりやすくなります。乾燥すると風に乗って菌が広がって薬が効かなくなります。他のところに感染するのが一番怖いので小さいうちに発見できれば一番いいです。

水はけが悪かったり高温多湿だとなりやすく、胡蝶蘭にとっては肥料も軟腐病の原因にもなります。水をやった後は、受け皿に水が残らないようにし、風通しがいい場所に置いておきます。肥料は与えなくても大丈夫です。

褐斑細菌病(かっぱんさいきんびょう)

軟腐病に似ている病気で水にぬれたような斑点が褐色に発生し、腐敗していく病気です。

【褐斑細菌病の対処方法】

細菌が原因なので軟腐病と同じ対策が効果的とされています。

【褐斑細菌病の対策と予防方法】

風通しを良くし、水はけを良くします。

フザリウム菌

どこにでもいる普通の菌で、カビの一種です。葉が黄色くなり次々落ちていってしまいます。その時に注意したいのが、下から順番に落ちていくのではなく、中ほどの葉から落ちていってしまうのがこのフザリウム菌です。徐々に進行していくので気が付くのが遅くなってしまいます。

【フザリウム菌の対処方法】

症状は様々な形で出てきますが、原因は根っこであることが多いです。タチガレン、リドミル、トップジンMなどの薬を使用します。

【フザリウム菌の対策と予防方法】

またこの菌に置かされてしまうと助からない可能性が高いので、水のあげ過ぎには注意が必要です。

葉っぱから感染するものもあれば、根っこや茎に感染して葉っぱに症状が現れることがあります。しっかり見極めて対処をしないと、細菌が原因の場合と、カビが原因の場合は対処の仕方や効果がある薬が違って来ます。

葉っぱに出やすい症状を紹介しましたが、次回は根っこからくる症状について書いていきたいと思います。